新幹線敷設話をする時は並行在来線特急で通勤している人のことも考えて下さいね。
にて、西九州新幹線の新鳥栖⇔武雄温泉間がフル規格対応になって得する人が少ない(=18市郡中2市だけ)という話を書きましたが、大して得しない、逆に損する人々の話をもうちょっと詳しく書いてみようと思います。
具体的には、佐賀市と鹿島市の人々の話です。
佐賀市
現状、特急通勤すれば博多まで40分前後で殆ど座れる。
会社が特急通勤定期代を出してくれる所も多い。
→フル規格新幹線になると、
在来線特急が無くなるか、本数が大幅減少する。
新幹線の通勤定期代は多分高くなる→会社が出してくれない。
現状の佐賀駅周りにフル規格新幹線用の用地が無い。
用地確保の観点だけを考えれば西九州自動車道沿いの大和IC付近に新佐賀駅を作ることが考えられるが、そうなると新佐賀駅⇔佐賀駅の連絡線が必要になる。
→通勤が格段に不便になる。
鹿島市
現状、特急通勤通学で佐賀まで20分程度、鳥栖まで40分程度、博多まで1時間弱 →佐賀駅までの通勤通学客は多い。
→フル規格新幹線が出来ると
特急列車は時限付きで残すらしいが、減便はあっても本数が増えることはない。
→通学が格段に不便になる。
です。
あと、佐賀市と鹿島市は共に旧制中学のあった文教地区ですので、政財界に出身者が多いです。誹謗中傷と言われるのは面倒なので詳細は書きませんが、地元民には「武雄も嬉野みたいな温泉町とは格が違う」という潜在意識があっても不思議ではないですよね。そこを払拭せな実現はきついですよ。
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