インド首相の顔の特徴に似たAIが生成した樹木の画像にユーザーが騙されています。
インドのNarendra Modi首相の顔に似ているように見える島の木々の画像が、インド南部のKarnataka州でフランス人旅行者が撮影した写真だという虚偽の主張と共に、SNS上の投稿で何百回も共有されています。この画像の作成者は、人工知能ツールで作成したとAFPに語っているにも関わらずです。
2023年9月26日付のFacebook上で共有されたこの英文投稿のキャプションの一部には、「これはフランス人観光客がGokarnaで撮影したものだ。母なる自然から地球全体へのメッセージなのだ。」、「拡大して御覧なさい。素晴らしい。普遍的な意識には、心に訴えかけるものがある」 と言う記述が読み取れます。
Gokarnaはインド南部のKarnataka州にある海岸沿いの町です。
画像には、夕日を背景にした島の木々がModi首相の顔のように配置されています。
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ユーザーからのコメントによりますと、この画像は本物の写真だと思われたようです。
あるユーザーは次のようにコメントしています: 「美しい自然の作り出したNarendra Modi首相のスナップ写真だ」
「我々のリーダー、Modiji首相よ永遠に」とコメントしたユーザーも居ました。
この画像は、Facebookのこちらとこちら、(以前はTwitterとして知られていた)Xのこちらでも、同様の虚偽の主張と共に共有されました。
しかしながら、この画像はStable Diffusionと呼ばれる人工知能(AI)ツールで作成されたものでした。
AIで生成された画像
SNSのプロフィールでインド在住のアーティストと名乗るMadhav Kohli氏は9月27日、この画像をデジタルで作成したとAFPに明らかにしました。
「stable diffusionを弄っていて、Modi首相の肖像を使ってどんな画像が作れるか見てみたかった」とKohli氏はAFPに語っています。
「このテーマに基づき、最初の意図としては、一見すると海辺の木々を思わせるような何気ない画像ですが、よく見ると人の顔が含まれていることに気づくというものにしたかったのです」
誤解を招いた投稿の写真は、彼のXとInstagramのアカウントで見ることが出来ます(アーカイブはこちらとこちら)。
以下は、誤った投稿で共有された画像(左)と、Kohli氏自身のSNSアカウントで共有された同じ画像(右)とのスクリーンショット比較です:
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スクリーンショット比較
Kohli氏は、自身のInstagramのアカウントにて、他にもこちらとこちらにあるような同様に色や陰影を人物に似せた画像を公開しています(アーカイブはこちらとこちら)。