Robert F. Kennedy Jr.のワクチンに対する見解は、単に 「研究されるべきだ 」と言うだけではありませんでした。

SNS上の投稿が主張 しているように、Robert F. Kennedy Jr.はワクチンについて「他の医薬品と同様に」研究されるべきだという立場しか表明していないの でしょうか?いいえ、そうではありません。2023年、Kennedyは「安全で効果的なワクチンは......存在しない」と述べ、ワクチンの安全性に疑問を呈し、ワクチンと自閉症やその他の健康問題との関連性を示唆した長い歴史があります。科学者や 健康問題の専門家達は、このような考えを論破してきました。ワクチンは、米国FDAから認可を得る前に、長い検査過程を経ているのです。

この主張は、2024年12月8日にX上に投稿されたものです(アーカイブはこちら)。投稿には次のように書かれていました:

RFKがワクチンについて言っていることはただ一つ、他の医薬品と同じように研究されるべきだということだ。

これらの医薬品は決して研究されるべきではないというメディアの立場は、危険であり、とんでもないクレイジーである。

https://archive.md/Jnei0

記事執筆時点では、以下のような投稿でした:

(出典:2024/12/11 水曜日 17:33:52 UTCに取得されたXのスクリーンショット)

この投稿は、ワクチンは 「他の 」薬と同じように研究されるべきだというのがKennedyの表明した唯一の立場であるという主張を裏付ける証拠を提示していません。真実は、Kennedyがワクチンに対する自身の見解を露骨に表明していることだけということです。

KennedyはChildren's Health Defenseの創設者であり、この団体は反ワクチン或いはワクチン軽視のスタンスで知られています。彼のワクチン懐疑論はよく知られています。

Kennedy:ワクチンは安全ではない

2023年7月6日にYouTubeで公開されたLex Fridmanのポッドキャストで、Kennedyはワクチンについての彼の立場についてホストと次のようなやりとりをしました(1:55:38の所):

Fridman: あなたはメディアがあなたを反ワクチン論者と呼んで誹謗中傷していることについて話していますが、あなたは反ワクチンではなく、安全なワクチンを支持していると言っていますね。難問です: あなたが良いと思うワクチンを挙げられますか?

Kennedy: 生ウイルスワクチンのいくつかは、恐らく引き起こすよりも多くの問題を回避していると思います。安全で効果的なワクチンはありません。

https://www.youtube.com/watch?v=NPtBkw5uD-0&t=6938s

下記の動画をご覧下さい:

その約2年前の2021年9月3日、Alec Zeckのポッドキャスト 《The Way Forward》でKennedyは同様の発言をしています(アーカイブはこちら)。彼は次のように述べています:

私達の仕事は抵抗することであり、それについて皆に話すことだ。もしあなたが道を歩いていたら、私は今そうしているけど、本当はそうしたくはないんだけどね。僕はうるさい人間じゃないんだ。ハイキングコースで赤ちゃんを抱っこしている人を見かけたら、「この子にはワクチンを打たないほうがいいよ」と声をかける。彼は私からそれを聞いた。他の10人からそれを聞けば、その人はワクチンを打たないかもしれないし、その子を救えるかもしれない。

https://archive.md/ibb6P

数カ月後、CNNはこのポッドキャストのクリップを、Kennedyの第3党立候補に関するインタビュー(アーカイブはこちら)の中で放映しました。以下はその発言のスクリーンショットです:

( 出典:2024/12/11 水曜日 22:08:03 UTCに取得されたYouTubeのスクリーンショット)

声明文は以下に掲載されています:

自閉症

ワクチンに対するKennedyの見解の中には、ワクチンが自閉症を引き起こすという論破された考えも含まれています。2023年7月10日のFox Newsでのインタビュー(アーカイブはこちら)で、彼は次のように語っています(1:20の所):

私は、自閉症はワクチンによって引き起こされると確信している。

https://web.archive.org/web/20230711022638/https://www.foxnews.com/video/6330950198112

