CDCはCOVID-19ワクチンの有害事象報告をウェブサイトから削除していません。

米国疾病予防管理センター(CDC)はCOVID-19ワクチンの有害事象報告をウェブサイトから削除したのですか?いいえ、そんなことはありません: 国立公衆衛生機関はCOVID-19ワクチンの有害事象報告をウェブサイトから削除していません。CDCと他の保健機関は、ワクチン有害事象報告システム(VAERS)を通じて、有害事象を含むワクチンの安全性を定期的に監視し、報告しています。

この主張は、2023年8月28日に保守系ポッドキャスターのBen ShapiroがFacebookに投稿したもの(アーカイブはこちら)です。投稿は次のように述べています:

CDCはCOVID-19ワクチン有害事象報告をウェブサイトから削除した: 報告

Ben Shapiro - CDC Removes COVID Vaccine Adverse Event... | Facebook

この投稿は、執筆時点ではフェイスブック上で以下のように表示されていました:

(出典:2023/09/05 火曜日 15:55:10 UTCに取得したFacebookのスクリーンショット)

Facebookへの投稿のコメント欄には、同じ見出しのThe Daily Wireウェブサイトの「レポート:CDC、COVID-19ワクチンの有害事象報告をウェブサイトから削除」なる記事(アーカイブはこちら)へのリンクが掲載されています。記事執筆時のページは以下のようなものでした:

( 出典:2023/09/05 火曜日 20:17:07 UTCに取得されたThe Daily Wireのスクリーンショット)

The Daily Wireウェブサイトの「概要」ページには、オーナーの一人としてShapiroの名前が記載されています。

CDC

CDCによりますと、COVID-19ワクチンの安全性については、様々なワクチン安全性監視手法を用いて積極的に監視しているとのことです。Scott Pauley報道官は2023年9月4日にLead Storiesに宛てた電子メールにおいて、ソーシャルメディアの投稿とThe Daily Wireのウェブサイト上の主張に対するCDCの回答を提供してくれました。それによりますと:

2023年5月19日、CDCはCOVID-19ワクチンのV-safeへの登録を終了しましたが、ワクチン接種を受けた人は、ワクチン有害事象報告システム(VAERS)に、ワクチン接種後に起こりうる健康問題や有害事象を報告することが出来ます。加えて、V-safeのデータは引き続き一般に公開されております。有害事象の報告は削除されておりません。

4月のACIP(予防接種実施諮問委員会)会議でも言及されたように、V-safeの新バージョンは今年後半に使用開始予定で開発中です。このプログラムが稼動すれば、新しいワクチンのデータを収集し、調査の柔軟性を高め、ワクチン接種者から迅速にデータを収集するための長期的なサポートを可能にすると考えられます。CDCは、ワクチン接種の利益がリスクを上回ることを確認することを含め、全てのワクチンの安全性の研究に引き続き取り組んでまいります。

Fact Check: CDC Did NOT Remove COVID Vaccine Adverse Event Reports From Its Website | Lead Stories

ワクチン有害事象報告システム

VAERSは、CDCとFDAとが共催していますが、初期の早期警告システムであり、ワクチン接種後の特定の転帰を定量化するデータベースではありません。

インターネットにアクセス可能な人なら誰でも、VAERSの報告リストに報告を追加することが可能です。VAERSは、ワクチン接種後に経験するあらゆる健康事象に関する未検証のメモを集計したものであるため、VAERS資料に基づいて不当な結論を出さないよう、VAERSへの一般公開リンクで明示的に警告しています。

このリストが示すのは時系列的な相関関係だけであり、立証が難しい因果関係ではないからです。このリストは、警察署が警察活動の出発点として使用する「記録簿」に相当するものであり、終着点ではありません。

更なる詳細を知りたい場合

その他のLead Storiesによるワクチンに関する主張のファクトチェックは、こちらをご覧下さい。

いいなと思ったら応援しよう!