Tamy Baldwin上院議員はSocial SecurityとMedicareを廃止しようとしているのではありません。

【主張】

  • Tammy Baldwin上院議員は、MedicareとSocial Securityを廃止することを望んでいる。

【お時間の無い方の為のワンポイントまとめ】

  • Tammy Baldwin上院議員(民主党・ウィスコンシン州選出)は、長年にわたり、Social SecurityとMedicareへのアクセス向上と資金調達を支持してきました。

  • ところが、彼女は、Medicareの給付額削減の可能性のある米国救済法案に賛成票を投じました。

  • しかしながら、彼女はMedicare給付削減のリスクを回避する法案も共同提案したのです。

【レビュー】

米ウィスコンシン州選出のTammy Baldwin上院議員(民主党所属)は、これまでにMedicareやSocial Securityといった、アメリカ人の退職後の生活を支援することを目的としたプログラムを強く支持してきました。

しかしながら、共和党のある団体は、Baldwin氏が2021年のアメリカ救済法計画を支持したことで、その評判に傷がついたのではないかと主張しています。

2月21日にYouTubeに投稿された15秒の広告で、全米共和党上院議員委員会は次のように宣言しました:

「あなたは退職金を得ました。あなたはルールに従いました。この制度にお金を納めました。でも、Tammy Baldwinはそれを奪おうとしています」。

続けて、Baldwin氏がJoe Biden大統領の主要なCOVID-19救済法案を支持したと述べ、Social SecurityとMedicareを危機に陥れると主張しています。

このチェックでは、「Baldwin氏がSocial SecurityとMedicareを廃止しようとしている」という主張を中心に検討することにします。

より詳細に見ていきましょう。

《Baldwin氏は、Social Security、Medicareの支持者です》

2024年の選挙に向けてBaldwin氏をターゲットにしている全米共和党上院委員会に問い合わせたところ、この主張の裏付けを求める複数のメッセージに対して、同委員会は返答をしませんでした。

しかしながら、Baldwin氏のチームは、同議員の長年にわたる MedicareとSocial Securityに対するスタンスについて、多くの情報を共有しています。彼女は下院での7期を経て、2012年に上院議員に選出されました。

2019 年 2 月 13 日に彼女の事務所から発表された、Medicare を拡大する法案の概要を記したニュースリリースが証明していますように、長年にわたり、Baldwin 氏はこれらのプログラムを強化しようとする法案を執筆し署名してきました。この法案は、65歳以上の高齢者と共に、既に資格のある50歳から64歳の人々へのアクセスを拡大するものでした。

Baldwin氏は、Social Securityも支持しています。

2021年、法案概要にある通り、州や地方政府からの年金といった他の給付を既に受けている人の給付を減らすなど、社会保障の制限を撤廃する法案を作成した上院議員グループの1人です。

彼女はまた、2022年に同プログラムの拡大を目指す決議案を提出した民主党議員数名のうちの1人でもあります。

「ウィスコンシンの人々は本当によく働き、社会保障にお金を払っているので、彼らが獲得した保証された給付を当てに出来るはずです」と、彼女は2022年9月30日のニュースリリースで述べています。「社会保障は、ウィスコンシン州の家族が働いて得た給付であり、私は常に、彼らが得た経済的保障を守るために努力します。社会保障は守らなければならない約束です。」

しかしながら、広告にあるように、Baldwin氏は、当時共和党が指摘したように、Medicareの給付に影響を与える可能性のあるBiden政権下の米国救済法プランに賛成票を投じました。

2021年2月27日のCNBCの報道によりますと、米国救済法計画では、1年後の2022年からMedicareを4%(約360億ドル)削減する可能性を持っていました。この削減は、特定のプログラムや部門から自動的に資金を引き下げることで、連邦赤字の追加を修正するルールによるものでした。この計画では赤字が増えるため、削減される可能性があったのです。

しかしながら、(賛成した)議員たちはそのリスクを予見し、Medicareへの切り捨てリスクを回避する「Medicare及び米国農家を予算削減から保護する法律」を制定しました。 Baldwin氏はこの法案を共同提案しています。

つまり、Baldwin氏は米国救済法に賛成票を投じたものの、同プログラムの削減を阻止するための行動もとったことになります。いずれにせよ、この法案は、全米共和党上院委員会が広告に掲載しているSocial Securityに影響を与えることはないものでした。

《評定》

全米共和党上院委員会は、Baldwin氏がSocial SecurityとMedicareを取り上げたがっていると主張しています。

Baldwin氏のこれまでの業績を見ると、彼女はこれらのプログラムの拡大を支持してきたことが分かります。

Baldwin氏は、Medicareプログラムを削減する可能性のある米国救済計画法案を支持しましたが、その一方で、受給者への影響を回避するための追加法案も共同提案しました。

我々はこの主張を「誤り」と評価します。

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