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新入生の育成論

おはようございます。

さて、新しいテーマに入りたいと思います。
今月のテーマは「新入生」です。

4月に新学期が始まり、新入部員が入学してきます。どれくらいの実力の持ち主かはわかるとやはり色々と期待しちゃいますよね。やれ、どこどこのボーイズ出身だ!とか、強豪私学の〇〇を諦めてうちに来た!などの噂があるとワクワク感があるのではと思います。


実際、皆さんの学校はどのレベルの選手がくるのかとか、分かっているんですかね。私学だけでなく、公立などでも、入学前から練習参加をしていることがありますよね。ある県の公立に取材に行っていた時、1年生が3月にすでにいてびっくりしました。まぁ、そんなこんなで楽しみな時期であるのではないかと思います。






第1回 「スーパー1年生という病」


1年生をどう扱うかに、指導者の資質が現れるのではないかと思っています。

というのも、実は、僕のライター人生を大きく変えたのも、いわゆる「スーパー1年生」の存在です。「スーパー1年生」が育っていないことに気づき、この国の育成に疑問を持つようになりました。

スーパー1年生といっても、桑田・清原のような、あるいは中田翔、清宮幸太郎のようなタイプの「スーパー1年生」のことを言っているのではありません。このレベルはどっちかっていうと「別格」クラス。〇〇年に一人の逸材に近いです。

公立高校、それぞれのチームにとっての「スーパー1年生」っていると思うんです。要するに、それぞれの学校にとっての「モノの違う1年生」。これは結構、いるじゃないですか。その選手をどのように育成していくかが大事で、ここに「失敗」が多く生まれるのです。

先ほど、僕のライター人生を変えたと書きましたけど、それはあるエピソードが発端になっています。

僕は関西に住んでいた頃、高校野球の取材は甲子園だけでなく、秋・春・夏の地区大会の全ての取材にいっていたんですけど、現場ではいろんな監督にこんなことをよく言われました。

「氏原くん、今年、いい1年生入ってん、今度、見にきてよー」

 だいたい、春の大会くらいの時に言われます。

 実際、見にいくとそう言いたくなるような選手であったりします。
 しかし、1年が経って同じ人に会うと、また同じことを言うんです。

 「氏原くん、今年、いい1年生入ってん、今度、見にきてよー」

 僕からすれば、去年の「いい1年生」はどこに行ったんですか?って話なんですけど、もう目線は新入生です。これ私学だけの話ではありません。で、去年の1年生について、直接的でなく、やんわりと聞くと、、、、

 「今、故障している」「今、干している」「今、イップス」

 という答えが返ってくるんです。

 で、なぜ、こういうことが起きてしまうのでしょうか。

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 1年がレギュラーを取ることの意味とは?
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大事なことは2点あると思います。

まず、一つ目は選手のビジョンを描けていないところにあると思います。

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