いいえ、ビル・ゲイツ氏が7月19日の世界的なIT障害を引き起こしたわけではありません。
【主張】
ビル・ゲイツは7月19日の世界的技術障害に責任がある。
【簡易評定】
サイバーセキュリティ企業のCrowdStrike社は、マイクロソフト社のソフトウェア機器に影響を与えた7月19日の世界的な技術停止の原因は、同社の欠陥ソフトウェア・アップデートにあったと発表しました。
ビル・ゲイツ氏はCrowdStrike社の経営にタッチしておらず、また24年前にマイクロソフト社の最高経営責任者を退任しています。
【レビュー】
ビル・ゲイツ氏には、7月19日に世界的なサービス停止につながったソフトウェア・アップデートの欠陥の責任はあるのでしょうか?SNS上の投稿は次のように主張しています。
「ビル・ゲイツは目を覚まし、こう考えた:『どうすれば今日、全世界を混乱に陥れることが出来るだろうか?』、そして彼は実行した」
と7月19日のXへの投稿が伝えています。
別のXへの投稿では、この停電をゲイツ氏と7月13日のドナルド・トランプ前大統領暗殺未遂事件との両方に結びつけようとしていました:「ビル・ゲイツ主催のIT機能停止は、野党を内戦に追い込もうとする彼らの試みと重なるはずだったのか、それとも成功しなかったからなのか」
空港、病院、報道各社は世界的な機能停止の影響を受けました。
しかしながら、ソフトウェアアップデートの件と同様、ゲイツ氏とIT障害とを結びつけるこれらの主張は誤りです。
テキサス州に本社を置くサイバーセキュリティ企業CrowdStrike社は、この障害の責任を主張しています。
「CrowdStrike社は、Windowsホスト用の1つのコンテンツ・アップデートに見つかった欠陥によって影響を受けた顧客と積極的に協力しています」と同社は7月19日の声明で述べています。「問題は特定され、分離され、修正プログラムが配布されました」
ゲイツ氏とCrowdStrike社との関係を示す証拠は見つかっておりません。ゲイツ氏は同社の取締役会や経営陣には名を連ねていません。ゲイツ氏は1975年にマイクロソフト社を共同設立しましたが、2000年1月にCEOを退任し、2020年3月にはマイクロソフト社の取締役を辞任しています。
我々は、ビル・ゲイツ氏が7月19日の世界的な技術障害に責任があるという主張は虚偽であると評定しています。
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