Enfamilは、2022年の粉ミルク不足時に赤ちゃんに危害を与えたり、死亡事故を起こしたりはしていません。

乳児用粉ミルクのブランドであるEnfamilは、2022年の米国の乳児用粉ミルク不足の際に赤ちゃんに害を与え、殺してしまうのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。Enfamilが赤ちゃんにそのような脅威を与えるという証拠はありません。2022年に米国で広範囲な粉ミルクの回収が行われましたが、Enfamilの製品は回収の対象ではありませんでした。

この主張は、2022年6月23日にFacebookの投稿に登場しました。投稿には、Enfamil製品(主にEnfamil NeuroPro)のスクリーンショットが掲載されています。キャプションにはこう書かれています:

親御さんへ!

何をするにしても、この粉ミルクを赤ちゃんに与えないで下さい。その害は赤ちゃんに、母親はこのミルクに子供を奪われています! 他のミルク、または他の方法で栄養を与えて下さい。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=765343291551089&set=a.117804749638283&type=3 

この投稿は、記事執筆時点ではFacebook上で以下のように表示されています:

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=765343291551089&set=a.117804749638283&type=3 

2022年に米国で発生した広範囲なベビー用粉ミルクのリコールにより、粉ミルクが不足する事態が発生しています。リコールされた製品は、Abbott Nutrition社製です。Reckitt社が製造しているEnfamilはリコール対象製品ではありません。Enfamilは、リコールされた粉ミルク製品の代替品として推奨されています(こちらこちら)。2022年6月15日、FDAは、粉ミルク不足を解消するために、Enfamilの大規模製造ラインを作るためのベースパウダーを輸入すると発表したほどです。

この主張について、2022年6月28日にLead Storiesに送られた電子メールで、FDAの広報担当者は、同局は製品に潜在する食中毒を監視または調査し、それを真剣に受け止めていると述べています。同広報担当者は、粉ミルクのリコールに関する最新情報は、上の段落でもリンクされているこのページで確認出来ると述べています。FDAのページにある資料には、危険性のある製品としてEnfamilのことは書かれていません。FDAは、本稿執筆時点では、Enfamil製品に関する食中毒の発生を調査していないようです。

2022年6月28日のLead Storiesとの電話会談で、米国小児科学会栄養委員会の直前議長でテキサス大学オースティン校小児科教授のSteven Abrams博士は、この主張は事実無根であると述べています。

Lead Storiesは、この主張についてReckitt社にコメントを求めました。回答があれば、この記事を更新します。

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