CDCのSARS-CoV-2解析は、人ではなくウイルスの遺伝子構造を解析するものです。
【和訳】
ソーシャルメディアユーザーが、CDCがSARS-CoV-2陽性検査のゲノム配列決定を通じて、人々のDNAサンプルを収集・解析していると主張しています。しかし、この主張は誤解を招くものです。SARS-CoV-2のゲノム配列決定作業は、ウイルスの遺伝子構成(=保菌者の遺伝子ではありません)を分析し、新型を監視・検出するための手順です。CDCの広報担当者はロイターに対し、これらのサンプルには個人を特定する情報は含まれていないと語ってくれました。
2月16日、CDCは、SARS-CoV-2亜種の出現を検出するために、ゲノムシークエンスと呼ばれるプロセスを通じて、鼻綿棒がどのように使われるかについて、『WIRED』誌による以前の解説をツイートしました(こちら)。「あなたが受けた #COVID19 鼻腔ぬぐい検査 を覚えていますか?その綿棒はどうなったのでしょうか?もしそれがPCR検査で処理されたのであれば、10%の確率でゲノム配列解析のために研究室に保管されることになります。このプロセスとその重要性については、bit.ly/3sJOkoC @WIRED @CDC_AMD をご覧下さい。」とツイートされています。( こちら )
Remember that #COVID19 nose swab test you took? What happened to the swab? If it was processed with a PCR test, there’s a 10% chance that it ended up in a lab for genomic sequencing analysis. Learn more about the process and its importance: https://t.co/XAHSGANLxu @WIRED @CDC_AMD
— CDC (@CDCgov) February 16, 2022
この映像では、CDCのOffice of Advanced Molecular Detectionの最高科学責任者であるDuncan MacCannell氏が、PCRシーケンスによってゲノムの小さな断片を増幅し、他のゲノムと比較するために元に戻す《アンプリコンシーケンス》(こちら)、(こちら)という方法を研究室で使用していると説明しています。
ロイター通信が以前取り上げましたように(こちら)、ゲノム解読はSARS-CoV-2ゲノムの遺伝子を解読し、科学者に検体中にどの変異体が存在するかを知らせ、変異を監視してウイルスについてもっと知ることが出来るようにします(こちら)。
しかし、CDCのツイートに反応した一部のユーザーは、このゲノム監視がCDCが人々のDNAを「保存」または「採取」していることを意味すると、不正確に解釈しているようです。
『CDCはC19鼻腔スワブを通じてあなたのDNAを保存することを認めている。またしても、いわゆる「陰謀論」が現実のものとなってしまったようだ。信じられない!』と、あるユーザーはコメントしています。( こちら )
CDC admits to storing your DNA via the C19 nasal swabs. … seems another so called “ conspiracy theory “ comes true again ….. Unfuckingbelivable !! https://t.co/WrstL4BD3m
— ShotGunBonnie (@ShotGun_Bonnie) February 16, 2022
「なんだこれは?政府がDNA採取を強制する前に、事前の同意があったのか?」と、別の人が書いています。( こちら )
Remember that #COVID19 nose swab test you took? What happened to the swab? If it was processed with a PCR test, there’s a 10% chance that it ended up in a lab for genomic sequencing analysis. Learn more about the process and its importance: https://t.co/XAHSGANLxu @WIRED @CDC_AMD
— CDC (@CDCgov) February 16, 2022
What the fuck? Was there any consent prior before the government forced DNA harvesting?
— Fingers Crossed Trades 🇺🇸 🚀🌴💚 (@fingersXtrades) February 16, 2022
『史上最大のゲノムデータベースに自分のDNAを「志願」してくれた皆さん、ありがとうございます。』というコメントが3人目のユーザーから寄せられました。( こちら )
Thank you everyone for "volunteering" your DNA to the biggest genomic database ever created https://t.co/WGLHQIMvzK
— zerohedge (@zerohedge) February 16, 2022
「@CDCgovはDNAを採取する許可を人々から得たのだろうか?」とMarjorie Taylor Greene議員( こちら )は書いています。
→アメリカにも塩村あやかみたいなクオリティの議員が居るんですねえw。
Did the @CDCgov get permission from people to take their DNA??? https://t.co/vuD10F9AyK
— Rep. Marjorie Taylor Greene (@RepMTG) February 16, 2022
以上の #変わり者 達はまとめて
![](https://assets.st-note.com/img/1645515436240-brPT63KRix.png?width=1200)
鼻腔ぬぐいなどのCOVID-19検査サンプルにはヒトのDNAが含まれていますが、これらのゲノム配列決定試験法は「効率的なプロセスを作るために、ウイルスゲノムを特に標的にして増幅します。」と、イェール大学公衆衛生大学院のゲノム疫学専門家、Nathan Grubaugh博士はロイターに対し、電子メールで語っています。
「つまり、倫理的な理由から人間のDNAは配列決定の対象にならないだけでなく、ウイルスの配列決定が容易になるため含まれないのです。配列決定データに含まれることになったヒトのDNAは、その後生物情報学的に除去され、いかなる公的リポジトリにも保存されません」とGrubaugh氏は述べました。
更に、SARS-CoV-2ゲノムサーベイランスは、「非識別化およびコード化されたサンプルで実施されるため、個人を追跡することは出来ません。」ということです。
この取り違えについて、CDCの広報担当者であるScott Pauley氏は、ロイターに対し、電子メールで次のように語ってくれました。:「全米の研究所は、個人を特定する情報を含まない陽性サンプルのウイルス配列を調べています。CDCはこれらの研究所からのSARS-CoV-2遺伝子配列を分析し、変種の特定と比較、拡散の監視、治療やワクチンへの影響の可能性を評価しています。」
CDCは2月17日、元のツイートに対して追加の説明を行ないました。
( こちら )
Remember that #COVID19 nose swab test you took? What happened to the swab? If it was processed with a PCR test, there’s a 10% chance that it ended up in a lab for genomic sequencing analysis. Learn more about the process and its importance: https://t.co/XAHSGANLxu @WIRED @CDC_AMD
— CDC (@CDCgov) February 16, 2022
Our @CDC_AMD @WIRED video tweet led to some confusion. To clarify: CDC and our partners conduct genome sequencing analysis of the virus that causes COVID-19. Sequencing of the virus helps identify and monitor the spread and impact of variants. https://t.co/D9iNC7OPFL
— CDC (@CDCgov) February 17, 2022
【評定】誤解を招く記述です。
CDCがSARS-CoV-2のゲノム配列決定を通じて人々のDNAを「採取」し「解析」しているという主張は不正確です。これらの取り組みは、SARS-CoV-2の新型を監視・検出するために、人々の遺伝子ではなく、ウイルスの遺伝子構造を分析することに重点を置いています。