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屋号「助産師の相談室 みずうみ」に込めたもの

今回は、屋号に込めた思い(思い、というほどではなく恥ずかしいのですが)について書いてみます。
とは言っても、自分の中で決めているだけで、保健所にも税務署にも何にも届け出ているわけではないんですけどね!! 気持ちの問題、だいじ!!

まずは、「みずうみ」について。
これは茨木のり子さんの詩から勝手にいただきました。

茨木のり子といえば、「自分の感受性くらい」、「わたしが一番きれいだったとき」が有名かと思います。
中学の国語の教科書に載っていた、確か(得意科目、現代文)。
「汲むーY.Yにー」とか、「落ちこぼれ」とか他にも好きな詩はいろいろあるのですが(ここらへんについて語り出すと長いのでまた今度)。

なかでも、「みずうみ」という詩が好きです。

詩なので、引用するのもはばかられますが、ちょっとだけ。

だいたいお母さんてものはさ
しいん
としたとこがなくちゃいけないんだ

(中略)

お母さんだけとはかぎらない
人間は誰でも心の底に
しいんと静かな湖を持つべきなのだ

中略

それこそ しいんと落ちついて
容易に増えも減りもしない自分の湖
さらさらと他人の降りてはゆけない魔の湖

教養や学歴とはなんの関係もないらしい
人間の魅力とは
たぶんその湖のあたりから
発する霧だ

お母さんという人は特に、毎日の育児や家事や何やらに追われて、ほんとうは自分の中に「しいんと静かな湖」があるはずなのに、それを忘れたり、なかったことにして過ごしていることが多いのではないかと思っています。
わたしもその一人。

助産師として今後活動していくことを考えたとき、お母さんたちの中にある「しいんと静かな湖」を大切にしていけるようでありたいと思い、タイトルから拝借することにしました。

それから、助産→産む、で『海』に関する屋号をもつ助産院が多くあるので、似てるけどひと味違うぜ、という気概もあります(誰も気づいてない)。

もう一つ、「助産師の相談室」について。
開業すると「〇〇助産院」あるいは「助産院〇〇」と屋号をつける方が多いです。

そんななか、「助産院」ではなく、「助産師の相談室」としたのは、2つ理由があります。

1つは分娩を取り扱わず、有床施設を持たないこと(分娩は扱う予定は全くありません。産後ケアのために有床には今後するかもしれない)。

これは単純に個人的な感じ方の問題なのですが、「助産院」と聞くと、わたしはお産ができる施設を想像してしまいます。
「出張専門の助産院です」と言われると、一瞬混乱します(理解してはいる)。

開業助産師の存在がまだまだメジャーでない現状で、「助産院」というと、わたしのように「混乱!!」となる方も多いのでは? と思い、「助産院」は名乗らないことにしました。
(ただし、今後検索に引っ掛からなくて困る時が来るのかな、とは少し不安に思っています)

理由2つめ。
既存の助産院で行われているサービス以外にもいろいろ模索していけたらなあと思っているから(大きく出た。具体的はまだ特にない)。

先の理由と少し重なるのですが、「助産院」=「出産するところ」というイメージがつよいと、自分の中でも枠が狭まるかなあと思って、あえて「助産院」ではない屋号にすることにしました。

実際の開業に向けての道のりは始まったばかり。
「そもそも何がしたかったんだっけ?」と分からなくなったら、自分でこの記事を読み返そうと思います。
みずうみ、いいですね(自己満足)。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
これから「助産師の相談室 みずうみ」を、どうぞよろしくお願いします。

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