「人型ロボット」特許は成立しておらず、COVID-19とも同期していません。パンデミックより12カ月以上前の出願です。

COVID-19のパンデミックと同時期の2019年後半に「人型ロボット」の特許が公開され、人間をロボットに置き換え、人間の軍隊や警察を時代遅れにする計画の存在が証明されたのでしょうか?いいえ、そんなことはありません: 米国特許庁には、「人型ロボット:新種」の特許出願が実在します。しかしながら、それが最初に仮出願として提出されたのは2018年9月19日であり、 COVID-19の最初の発生が記録される1年以上前でした。この特許とパンデミックとの間に信憑性のある関連性はなく、また、この投稿は、パンデミック後の時代に、人々が特許に記載された「人型ロボット」に置き換えられているという証拠も示していません。

この動画(アーカイブはこちら)は、2023年9月19日に@engineerdadlyfeによってTikTokに投稿されました。以下の23のハッシュタグが付けられていました:

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#greenscreen #greenscreenvideo #news #october4th #emergency #duet #fyp... | TikTok

執筆時のTikTokでの投稿は以下のようなものでした:

(出典:2023/10/04 水曜日 16:59:54 UTCに取得されたTikTokのスクリーンショット)

なお、本ファクト・チェックにおける対象範囲は、「人型ロボット:新種」という特許名称である出願中の特許番号#US20200167631A1(アーカイブはこちら)に関してだけであり、動画の後半で触れられているニュートリノ検出器や地下トンネルは対象外とします。

05分19秒の動画は、ナレーターが車の中で自分自身を撮影しているところから始まります。0:05〜01:05秒の間に彼は次のように言っています:

皆に聞きたいことがある。コロナウイルスはいつ発生したか?2019年後半から2020年前半にかけて?そうだね。その頃、他に何が出てきたか知ってる?この「人型ロボット: 新種」なる特許だよ。ああ、2019年末だったね。それが何だか分かる?人間と同じことが出来るんだよ。ずっと不思議に思っていたんだけど、軍の当局者や 公職に就いている人々は、何でこのようなデタラメな法律や政策を通してきたのだろう? 自分の家族を見て、「一体何が起きているのだろう」そんなことは関係ない。彼らはCOVID-19ウイルスを手に入れ、何百万、何十億もの人々の心を恐怖に陥れるのに十分な時間を待ったんんだけど、その理由は、彼らは小さなロボット仲間が配備されることを知っていたからなんだよ。

#greenscreen #greenscreenvideo #news #october4th #emergency #duet #fyp... | TikTok

出願中の特許があるからといって、記載されている人型ロボット(HR)が機械的に機能することや、生産が開始されていることを意味するものではありません。この特許の仮出願(アーカイブはこちら)は、Sana Rezguiによって2018年9月19日に出願されました。この投稿には、人型ロボットが稼働しているという第三者による検証可能な公的証拠は示されていません。

最初のCOVID-19の事例は、2019年12月31日に文書化されました。

Rezguiは、Az, LLC(アーカイブはこちら)という名前で登録されたカリフォルニア州の会社のオーナーであり、唯一の従業員です。Rezguiの発明に対する特許出願はその後、Az, LLCに譲渡されました。法律サイトJustiaは、レズギの特許19件のリストを公開しており(アーカイブはこちら)、 一部は特許付与され、一部は出願中となっています。これらの発明は、大半が電子機器と回路に関するものです。特許番号US20200167631A1の説明は、まるで年代物のSFのようですが、このような現実はそう遠くないのかもしれません。発明の概要は以下の通りです:

本発明は、人型ロボット(HR)と呼ばれる新しいロボット種を使用し、教育、医療、福祉、安全、セキュリティの面で我々の生活の質を向上させることを目的とした救済システムを提供することにより、このような問題の解決に貢献することを目的としている。この新種は、自律的に働き、HBと近接し、HBの自然環境内を移動し、仕事量やタスクを分担することが可能であり、HBの幸福や周囲の環境に特に適応していることを特徴とする。このロボット種は、標準的な再構成可能システムとプラットフォームに依存しており、複数の形状を持ち、モジュール化され、漸進的で、スケーラブルで、移動可能で、インテリジェントで、コネクテッドで、ソーシャルで、場合によっては完全に自律的であることを特徴とする。新しいHR社会は、自律的な個人及び公共サービス・プロバイダーの新しい種族を形成し、新しい種として我々の社会に参加することになる。

Lead Storiesは、Google検索(アーカイブはこちら)を通じて、HRが発売準備中であるという証拠や、特許出願のタイミングがCOVID-19のパンデミックと関連しているという証拠は見つけられませんでした。Rezguiは、コロナウイルスの第一報がニュースになり始める1年以上前の2018年に既に仮出願を行なっていたからです。

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