訳がアル

12月に発生した札幌でのガス爆発事故。
100本以上にも及ぶスプレー缶に穴を開けてガス抜いた直後、その給湯室で熱湯で手を洗おうと湯沸し器の電源を入れた拍子に至った事故だという。
普通に考えたらそうなることが容易に想像出来ただろう。
当時のキャスでも、札幌の12月だと我々が想像するよりずっとより寒かったのだろうかと言いながらも、絶対そういう問題だけではないと首を傾げた。


スマホが普及して人びとの私生活にもパケットデータの通信が必要不可欠となっている。
しかし10代中盤から情報工学を専攻している僕としては、ギガが足りないなどという日本語がどうにもしっくり来ないのであるが、こんな無茶な日本語でも使うヒトが増えれば正しいものかのように扱われるから恐ろしい。そんなCMを見かけた気がする。
そもそもギガ(1000MB)というのは情報量やデータ容量を示すByteという単位のキロ(1000B)、メガ(1000KB)に続く大きさを示す接頭辞だ。

そんな出鱈目な状態でスマホが普及するので、SONY製のiPhoneが欲しいとか、本物のiPhone=SoftbankのiPhoneという誤った認識が常識のようにまかり通りつつある。
キャリアの店舗に訪れたヒトがこう言うのも、正しい情報に置き換えながら接客しなければならないので大変だろう。
いちいち相手の誤った認識を正していられないし、そんな親切は1円にもならない。

地元の友達が愚痴っていた。
旦那は稼ぎがしょっぱいにも関わらず自分のiPhoneだけ無駄に最新なのだとか。
ガテン系の職業を生業にするその旦那は、オフィスでデスクワークに勤しむ我々を指しては「コイツらの仕事は絶対超ラクだろ」と吐き捨てるらしいのだが、毎日煙が出そうになるくらいアタマをフル回転させてみれば良いと思う。
職業の稼げる稼げないにも根拠がある。

昔の馴染みに久々に連絡を取るとこんな悩み話が尽きない。
冒頭の札幌のガス爆発事故に触れたキャスでも、自分も元々こんなおバカな日常を送る環境にいたので、akkyさんのブログの第四階層という表現についても何となくその実態が分かると触れた。

実家のある地域には周辺地域からも知られた有名な訳アリ地区があった。高校生時分のある時、そんな地区出身の彼女と付き合っていた時期があった。
彼女の親戚のオバちゃんはブクブク太っているにも関わらず、彼氏が何人もいると自慢してくるのだという。その理由はエッチが上手いからだともいうのだから、高校生の僕にしてみればエッチが上手いと自負するデブのオバちゃんが気色悪くて仕方がなかったし、2人の子供を姪となる彼女に預けては彼との情事に勤しむ図太いその神経に憤りを感じた。
都市部のませたそういった事情や環境とは違い、常識の箍が外れた何かが壊れている感じに何も分からないながら僕も違和感を覚えた。
きっと僕の下ネタに品が無いのはこういった事情も関係しているに違いない。(責任転嫁)

彼女がそのデブのオバちゃんの別れた旦那について言っていた。
「私小さい時からオジさんの片目がビー玉みたいなのずっと気になっていたんだよね!(笑)」
要は外でケンカをして失明し、片目が義眼なのだと言うのだが、「気になっていたんだよね(笑)」じゃねーよと思った。
年頃の多感な時期も相まってか、当時は僕の周囲にも他所に遊びに行っては同年代の人間とケンカに縺れて刺されて帰ってくるようなヤツがいるにはいた。
腕っぷしが強くて刺し傷程度なら、昔を振り返りながら痛い過去を懐かしむことも出来るかも知れないが、片目を無くすなど度を越していて笑えない。
キャスで話題に触れた時も、「片目が無いのは流石にヤバい」とコメント欄が少し騒ついた。

ある時、彼女の別の親戚のオジさんが行方不明になって警察に捜索願が出された。
数日経って無事生きていると知らせが入った。生きてはいるのだが、何処かの自販機を派手に破壊して捕まったらしいと彼女は自暴自棄になったそのオジさんを笑っていた。

社会に出て仕事をするようになってからは、面倒なヒトとは距離を置くようになった。
それまで周囲のオトナ達は、この動画で言われているように、自分の気に入らないことがあると罵倒すれば物事解決すると信じてやまない者で溢れていたが、それは間違いなのだと知った。
何より同僚や客筋にそんな輩が紛れ込んでいると死活問題に成り兼ねない。

コメント欄には”好きでそういう環境に身を置いているヒトばかりではない“だとか、“上に見るとか下に見るとか寂しいヒトだ”といった旨の文言が目立つが、上とか下とか優越の話は誰もしていないと思うし、リスクヘッジをしていく過程で振り落とされるがちなだけの話のように思う。それを非情と思うのならそう捉えられないような最低限の努力や姿勢は必要だ。
余程の不運や無常な運命が重なったりしない限り、生活環境なんていくらでも変えられる。
個人的な甘えで論理をすり替えていては何も変えることは出来ない。

ある休日の昼時。
これまで足を運んだことがない街の駅前へと車を走らせた。
洋食のとある有名店でランチをしようと、避けるわけではないが用事が無いため普段は行かない街だった。
目的地に近付くにつれて道幅が狭くなるのが顕著に分かる。地下の駐車場へ乗り入れる際にドアミラーを擦ってしまった。

食事を済ませて駅をぐるりと周回し、方向転換しようとしたところ袋小路に差し掛かり、その場で引き返しを余儀無くされた。
道幅が狭いことに加えて区画整理もむちゃくちゃだと思ったがそれだけでなく、バッグする僕の車に構わずスレスレの距離感で自転車に乗ったヒト達が行き交う異様さを何と表現すべきだろう。

改めて駅前の交差点に出て信号が変わるのを待っていた。
街行くヒトビトは信号を物ともせず、車道や歩道構わず縦横無尽に行き交っている。
中心部へのアクセスも良いのだが家賃の安い街だった。

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