今後も審査は人間様にお願いいたしますm(__)m
おはようございます。
モノの値段がどんどん上がるし、
ポテトチップスはどんどん小さくなるのに、
築古物件の家賃の値上げは全然スタンダードにならない。
という事にバタフライエフェクトの遅さを感じている
関西で大家業奮闘中の佐山 潤(さやま じゅん)です。
ちょうど先日の日経新聞に「物価高家賃にも波及」
とありましたが、契約更新が自動で行われることが多い関西物件では、
全体的な波及は少なくとももう少し先でしょうね。
兵庫県にある物件で1室退去の連絡が来ました。
ここんとこ、比較的各物件の経営が安定しており、
割と退去が久々だったので、ちょっとした青天の霹靂だったのですが、
もっととんでもない霹靂に見舞われてしまいました。
いつも通り、退去日の確認と、
賃貸契約に基づく違約金が発生するかの確認、
退去後の原状回復の修繕の段取り、
新しい賃借人さんの募集開始スケジュール、
募集の際の広告料どうするか。
ということをサーっと管理会社と決めて、
「じゃ、あと原状回復の見積出たらお願いしまーす」
てな具合に待ってたんですが、
後日管理会社から見積が。
54万
なんか頭の中でドカーンという音が鳴った気がしました。
え!?いやいや何言うてますのん。
乗せるにもほどがあるでしょ。
(管理会社は自分たちで修繕対応できる工事業者をもっていることがほとんどで、大家さんに見積を出す際、通常の工事費に自分たちの利益を上乗せしてくるケースがあり、これを「乗せる」とか言ったりします。)
「いやウチは乗せませんよ。というか正直僕もびっくりしてるんです。
よかったら佐山さんも馴染みの業者いたら聞いてくれません?
こんなにするもんなのか、工事部の間違いちゃうかと思ってて」
なんか不思議な事を言われました。
とりあえず言われた通り確認してみます。いつもの業者さん。
見積と写真を送ります。
ちなみに、最初からこの業者に依頼してもいいのですが、
拠点が大阪の方なので、出張料金を取られてしまうので、
この物件の場合は管理会社の工事業者にお願いする事が多いのです。
で、返答が。
「佐山さん、今こんなもんですよ。うちで引き受けても値引できるのは数千円で、出張費用にもなりませんわ。
もう資材の高騰が大変なことになってますねん」
なんてこった。
世の中物価高なのはスーパー行きゃわかりますが、
こと工事用資材については輸入品も多く、輸送コストの問題で、
かなりの打撃を受けているみたいです。
加えてこの入居者さんが私がこの物件を購入する前、
何と20年近く住んで下さっていたため、
入居者さんの故意・過失による物件損傷をなかなか主張できず、
ほぼ全額をこちらで負担。。。
しかしこちらには伝家の宝刀、火災保険があります。
もちろんケースによりますが、見落とされる、
というか、不動産屋の知り合いも知らなかったと言っていたのですが、
火災保険は会社を選んで特約をフル装備すれば、
退去後の破損汚損について、保険会社が認めた範囲に限り、
保険金が出るケースが結構あるのです。
そして保険金が出れば臨費も上乗せされるため、
これは当たって砕けろだとしても請求しないと。
で、代理店に事情を話して写真と見積を送ります。
部屋はこんな感じでした。
代理店さんの反応がいまいち、、、
「やってみますけど特にこの、木材のへこみ(写真2枚目)とかは、
ちょっと厳しんじゃないかなあ。。。
骨だけになった窓枠(写真1枚目)は多分出ないと思います。
窓の熱割れ(写真3枚目)は多分大丈夫ですが、免責が1万円
つきますので、悪しからず」
という話でした。
思ったよりドライな反応でがっかり。
自腹で54万はキツイなあ。
何のための大家業だあー。
とか思って数日過ごし、いつも通りメールチェックしていると、
私の大好きなメールタイトルが!
【保険金額決定のお知らせ】
結局20万ちょい。
半分弱ほどが保険で賄えることになりました。
ほんと助かった。代理店さん曰く
「なんか保険会社出してみたらすっと承認されました!
たまにこういうことあるんですよね」
と。
結局審査も人間仕事なので、ブレがある、ということでしょうか。
まだまだ、AIにとって替わって欲しくありませんね。笑
大家業を始めてそれなりの年数が経ちましたが、
保険金のお知らせはほんとテンション上がります。
でも一番いいのは何より保険を申請しないといけないような、
事故が起きないことですが。。。
起きちゃうんですよねー 苦笑
お読みいただきありがとうございました。