ひとつの木になった恋人の物語/オリジナル小説
こんにちは。絵本作家を目指しています、ジョフィエルアリーです。
今日はノートに眠っていたオリジナル小説を皆さんに読んでもらいたいなと思い、文字を打っています。
私の名前、ジョフィエルアリーを物語にしてみました。私自身の人生と重ねています。とても私にとって愛おしい物語です。
少しでも心が温かくなってホックホックしたら嬉しいです。
では、はじまります。
はじまりは詩から。
今世は夢をみるたび、今夜はあなたに逢えるのかしらと眠りにつく。でも、もしも再び生まれ変わってあなたと私が、私とあなたが、めぐり逢えるのなら、朝あなたの顔を見て起きて夜はあなたの詩を読む声と共に眠りたい。
Jophiel Alleyより 愛をこめて。
第一幕 糸
今世では交わることのなかった糸と糸とが重なったとき…、それを人々は運命と呼ぶのでした。
ある小さな町に本が大好きな少女がいました。少女の名前はアリー。
アリーはおとぎばなしが大好きで、何よりも愛したお話は「ひとつの木になった恋人の物語」でした。
アリーはおばあちゃんと二人で暮らしていたので、とても料理が好きで編み物も、温かいお茶を淹れるのも上手でした。
アリーはおばあちゃんが大好きでした。おばあちゃんが眼鏡の隙間から覗き込むようにみつめる瞳がなによりも大好きでした。
そんなアリーにこの「ひとつの木になった恋人の物語」をプレゼントしたのはおばあちゃんでした。
アリーは言います。
「おばあちゃん、この物語に続きはないの?わたし、つづきが読みたいわ。
二人は本当に木になったの?どうなっていくの?」と。
おばあちゃんはアリーを抱き寄せこう言うのでした。
「物語はもちろん。アリー、続くよ。
この物語は恋人の物語ではあるけれどね、ひとりの人を想い続けることが もたらすものやなぜ私自身が己を選びその人生を歩まなければならぬのか、教えてくれる物語でもあるのだよ。アリーがアリーの人生の主人公ではなくなってしまいそうなとき、天の計らいによって続きの本があんたの元へ届けられるだろう。それまで辛抱じゃよ。辛抱、辛抱。」
今日はここまで。
続き、すぐ更新しますね。
不思議な物語だけど愛おしい気持ちになりましたか?
私だけかな。
でもここからが始まり、です。
また訪れてください。ジョフィエルアリーは変わらずここにいます。
愛をこめて。Jophiel Alleyより。