トンプソン先生
今日も朝は寒かったけれど
晴れたので日中は助かった。
・
今日はマーケツト
が不安定で午後になり
少し上がったので
せっかくの利益を
無くしてしまった。
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いつも今頃送る
トンプソン先生の
話、写真も毎年
使っている自分で
撮ったプラハの
アルフォンス・ミュシャの
写真
・
クリスマスにふさわしい、1つの実話です。
「5年生のクラスを持つことになった
トンプソン先生の話」
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トンプソン先生は、
5年生のクラスを受け持つことになり、
初日に生徒達の前に立ち、
嘘をつきました。
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彼女は生徒達を見渡し、
「あなた達を全て同じように愛していますよ」
と言ったのです。
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でも、それは不可能なことでした。
なぜなら
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最前列の席にうずくまっている
テディ・ストダード
という男の子がいたからです。
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トンプソン先生は
その1年前からテディのことを
知っていました。
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そして彼が他の子供達と
上手く遊べないことも。
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それだけでなく、
彼の身なりはいつも汚く、
お風呂を必要としている状態でした。
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そしてテディは、
時には周囲の人に不快な態度を
とることもありました。
その様子はあまりにもひどく、
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トンプソン先生は
赤ペンでテディの解答用紙に
大きな×を書くことに喜びを
感じることさえありました。
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用紙には大きく「F」(落点)
と書くようになりました……
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トンプソン先生の学校では
クラスの生徒の過去の記録を
見ることが義務付けられていました。
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彼女はテディの記録を見るのを避け、
一番の最後になって
ようやく手に取りました。
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記録を読んだ彼女は驚きました。
彼の1年の先生はこう書いていました。
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「テディはとても楽しく、
知恵のある子です。
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彼は正確に作業をし、
礼儀正しい子です。
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彼といると喜びを感じます」
2年の先生の報告はこうでした。
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「テディは素晴らしい生徒です。
クラスの皆からもとても
好かれています。
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でも、最近彼のお母さんの具合が悪く
、とても悩んでいます。
家での生活は大変なようです」
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3年の先生の報告です。
「お母さんの死は彼にとって
とても辛かったと思います。
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彼は一生懸命に頑張っているけれど、
お父さんはあんまり彼に
関心を示していないようです。
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何とかしなければ、
彼は大きな影響を受けてしまうでしょう」
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そして4年の先生の報告を読みました。
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テディはいつも内にこもっていて、
学校に関心を示しません。
友達もいなくて、
時々クラスで居眠りをします」
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この4つの報告書を読み終えた
トンプソン先生は何が問題であるかが
理解できました。
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そして、彼女は自分のこれまでの態度を
恥ずかしく感じました。
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クリスマス会の日、
クラスの生徒達が先生のために
沢山のプレゼントを持ってきました。
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それはどれも美しい、
華やかな包装紙で包まれていました。
テディの以外は。
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テディからのプレゼントは
茶色の紙袋に無造作に入れてありました。
トンプソン先生は心の痛みを感じながら
袋を開けました。
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その袋から、石がいくつか外れて、
無くなっているブレスレットと
香水が4分の1入っている
小瓶が出てきたとき、
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クラスの子供達が
笑い出しました。
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でも、トンプソン先生が
「まぁ、綺麗なブレスレットね!」
と言い、香水を手首につけると、
クラスの笑いは消えていきました。
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その日のクラスの最後に
テディはトンプソン先生のところに行き、
「先生、今日の先生はお母さんと同じ香りがするよ」
と言いました。
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子供達が帰った後、
トンプソン先生は1時間以上、
机で泣きました。
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その日から、
トンプソン先生は国語、
そして数学を教えるのを止めました。
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代わりに子供達に本当の
「教育」を始めました。
トンプソン先生はテディに
特に注意を向けるようになりました。
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テディに教えれば教えるほど
彼は生き生きとし、変わってきました。
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励ませば励ますほど、
彼の反応は早くなりました。
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そして一年の終わり、
テディはクラスの中でも上位の成績でした。
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テディはクラスの中で賢い子達の
一人になっていたのです。
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トンプソン先生がその一年の始めに
「皆を同じように愛しています」
とついた嘘は意味が変わり、
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テディは「先生のお気に入り」
の一人になっていました。
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一年経ったころ、トンプソン先生に
お手紙がきました。
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テディからのもので、
トンプソン先生が今までの先生の中で
一番最高の先生であると書いてありました。
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それから6年が経ち、
テディからまたお手紙が届きました。
高校をクラスの2番の成績で
卒業できたと書いてありました。
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そして、これまでの中でも、
やはりトンプソン先生が一番の先生だった
と書いてありました。
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それから4年が経ち、
テディから手紙が届きます。
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4年間辛いこともありましたが、
優秀な成績で大学を卒業することになった
という報告でした。
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そして、トンプソン先生は今でも
人生で一番の先生であると書いてありました。
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それから、更に4年が経ち、
テディから手紙が届きました。
大学を卒業してから、さらに大学院に行き、
頑張ったことが書いてありました。
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今でもトンプソン先生が
誰よりも一番の先生だったと
書いてありましたが、
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今度は手紙の最後に書いてある
テディの名前が、少し長くなっていました。
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テディではなく、
テアドル・F・ストダード医師と
サインされていました。
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この話はここで終わりません。
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その春また手紙が届いたのです。
テディは素敵な女性と出会ったと
書いてきました。
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そしてその女性と結婚することも
書いてありました。
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彼のお父さんが数年前に
亡くなっていることを説明し、
親代わりとしてトンプソン先生に
結婚式に出てほしいと書いてありました。
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もちろんトンプソン先生は
喜んで出席しました。
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そしてあの時テディからプレゼントされた
ブレスレットをはめ、
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あの時にもらった、
お母さんと同じ香水を探し、
つけて行きました。
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結婚式で二人は抱き合い、
テディはトンプソン先生の耳元で
言いました、
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「先生、僕のことを信じてくれて
ありがとうございました。
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僕が大事な存在であること、
そして世の中に貢献できることを
教えてくれて感謝しています」
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トンプソン先生は涙ながらに言いました。
「いいえテディ、それは違うのよ。
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私にも出来ることがあると、
あなたが私に教えてくれたの。
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私はあなたが現れるまで、
教えるということの意味を
何も知らなかったのよ」
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(以上、引用)これは実話で、
色々なところで引用されています。
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教師が、生徒に対してできる一番の貢献とは、
「あなたはできるよ」と生徒を信じて
あげることなのですね。
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そして、私もそうでありたいと思っています。
Jorge 12.2024