マガジンのカバー画像

探索のきろく

50
フィールドワーク。地下、路地裏、洞窟、暗がり、サブカル、メット仕事。
運営しているクリエイター

#戦争

亀戸第二アパートをゆく(東京)

東京都江東区、錦糸町のとなりに亀戸という町があります。都が指定する副都心のひとつだそうですが、Googleで検索すると「亀戸 危ない」という候補がトップに出てくる🤪 まあいいじゃない、そこは下町のご愛敬です。今回は、そんな川に囲まれた海抜ゼロメートル地帯を歩きます。 2023.07.07 いまから1年前、ちょうど七夕の日。あまのがわに星が瞬き、織姫と彦星が出会いを待つ、そんなロマンチックな日に亀戸へ降り立つ男がひとり。

グラント・ハイツ跡地をゆく(東京)

練馬区にある「光が丘公園」は、都内有数の敷地面積を誇る自然公園で、広さは60万平方メートルある。よくわからない? じゃあ東京ドーム約13個分、ってもっとわからないか😄 あのカウント方法、みんなピンときてんのかね。 ここにはかつてアメリカ駐留軍の家族用宿舎があり、グラント将軍の名前をとってグラント・ハイツと呼ばれていたのはよく知られているところ。 しかし、それよりさらに前、まだ戦時中のこと。この場所には成増陸軍飛行場という日本陸軍の飛行場があった。都内でも数少ないこの軍用飛

知覧特攻平和会館をゆく(鹿児島)

知覧といえばお茶で有名ですが、もうひとつ、国内有数の特攻隊基地があったことでも知られています。仕事の関係で去年まで鹿児島に数年間いたんですけど、そのあいだに何度もいった。 太平洋戦争の是非については人それぞれに見解があると思うけれど、そんなアカデミックな議論とはまったく別の次元で、「あした自分がどうやって死ぬか」という、極めてリアルな、選択肢も何もない、ただ決意だけを求められる時代があったということ。しかもそれが高校生や大学生くらいの年齢という。 いまは平和な時代だから、こん

松代象山地下壕をゆく(長野)

これも、15年以上前のこと。酔った勢いだったんです。 夏のさなか、友達と別れたあと、足は家に向かわず、新宿から23:54発の夜行に乗って8時間半の長旅を敢行。たぶんね、どうかしていました。しかも地下壕をまわったらすぐに東京へ戻るという強行軍です。睡眠は電車のなかでとればいいやと思ってましたが、すぐに後悔することになる。