ワクチンの安全性を疑問視している研究のリストと称するものに、何も関係ない論文がぶら下がっている件www
【主張】
リストには 『COVID-19ワクチンの安全性を疑問視する1,000件(=ピッタリ千件ということより、沢山の数のということの喩えがしたいのだとと読んだ方がいいと思う)のピアレビューされた研究 』が掲載されている。
【レビュー概要】
このリストに含まれる多くの研究は、COVID-19ワクチン接種の利点が、稀な副作用の小さなリスクを上回ると明言しています。
このリストには1,000件の研究が含まれていると書かれていますが、いくつかの研究は異なる副作用のカテゴリーで複数回掲載されています。
リストに含まれる副作用の中には、1人の患者を対象とした1つの研究を引用しているものもあります。
【レビュー】
"medical freedom"を謳うオーストラリアのブログが、COVID-19ワクチンの安全性について誤解を招くようなリストを発表しました。
1月20日のリストの見出しは、「COVID-19ワクチンの安全性に疑問を呈する1000のピアレビューされた研究 」とあります。
このリストはFacebookで共有され、Facebookがニュースフィード上の偽ニュースや誤報に対抗する取り組みの一環としてフラグが立てられました。(Facebookとのパートナーシップについてはこちらをご覧下さい。)
これは、「正しい選択をするための情報ポータル 」と自称するInformed Choice Australiaで公開され、人々は「長期試験を含む必要な臨床試験を全て完了していない治療を拒否する権利」を持っていると言っています。
主張にあるように「COVID-19ワクチンの安全性を疑う」どころか、このリストに含まれる多くの研究は、COVID-19ワクチン接種の利点が、稀な副作用の小さなリスクを上回ると明言しています。これらの研究は、科学的研究のプロセスに従って、COVID-19ワクチンの副反応に関するデータを収集し、解釈し、評価しています。
リストは副反応のカテゴリ毎に分類されており、心筋炎(心筋の炎症)がトップで、そのカテゴリに関連する226の研究が引用されています。COVID-19ワクチンによる心筋炎のリスクは小さく、症状は通常軽いとされています。それに比べ、COVID-19への感染は、CDCによりますと、「特に16歳以下の小児の間で、心筋炎の強力かつ重大な危険因子」であるということです。
このリストの一番最初の研究は、COVID-19ワクチン接種後に心筋炎を起こした4人の患者を調べたもので、「著者らはワクチン接種の努力を挫くのではなく、むしろ稀ではあるが、起こりうる副反応に対して患者や医療従事者を準備させようとする 」と述べています。
→「ワクチン接種には大賛成の上で、稀に副反応が起こるからその心構えはしておきましょうね。」ぐらいの話です。
最初に挙げた10件の研究の中で、ほぼ全ての研究が同様の文言を含んでいました。ある研究では、このように書かれていました。:「症例は軽度の傾向があり、通常は特別な介入を必要とせず、ワクチンの潜在的リスクはCOVID-19感染の明確に定義されたリスクより勝っています。」
脳内の血栓である脳静脈血栓症について、引用された研究の1つは、COVID-19ワクチン接種後のその反応の頻度は、COVID-19で入院した患者よりも「著しく低い」と述べています。
アナフィラキシー(気道が狭くなり呼吸が妨げられるアレルギー反応)については、研究の1つが、「mRNAワクチンに対するアナフィラキシーのリスクは存在するが極めて低く、ワクチンの利点で相殺される。」と述べています。
このブログでは、1,000の研究が含まれていると言っていますが、いくつかの研究は、異なる有害反応のカテゴリで、複数回表示されています。例えば、1つの研究がアナフィラキシーとアレルギー反応の両方のカテゴリで見つかり、複数の研究が心筋炎と心膜炎の両方のサブカテゴリで表示されます。
また、スウィート症候群(痛みを伴う発疹)と呼ばれる副作用は、1人に関する1件の研究が引用されています。
【評定】デマ
あるブログで公開されたリストに、「COVID-19ワクチンの安全性を疑問視する1000のピアレビューされた研究 」という見出しがありました。
リストに含まれる多くの研究は、COVID-19に対するワクチン接種の利点は、稀な副作用の小さなリスクを遥かに上回ると明言しています。
このリストには1,000の研究が含まれていると書かれていますが、いくつかの研究は異なる副作用のカテゴリで複数回リストに掲載されています
私達はこの主張を「デマ」と評価します。
因みに、このリストは #デマ吐き反ワクチン により複数のバージョンが作成されているようで、 #デマ吐き羆 君の
は異なる引用論文もあるリストです。しかしながら、上記レビューでの指摘部分が丸々当てはまりますので、同じ論破方法で済みますwww。