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子持ちの転職、楽じゃねぇ

20代のころ。
自分の将来なぞまともに考えていない、アホなOL生活を送っていた。
正直あの頃の就活など
「知識も経験もないけど、やる気だけはあります!」
これだけで切り抜けられたのだ。


一応最初は目標を以って入学したものの、ほぼ何もなく単位だけを取得し大学を出た。
リーマンショックのあおりを受けて、「新卒ブランド」という人生のうち究極のマスターピースを発動させることもなく入社後3年後には実質倒産となるスーパーへ就職。
倒産寸前の頃退職し、地元へ戻りとりあえず事務スキルを一通り勉強し。

脳みそはないがやる気と若さはあります!というだけで入社。
その数年後、ご縁あって別の公的機関に入職。
毎日怒鳴り込んでくる神様(自分でおっしゃっていたので)、本気で困ってやってくるお客様を相手に5年間、漫画調で言えば血しぶきが飛んでいるような職場で窓口やら電話やらを対応しつつお預かりした重要書類を入力処理する日々を送っていた。

そう、妊娠をきっかけに3年間休職することとなるが自分はまだ予想もしていなかったのだ。

復職するって、楽じゃねぇ

夫生き写しの柴犬顔の息子と、成長曲線から毎度外れる小粒の跳ねるの大好きウサギ娘を出産し、丸3年休職後復職した。

同じ部署には戻れないだろうという予想通り、全く別の課に配属された。
が、すでに鬱で2人が休職しているというまずまずなコンディションの現場。
それはさておき、私の方はとある仕事を一人で任されることとなる。
「マニュアルを見ればわかるから。」
そういわれ開くも、作成年月日はシステムが入れ替わる3年前。
そして1行目にあったのは
「黒いファイルから契約者の情報を確認し、チェックする。」
・・・え?
まさに

「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!」

だ。
どこの?どんな?物質なの?それともPCに入っているの?何のチェックをするの?
そんなところから始まった私の職場復帰。

そして、恐れていたことが起こりはじめる。


保育園「〇〇保育園ですが息子君が38度の熱がありまして、お迎えをお願いしたいのですが…。」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!(古
これか。保育園の洗礼ってやつか。
復職して2週間経つか経たないかのころから急病要請が続く。
そう。
子どもが二人ということは、電話が来るのも2倍なのだ。
しかし、私一人に任された仕事。
テレワークができる職場環境ではないため、期限が迫る中貯まっていく…。
焦りはするものの、古代のパピルスに近いマニュアルを解読しつつ進めているため進みが遅いのもわかっている。
できる限り自宅に持ち帰られるものは持ち帰り、夫がいる土曜日に出勤するようになる。
一応フォロー役になっている上司に相談するも、「マニュアルを見ればわかるだろ。」の一言に尽きる。

そして、事件は起きた

その日もせっせと保育園からの電話に怯えつつ、仕事を進めていた。
そこへ、例の上司が私に一言。

「いくら休んでも構わないけど、早く進めないと自分の首絞めることになるよ。」

言いたいことはいくらでもある。
だが、休みや早退が多く迷惑をかけているのは事実。
「すみません…。」
それしか言えなかった。

その夜。

10年間発動することがなかった過敏性腸症候群が再発したのと同時にあまりの腹痛で夜中緊急医を受診することとなったのだ。
そのまま2か月仕事を続けたが、2回目の緊急医受診を機に退職することにした。

つづく(?)

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