【何周遅れ?】Pfizer社の文書は、COVID-19ワクチンに酸化グラフェンが含まれていることを証明するものではありません。
Pfizer社の文書には、同社のCOVID-19ワクチンに酸化グラフェンが含まれていることが記載されているのでしょうか?いいえ、それは事実ではありません: 問題の文書のセクションには、高性能の顕微鏡でウイルスから採取したタンパク質のサンプルを分析する手順が記載されており、この手順には画像を処理するために酸化グラフェンを使用することが含まれています。酸化グラフェンはCOVID-19の注射の成分には含まれていません。
この主張は、2023年3月20日にSubstackのブログ《Exposing the Darkness》に掲載された「陰謀はもう要らない: Pfizer社の文書から、Pfizer社の「ワクチン」に酸化グラフェン(GRAPHENE OXIDE)が含まれていることが明らかになった」と題する記事(アーカイブはこちら)に掲載されています:ブログの小見出しには次のように書かれています:
執筆時のブログは以下のような感じでした:
Pfizer社の文書
このブログでは、同社のCOVID-19ワクチンに酸化グラフェンが含まれている証拠として、Pfizer社の文書「SARS-CoV-2スパイク・グリコプロテイン(P2 S)のワクチン抗原としての構造的・生物物理的特性評価」を引用しています。この化合物に言及した段落は7ページで、この用語は以下文章内で青丸で囲まれています:
ネブラスカ大学医療センターの内科、感染症内科医であるDavid Brett-Major博士は、Lead Storiesへの2023年3月23日の電子メールで、この文書にはPfizer社製ののmRNA COVID-19ワクチンに酸化グラフェンが含まれているとは書かれていない、と述べています。彼は次のように続けました:
CDCのウェブサイトには、「COVID-19ワクチンの働きを理解する」というセクションで、「mRNAワクチンは、実験室で作られたmRNAを使って、体内で免疫反応を引き起こすプロテイン--あるいは、プロテインの一部--を作る方法を細胞に教えます」と書かれています。
Brett-Major氏は、ハイライトされた部分は、単に実験室で作られたものを確認するものであると述べています。
Pfizer社の反応
Pfizer社の広報担当は、ブログの主張に対して、Lead Storiesへの2023年3月23日の別の電子メールで、次のような回答をしています:
Pfizer社製COVID-19ワクチンの全成分リストは、FDAのウェブサイトにあるそれらのファクトシートに記載されています。いずれも酸化グラフェンは含まれていません。
酸化グラフェンとは何ですか?
グラファイトとは、三次元の炭素結晶です。グラフェンは、このハニカム状の炭素格子の1層で、厚さはわずか1分子です。2次元の物質とされています。酸化型である酸化グラフェンは、水などの溶媒に分散させることが出来ます。グラフェンは2004年に発見されたばかりです。研究されている新素材には、様々な用途の可能性があります。Britannica.comでは、フレキシブルなソーラーパネルやタッチスクリーンディスプレイ等、科学者が研究している潜在的な用途を紹介する動画を配信しています。
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