米国CDC(アーカイブはこちら)は、この2つの間に関連性はないと述べています:

科学的な研究とレビューでは、ワクチンと自閉症との間に関連性はないとされ続けています。

https://archive.md/GfFI9

米国CDCのウェブサイト(アーカイブはこちら)には、「自閉症とワクチン 」に関する詳細な情報が掲載されています。

小児用ワクチン

そして、2023年3月5日にヒルズデール大学で行なわれたイベント(アーカイブはこちら)で、Kennedyは 「小児に義務付けられている72種類のワクチンのうち、安全性が確認されたものは一つもない」と主張しました。Xの投稿と動画(アーカイブはこちら)には、Kennedyが主張する同じ部分が含まれています。その投稿の動画部分は以下でご覧になれます:

米国CDC

米国及び世界中のワクチンは、広く使用されるようになる前に厳格なテストを受けています。米国CDCのウェブサイトには、ワクチン承認までに必要なことが明記されています(アーカイブはこちら)。

ワクチンのテストは長い過程を経て行なわれ、研究者達は何年もかけて、ワクチンが病気を防御する能力を研究します。また、免疫反応や安全性を確認するため、小動物を使ったテストも行なわれます。結果が有望であれば、米国FDAは臨床試験を通じてヒトでのテストを許可します。

臨床試験は3段階で実施されます:

  • 第1相:安全性、免疫反応、副作用の可能性、投与量をテストするため、20~100人のボランティアを対象とする。

  • 第2相:数百人のボランティアに参加してもらい、一般的な短期的副作用と免疫反応を調べる。

  • 第3相:数千人のボランティアを集め、ワクチンの安全性、有効性、一般的でない副作用をテストする。

全ての段階でワクチンが成功した場合、米国FDAはデータを検討し、安全で有効であり、全ての規制を満たしていれば承認します。

米国FDA

米国FDAは、米国で使用されるワクチンの安全性、有効性、品質を確認する責任を負う機関です。米国FDAの広報担当者は、2024年12月6日、ワクチンの安全性に関する別の記事について、Lead Storiesの電子メールに次のような回答を寄せています:

米国で認可されている小児用及び成人用ワクチンは全て、その安全性と有効性を確立した十分に管理された臨床試験によって裏付けられており、米国FDAは市販後も様々なサーベイランスシステムを用いて安全性の監視を続けています。加えてFDAは、厳格な基準を満たした検査済み施設で、ワクチンが高い品質で製造されるよう支援しています。

米国FDAが承認・認可した全てのワクチンは、米国FDAの徹底した審査プロセスを経ており、安全性、有効性、品質に関する米国FDAの厳格な基準を満たしています。ワクチンは、最も効果的な公衆衛生介入策の一つであり、毎年数百万人の命を救っていることに留意する必要があります。

https://leadstories.com/hoax-alert/2024/12/fact-check-robert-f-kennedy-jr-has-more-views-on-vaccines-than-they-should-be-studied.html

米国FDAの《Vaccine Development - 101》のページ(アーカイブはこちら)には、その過程について次のように書かれています:

感染症を予防するワクチンは、何百万人もの乳幼児、小児、青少年、成人に投与されるものであり、その安全性と有効性が実証されることが極めて重要です。ワクチンは数え切れないほどの病気や障害を予防し、何百万人もの命を救ってきました。ワクチンの安全性と有効性を確保することは、FDAの最優先事項の一つです。

米国FDAの生物製剤評価研究センター(CBER)は、米国FDAの厳格な科学的・規制的過程にワクチン開発を進める人々が従うことを保証しています。ワクチン開発は複雑な科学です。ワクチン開発者に対する米国FDAの科学的・規制的助言、並びにワクチンの安全性と有効性を決定するための米国FDAの評価は、世界で最も強固なものです。

https://archive.md/JHCRh

更に詳しくは

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