シンプルでいい。不安があると伝える量が多くなる。
ある人から「話すのが上手い人ほど、伝えている中の本質が見えなくなる」と言われたことがある。
私は、本質を突かれたと思った。
そして、自分にもがっかりした。
コミュニケーションスキルを褒められることはあってもそんな風に言われたことは今までなかった。
コミュニケーションスキルはもちろん大事だと思うし、それがあることによって築かれてきた関係も沢山ある。このスキルがあれば正直ある程度のことは難なく進んでいくことが出来る、今までの人生でもそうだった。
でも、その人には本当に伝えたいことが伝わっていなかった。言葉数を増やしてなんとなくしか伝わらない、本質は何にも伝わっていないと思うと悲しかった。たとえ言葉足らずでも本質を、自分の想いを伝えている方が何百倍もかっこいいと思った。
改めて言葉の大切さ、本質を伝えるにはどうすれば伝わるのかを考えるきっかけとなった。
それからは一つ一つの言葉に対して「そもそも」をよく考えるようになった。
言葉の意味は何だろう、なぜそれを使うのだろう、自分ならどう表現したいのか。そう考えると、言葉に対する興味も深まっていた。
ちょっとした表現で伝わり方も変わる。だからこそ真剣に向き合きあってみたいと思った。
今回、自分と言葉に向き合うために参画している #言葉の企画 の中の第1回目に自己紹介を一枚にまとめるというお題があった。形式はなんでもよくて、「伝える」ではなく「伝わる」ものにするということだった。
まず、「伝わる」って何だろうと考えた。
私の中で「伝わる」というのは、伝える人が心の揺さぶっているときを表現することだった。
だから、自分の心が揺さぶられたときのことを一枚にまとめた。
そして、当日の阿部さんの一言にハッとした。
「書きすぎると不安なのかなって思う。」
あ、私はまた量で誤魔化して伝えようとしているんだなと。
これも書いた方が伝わるのかなと思い文章を多く書いてしまっていた。自分に自信がないから保険をかけているんだなと思った。
もっとシンプルに本質的に表現できるようになりたい。そうも思った。
こうなりたい!と思った時、一人だと途中で嫌になって諦めてしまうかもしれない。でも、私には71名の仲間がいて、阿部さんがいて、平賀さんがいて、だから頑張っていける。それを初回で実感した。
言葉が好きで、真剣に向き合う人たちに出会えたことにすでに感謝しかない。