若年性知識中毒
僕は学生時代にまともに勉強をしたことがない。
受験勉強すらしたことがないのだ。
高校はとりあえず入れればよかったので、何も考えず名前を書けば入れるようなマンモス私立に入った。
こんなの自慢にならないが、高校入学当初の成績はクラスでぶっちぎりトップだった。周りがあまりにもアホだったのだ。
しかし順応というのは怖い。元々高校生活になんの期待もせずに入ってしまい、やる気もない。みるみる成績が下がっていく。最終的には大体全体の真ん中ぐらいでヌル〜くよろしくやっていた。
大学はAO入試で入った。
今思うとAO入試なんてあんな早い者勝ちみたいなシステムはそもそもどうかと思う。後悔している。
高校の頃とは違い。みんなそれなりの意識を高く持って学問に励んでいる。しかも医療大学だったため専門性も高い。渡されるレジュメは全部暗号にしか見えない。今度は最初っから成績ぶっちぎり最下位となる。
そして結局その大学は2年ぐらい居たが、授業も何言っているかよくわからず、まずそもそも興味が持てなかったのですぐに辞めてしまった。(なんで入ったんだ)
そんな学生時代に僕はコンプレックスを持っている。
コンプレックスというのは目を瞑りたい部分。触れてほしくない恥部のようなもの。
僕は大人になってからも学ぶことを避けて生きてきた。
時代が流れ、テクノロジーが圧倒的進化。
情報媒体はTVやラジオなどの大手メディアが一方的に発信されたものをただただ受け取る時代から一変。個人もメディアになる時代となり、世の中は多様な情報で溢れた
僕は時代の恩恵を受け、好きな情報をお菓子感覚でつまんでいた。
そこで僕は"中田敦彦のYouTube大学"に出会った。
この出会いが僕の中に永らく眠っていた知的好奇心を爆発させた。
「勉強ってこんなに面白かったのか…!!」
僕は"中田敦彦のYouTube大学"の動画を片っ端から貪った。今まで避けてきた勉強がたまらなく好きになっていた。"ああもっとたくさんのことを知りたい…。"
僕は知識中毒になった。
中田敦彦のYouTube大学はオンラインサロンに入ると、生で観覧が出来るらしい。それを知ってすぐに中田敦彦さんのオンラインサロン"PROGRESS"の入会申請をした。
申請が受理されてから、すぐに観覧に行った。
中田敦彦さんの生の授業は圧巻だった。伝える力が半端ではない。中田敦彦さんから知識を得ることが快感になっていた。
知識中毒は止まらない。
今度は中田敦彦さんもよく出てくるNewsPicksを見つけた。ああここにもこんなに面白い世界がある…。
そこでもたくさんの記事と動画を貪った。
それからほどなくして僕は例のごとく生で見たくなり、NewsPicksの番組"The UPdate"の観覧に行った。
「あぁ頭いい人達がとっても賢いこと話している…それを聴けるの最高に気持ちがいい…。」
僕の知識欲はどこか歪んできていた。
僕が勝手に"知識中毒"と揶揄した表現をしたのには理由がある。
中毒というのは最近ではただ単に「とても夢中になっている」程度の具合を示したりもするが、
元々の言葉の意味を立たせると「毒に中(あた)る」
では知識の何が毒かと言うと、
「知識は"傲慢"を生み出す恐れがある」からである。
傲慢。最近っぽい言葉で代替すると"マウンティング"だ。
僕は思うのだが、人間関係に発生するすべてのストレスの原因はこの"マウンティング"ではないかと思っている。
この"マウンティング"に関してはとっても思うところがあるのだが、主旨が逸れる上に長くなっちゃうので割愛。
しかし要するに知識というのは傲慢さを生み出す可能性を含んでいると僕は思っていて、それはいわば「毒」であろうということである。毒されないように謙虚に知識を得ることを楽しんでいきたい。
中田敦彦さんをはじめ多くの素晴らしい知識人は本当に謙虚な方が多い。憧れる。
ああ勢いで文章を書いていたら、11月になってしまった。今年もあと2ヶ月。止むことのない知識欲に従って、2019年をたくさん収穫ある年にしていきたい。