オミクロン変異株は「ブランド名変更された普通の風邪」ではありませんよ。
まともな方ならば、『そんなん当たり前やろ』なんですけど、バカチン・レポートあたりが、権威のある機関の発言記事のサムネイルだけを貼って、『権威も支持している考え方だ。』と言い張って自説を喧伝するのに使いそうなので、#デマ吐き反ワクチン が和訳喧伝する前に先回りしておきますw。
【和訳】
SARS-CoV-2の亜種であるオミクロン変異株は、ネット上で流布されている主張に反して、一般的な風邪の原因となるウイルスとは異なります。
これらの誤解を招くような報道は、オミクロン株の起源に関する研究の誤読や、オミクロン株の症状が比較的軽度であるとする初期の報告に基づいていると思われます。
誤報の例は(こちら)と(こちら)に掲載されています。Facebookユーザーの一人は、「風邪をオミクロン....mmmkと名づけたようなものだ」と書いています(こちら)。また、「オミクロンは風邪の亜種だ」と言う人もいます(こちら)。
このような主張をしている一部のユーザー(こちら)や(こちら)は、オミクロン変異株に関するプレプリント研究についてのメディア報道を参照しています。:
→このサムネイルだけ貼って、『ロイターも報告しているように普通の風邪が変異した』とか、バカチン・レポートがいかにも書きそうでしょ?www
この研究はまだ査読が行われていませんが、この変異体は、同じ感染した細胞(こちら)や(osf.io/f7txy)に存在する恐らく風邪の原因となる(HCOV-229Eと呼ばれる)ウイルスの遺伝情報の断片を拾って、少なくとも1つの変異を獲得した可能性が高いということです。
このことは、ネット上で主張されているように、オミクロン変異株が「風邪に変異した」ことを意味するものではなく、また「遺伝的に風邪と同じ」ことを意味するものでもありません。
ロイター通信によると、問題の研究を主導したマサチューセッツ州ケンブリッジに本拠を置くデータ分析会社「nference」のVenky Soundarajan氏は、このような主張が不正確であることを確認したという。
「我々の研究で特定された小さな9塩基の挿入を共有しているにも関わらず、SARS-CoV-2のオミクロン変異株は風邪の原因となる季節性コロナウイルス(HCOV)とは、大きく異なっている」とメールで述べている。
「更に、ヒトゲノムの中には、オミクロンの9塩基の挿入部分と同じ領域が何百もあります。従って、ウイルスまたは宿主(ヒト)のいずれかの組み換えプロセスが、今回の研究で明らかになったオミクロンの新規挿入変異の進化に繋がった可能性があります。」と述べています。
以前にロイターが(こちら)、(こちら)で説明したように、風邪はCOVID-19と同じ呼吸器系の病気ですが、原因となるウイルスは異なります。
風邪の原因としては、ライノウイルスが最も一般的です(こちら)。一般的なヒトコロナウイルスも人の風邪の原因となりますが( こちら )、( こちら )、これらは2002年に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、2012年に中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、そして今回の2019年コロナウイルス病(2019-nCoV)となったコロナウイルスほど危険視されていません。
WHOは、最新の週刊疫学レポートの中で、コロナウイルスの5番目の懸念される変異体であるオミクロンによる病気の重症度を評価するためには、さらに多くのデータが必要であり、その多くの変異がワクチン由来の免疫による保護を低下させる可能性があると述べている(こちら)。
確かに、オミクロンに感染した初期の患者から得られた情報によると、この変種の症状は軽度であることが示唆されていますが(こちら)、他の変種よりも感染力が強いのか、重症化するのかについてはまだ研究中であり、専門家はこれらの答えを知るには数週間かかると警告しています(こちら)、(こちら)、(こちら)。
Soundararajan氏は、「オミクロン・スパイク・プロテインに観察された変異の臨床的な意味を真に理解するためには、今後数ヶ月間、現実の証拠を注意深く観察する必要があります。」と述べています。
【評定】デマ。COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2のオミクロン変異株は、風邪の原因ウイルスとは異なります。
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