新しい研究は、「Pfizer社のmRNA COVID-19ワクチンが『ターボ癌』を引き起こす」ということを証明しているのでしょうか?いいえ、それは違います: ソーシャルメディアの投稿に引用されている研究は、Pfizer社のmRNA COVID-19ワクチンが「ターボ癌」と呼ばれるものを誘発することを証明しているわけではありません。加えて、ある癌の専門家は、「ターボ癌というものは存在しません」と書いています。それは医学用語として認められていません。
この主張は、2023年7月7日に公開された「🚨ターボ癌: 新たな研究でPfizer社のmRNAがターボ癌を誘発したことが証明された」とタイトル付けられたツイッター上の投稿(アーカイブはこちら)で登場しました。投稿のキャプションは次の通りです:
執筆時のツイッターでの投稿は以下のようなものでした:(センシティブな画像が添付されていますので、苦手な方は以下をクリックしないで下さい)
https://leadstories.com/assets_c/2023/07/turbo%20cancer%20tweet-thumb-900x1575-3115549.png(⇦出典: 2023/07/10 月曜日 17:04:25 UTCに取得されたTwitterのスクリーンショット)
問題となっている研究
投稿に引用されている研究「BALB/cマウスにおけるBNT162b2 mRNAブースター静注後のB細胞リンパ芽球性リンパ腫: 症例報告」では、「ターボ癌」と呼ばれる疾患については一切 言及されていません。加えて、この研究がPfizer社のCOVID-19ワクチンとガンとの関連性を示すことは決してありません。この研究では、ワクチンが癌を引き起こすことを証明することは不可能であると、三度に渡って述べられています(文字強調は弊社によります):
Pfizer社
2023年7月10日、Lead Stories社への電子メールで、Pfizer社の国際広報部は、ソーシャルメディアへの投稿の主張に対して、次のような声明を発表しました:
米国CDC
米国CDCのDave Daigle報道官は2023年7月10日にLead Storiesに宛てた電子メールで、このクレームに対する公衆衛生局の回答を発表しました。それによりますと:
米国CDCは、生後6カ月以上の全ての人が最新のCOVID-19ワクチンを接種すべきであると述べています。
「ターボ癌」とは何ですか?
ウェイン州立大学医学部がん生物学プログラムの外科腫瘍医David Gorski博士は、2022年12月19日にScience-Based Medicine誌に掲載された論文「COVID-19ワクチンは『ターボ癌』を引き起こすか」において、「ターボ癌」という概念を否定しました。彼は次のように述べています:
スローン・ケタリング記念癌センター
スローン・ケタリング記念癌センターは、mRNAワクチンが癌を引き起こす可能性があるという考えは神話であるとしています。同病院のウェブサイトには次のように書かれています:
Lead Storiesによるワクチンに関するその他の主張のファクトチェックは、こちらでご覧頂けます。
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