ひじき(あまりまとまらず、加筆修正予定)
「今晩何食べたい?」
妻の実家で夕食をご馳走になるとき、お義母さんから聞かれると、僕はひじきとか切り干し大根をリクエストしていたんです。
僕は本当にひじきや切り干し大根が好きで、でも外食だと小鉢で少量しか食べられなくて。家で作ると丼レベルの量でできるから、遠慮している訳でもなく、ストレートにひじきをリクエストしていたんですけど。
義理の兄が外国人なんですが
年に1度妻の実家に泊まりに来る彼が、ある日テレビ電話で「日本で何食べたい?」とお義母さんに聞かれているのを聞いて。
彼の答えは「ウナギ」。
「おー、遠慮ないなぁ。まぁ、外国人だし、年に1度だしなぁ。」
って、その時はちょっと思って。
でも、なんとなくこの「ウナギ」がずっと頭から離れなくて、しばらく考えこんじゃって。
僕は「ひじきでいいの?遠慮しないでよ!」と好感を持たれる。
義理の兄は「え、ウナギ?」と少し疑問を抱かれる。
でも彼が食べるのはうなぎで、僕が食べるのはひじき。
読んだ事は無いですけど、これが「嫌われる勇気」ですか?
仕事でも同じような事っていくらでもあって。
面倒でみんなが嫌う雑用を手伝うと、みんなに感謝されるけど評価はされない。
若手が大きめの仕事を「僕にやらせてください!」とか言うと、生意気だとか言われるけど評価される機会は得る。
結局ひじきを食べている人は出世しない。
ひじきを食べる人にはどんどんひじきが集まって来て、食べきれなくなって怒られたりする。
同じ様に、ウナギを食べたやつにはまた次のウナギが用意される。
とかいろいろ考えてるうちに、実は「ウナギ」を食べている人が「ズルい」みたいに考えている自分に問題があることに気が付いたんです。
「今日何食べたい?」と聞かれると「ひじき」です。
でも、「今日、ひじきとウナギどっちがいい?」って聞かれたら絶対「ウナギ」が食べたい。
「今日何食べたい?」の時点で「ウナギ」と言えるようにならないと、僕は一生ひじきを食べながらウナギの悪口を言う事になる。
ひじきが好きな自分も好きだけど。
たまにはウナギも食べられるように。