『101回目のコロ騒ぎ』 第八話 セボンの戦い【前篇】
翌朝、風鈴将軍、スターシャ、テツオと愉快な仲間たちは
作戦司令室に集まった。
スターシャが、囚われている144,000人の子供たちについて
話しだした。
「その子供たちも、イスカンジャータ星から転生してきた
スターチャイルドなの。宇宙の支配者たちは、
その子供たちの魂が共振して、地中に鍾乳洞として根を
残している巨大樹の根っこワークが復活することを恐れてるの。
だから、子供たちを閉じ込めて恐怖や不安・苦痛を与えることで
彼らのパワーを封印してるの。
だから、まずその子供たちを奪還して!
そして、その子供たちの中に、サムにも話したことがある、
妹サーシャの娘“サザナミ・レイコ”(レイちゃん)がいるの。
きっと、テツオさんやリツコさんのブルーアイを感じたら、
瞳を青く輝かせて合図を送ってくるから、あなたたちの潜水艇に
乗せてあげて。レイちゃんが、地下施設の中心部にある強力な
プラズマ発生装置に案内してくれると思うから。」
風鈴将軍が続ける。
「プラズマ発生装置にたどりついたら、
カラスミ博士が開発した“テスラー砲”を使うがよい。
だが、その時に若干の放射能が放出される。
サム、放射能除去呪文「コドモクリーナー」を使うのだ。」
テツオ
「ラジャー! ところで、トレーラー運転手って
名前はなんて言うの?
今更だけど(笑)」
トレーラー運転手
「そう言えば、名前も言ってなかったな(笑)
トンシロウだ。言っておくが、トンは豚でも
重さの単位でもないぞ。」
一同、大笑いし、笑い声が室内に響いた。
すでに、連合艦隊は地中海、大西洋沿岸に集結済みで
風鈴将軍の号令を待っていた。
上空では、アシャータ率いる銀河連合もその時を待っていた。
いよいよ、スイスイ王国でのセボンの戦いが始まろうとしていた。
風鈴将軍が『攻撃開始』の号令を出した。
すると、各艦船から出撃した数千・数万の潜水艇が
地下トンネルを通ってセボンに潜入を開始した。
テツオたちも大西洋沖から地下トンネルに入っていった。
途中から海水がなくなり、海底トンネルのようになっていた。
そこは、反重力装置を使って静かに進んでいく。
「このまま、気づかれることなく、子供たちが収容されてる
ところにたどり着けば・・・」
誰もがそう願っていた。
が、突然何かにぶつかるような音がし、艦内に衝撃が走った。
なんと、仮眠をとっていた警護役のエイリアンにぶつかって
しまったようだ。
施設内に緊急放送が流れ、エイリアンたちも戦闘モードに
入った。
サムがパイパニック号の風鈴将軍とスターシャに無線で
伝える。
上空では、銀河連合が「神の杖」による攻撃を開始した。
テツオは両手をかざして、エイリアンたちの攻撃を
交わしながら進む。
他の潜水艇はEPMを放出して、エイリアンの攻撃を
防御していた。
上空から雨・あられのように降り注ぐ“光の矢「神の杖」”で
エイリアンたちは次々と焼き尽くされていく。
数時間の激戦が続いた後、子供たちが収容されてるであろう
施設に近づいていた。
テツオとリツコがブルーアイ光線を放出する。
すると、それに反応したのか?
ある女の子からのメッセージをテツオとリツコは受け取った。
「私は、サザナミ・レイコ。
あなたたちが助けに来てくれるのを待っていました。
その偉大なる勇気と愛に感謝します。ありがとう。」
~ つづく ~
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