ベビーキャロットは栄養価が高く、一般的に腎臓に無害です。
Facebookの投稿にあるように、ベビーキャロットに栄養価はなく、腎臓に悪いのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。ベビーキャロットは、普通のニンジンを「切って皮をむいただけ」です、と栄養士がLead Storiesに語っています。ベビーキャロットが塩素で軽く洗われているのは事実ですが、その量は「一般的に水道水に含まれる量よりも少ない」と栄養士は述べています。Lead Storiesでは、ベビーキャロットを食べると腎臓に障害を起こすというエビデンスを見つけることが出来ませんでした。全米腎臓財団は、ニンジンやその他の根菜類を「食事に栄養を加える」健康的な方法として挙げており、国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所は、慢性腎臓病患者にとってニンジンは健康的なレベルのカリウムを持っていると書いています。
ベビーキャロットの危険性に関する主張は、2024年3月24日のFacebookへの投稿(アーカイブはこちら)に端を発しており、キャプションには次のように書かれています:
記事執筆時点では以下のように表示されています:
シカゴ在住の登録栄養士であり、業界団体である栄養士・栄養士アカデミー(アーカイブはこちら)の広報担当者であるMelissa Prest氏(アーカイブはこちら)が、2024年3月28日付の電子メールでLead Storiesに語ってくれました。Prest 氏は、ベビーキャロットは塩素で軽く洗浄されますが、塩素の量は「通常、水道水に含まれる量よりも少ない」と指摘し、塩素洗浄の後、余分な塩素を除去するためにベビーキャロットを洗い、濯ぐと付け加えました。
ベビーキャロットも生のニンジンも、一般的には食べても腎臓に害はないとされています。実際、全米腎臓財団(アーカイブはこちら)は、ニンジンやその他の根菜類を「食事に栄養を加える」健康的な方法として挙げており、国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所(アーカイブはこちら)は、慢性腎臓病の患者にとってニンジンは一般的に健康的なレベルのカリウムを持っていると書いています。
「一般的に、ベビーキャロットは誰が食べても大丈夫です」とPrest氏は書いています。彼女は、ベビーキャロットを「視力を回復させるビタミンAや、心臓や血圧を改善させるカリウムのような重要なビタミンやミネラルを摂取するのに最適な方法」と説明しています。
しかしながら、カリウム関連の疾患を持つ患者の中には、根菜を過剰に摂取する前に医師に相談すべき人もいます、とプレスト氏は付け加えています。
米国農務省(USDA)が2019年4月1日に発表した、生のニンジン(アーカイブはこちら)と生のベビーキャロット(アーカイブはこちら)の情報が示している通り、この2つの野菜は栄養価に若干の違いがあります。それでも、Facebookの投稿が主張するように、ベビーキャロットに「栄養価がない」というのは間違っています。米国農務省による2種類のニンジンの栄養情報は、以下でご確認頂けます:
ベビーキャロットの危険性についての主張が掲載されたFacebookのページ(アーカイブはこちら)には、ナッツミルクや様々な家庭用品を販売するアカウント保持者のAmazonアカウント(アーカイブはこちら)へのリンクが含まれています。
リンク先のアマゾンのページによりますと、Facebookのアカウント保持者であるCarolyn Bailey(自称「デジタルクリエイター」)は、これらの販売手数料を受け取っているとのことです。BaileyのFacebookページのタイトルには"Moniques room Naturopathic boutique"とあります。
ニンジンに言及した主張に関するLead Storiesの追加ファクトチェックは、こちらでご覧になることが可能です。