➡「英国で『死亡者の92%がワクチンの完全接種者だ』とワザワザ言うのは何の意味もない」と即座に理解出来るような教育をしたいものです。
【和訳】
英国におけるCOVID-19による死亡の92%は、完全なワクチン接種者が占めているのでしょうか?はい、少し誇張されていますが、事実です。しかし、この統計に基づく単純な比率分析では、十分なことは言えません。この数字の出典である報告書は45ページで 「ワクチン接種者と非接種者の症例率を比較して、COVID-19感染に対するワクチン効果を推定するために使うべきではない 」と警告しています。
生物統計学の専門家は、関連するLead Storiesのファクトチェックで、英国でワクチン接種を受ける可能性が最も高いのは高齢者であり、彼らはまた、ブレイクスルー感染すると重症化する危険性が最も高いと説明しています。同年齢の患者を比較するのではなく、COVID-19による死亡を全て見ることはワクチンの有効性の証拠を混乱させます。
この主張は、2022年4月12日にThe Exposéが発表した記事(アーカイブはこちら)の中で、「Boris首相のKyiv訪問に気を取られている間に、英国政府は3月のCOVID-19死亡者数の92%を完全なワクチン接種者が占めたことを確認するデータをひっそりと発表していた。」というタイトルで掲載されています。冒頭は以下の通り:
2022年4月14日、The Exposéのサイトでは以下のような投稿がありました。:
The Exposéの記事の数字はほぼ正確ですが、2022年3月31日に発表された英国健康安全局(HSA)のCOVID-19ワクチン監視レポート第13週の重要な脚注が文脈の中で紹介されておらず、無視されています。44ページの脚注には以下の記述があります。:
2022年4月14日、英国HSAからのメールには、更なる背景が書かれています。:
英国のコロナウイルスのウェブサイトによりますと、2022年4月11日時点でイングランドの人口の74.4%が完全接種済で、1億1870万回接種されています。CDCによりますと、これは2022年4月8日までに完全接種を受けた米国総人口の65.7%と比較すると、差は歴然としています。英国のワクチン・サーベイランス報告書の4ページには以下のように書かれています。:
英国の国民保健サービスによりますと、12歳以上の全ての人と5歳から11歳の一部の子供は、COVID-19ワクチンの1回目と2回目の接種を受けることが出来ます。また、16歳以上の人と12歳から15歳の一部の子供は、ブースター接種を受けることが出来ます。
2022年3月6日週から2022年3月27日週までのHSA COVIDレポートに基づく計算(表13)によりますと、その期間中のウイルス関連死亡は合計2,144人で、214人(10%)が未接種、1,930人(90%)がワクチン接種でした。つまり、英国におけるCOVID-19の死亡者10人にほぼ9人は、COVID-19ワクチンを少なくとも1回接種した人(87%以上が2回以上接種していた)だったということです。The Exposéの92%という主張よりは少ないが、それでも似たような数字です。
HSAの報告書では、2022年3月31日までの主要な結果(38ページ)の一部として、次のように記載されています。:
また、2022年4月14日、Lead Storiesへのメールから、英国HSAは次のように述べています。:
以下は、報告書の表14の死亡の項です。:
報告書の要旨によりますと、COVID-19ワクチンの安全性は英国医薬品医療規制庁によって継続的に監視されているとのことです。
Lead Storiesのファクト・チェックでは、The Exposéの同様の主張を調べ、誤解を招くものであることが判明しました(こちら、こちら、こちら)。