日本の広告電光掲示板に反ウクライナのメッセージはありませんでした。看板動画は改変されたものです。
日本の広告電光掲示板に「戦争を止めろ、ゼレンスキーを止めろ」と書かれていたのですか?いいえ、それは事実ではありません: そのような文言は、動画で日本の街頭の広告電光掲示板の表示に付け加えられたものです。実際の広告電光掲示板の広告は、ロシアのウクライナ戦争とは何の関係もないものでした。日本政府は2023年6月にウクライナを支持する声明を発表しており、2023年7月に日本で反ウクライナの広告電光掲示板があったという事実はありません。
この主張は2023年7月30日、かつてツイッターとして知られていたプラットフォーム《X》に登場したものです(アーカイブはこちら)。キャプションには次のように書かれていました:
記事執筆時のXでの投稿は以下のようなものでした:
この動画は、様々な看板や広告でライトアップされた日本の街中を歩く人が撮影した12秒間の映像です。カメラは横断歩道の右側の広告にパンします。その広告電光掲示板には、「ゼレンスキーを止めろ!」と「戦争を止めろ!」という2つのフレーズが点滅しているように見えます。この投稿には、正確な場所は一切記されていません。
この動画の静止画を逆画像検索してみますと、これは渋谷区で撮影されたことが分かります(検索例はこちら)。この動画は、2020年10月に投稿された「Night Walk in Tokyo Shibuya (東京散歩)」というタイトルの、もっと長いYouTube動画からのものです。Xに表示されているクリップは、YouTube動画の21:20から再生することで確認出来ます。YouTubeのフル動画には、「戦争を止めろ、ゼレンスキーを止めろ」と書かれた広告電光掲示板は見当たりません。その代わり、日本人モデルが登場する広告になっています。以下は、YouTube動画に登場した看板のスクリーンショットです:
グーグルニュースで検索しても、この看板や日本国内のどの看板にも反ウクライナのメッセージが表示されたという事実はありません。
日本政府は2023年6月23日に「日本はウクライナと共に立つ」と題する声明を発表しました。その支持声明と日本の対ロシア制裁の詳細はこちら。
その他、ウクライナ戦争に関するLead Storiesのファクトチェックはこちら。