R-1グランプリ2022 感想・個人的採点
今年のR-1グランプリもあっという間に(2時間)で終わってしまいました。
毎年R-1が終わると、賞レースの年度が1つ終わった感じがして虚無感やら喪失感やらが襲ってきます。次のKOCまで期間が開くからでしょうか。
そんな2021年度の総決算R-1グランプリ2022はお見送り芸人しんいちの優勝で幕を下ろしました。
個人的備忘録として、大会の感想や採点を振り返りながら来年度へ向けた英気を貯めつつ虚無感を埋められたらと思っています。
ちなみに、自分は1つも面白いことを言えません、あくまでも感想は趣味です。
まず、オープニングから去年のガチガチギチギチミチミチスケジュールの自虐ネタからスタート。
そんな昨年の失敗を生かし、今年のファイナリストは2名減って8名。審査員も2名減って5名。最終決戦には上位2人だけが進めることになりました。
やはりスケールダウンの感は否めませんでしたが、放送時間を伸ばす訳にはいかないですから仕方ないでしょう。
その代わり今年は屈指の豪華審査員陣から詳しく寸評を聞くことが出来ていました。
また、Creepy Nutsの「バレる!」の使用頻度がWikipediaに書かれるぐらい激減していました。(毎度思いますがWikipediaの賞レースの備考欄細かすぎませんかね、、、?Mおじが書いてます??)
それでもセンス溢れるオープニングと煽りVは今年も健在。芸人はかっこいい。ほんとに。
(敬称略、カッコ内は最終順位/合計得点/個人的につけた点数)
1.kento fukaya(7位/449点/90点)
昨年のフリップネタは辞め、中道具(あれはなんと呼ぶのでしょう?)を使用した合コンネタ。
昨年もそうでしたが今年は特にトップバッターに相応しくエンターテインメント性が増していたと思います。道具をダイナミックに使うことで視認性を高め、飽きさせない、次は何を見せてくれるのだろうというワクワク感を常に与え続ける老若男女楽しめるネタだったと思います。
一方でそれに伴ってライトなボケもいくつか。あの道具を展開させるほどのボケではないのではないかも、という点も感じました。
また、今誰が喋っているんだ??ということも何度か。
それにしてもバカリズムの初手84点は驚きましたね。ニコニコしてえげつない点数出すなと思っていたら最終的にはこの点数が彼の最下位の点数でした。
「本人以外の要素が多すぎる」というのは単純に道具や音声を何人も出したのがダメとも考えられますが、個人的には本人がマツモトクラブのように話の輪には入らず、ひたすら司会に徹していた面もあるのかなと想像しています。
そういえば私はバカリズムのネタで明確な相手の声等が出てきたのは見たことがない気がします。あくまでもテレビでですが。
2.お見送り芸人しんいち(優勝/463点/94点)
好きなものを言う、という体でひたすら人を馬鹿にする歌ネタ。
初見だったので見た目と煽りVからして騙されました。
内容はひたすら緩急をつけつつ手数を打っていく構成。その中でもAquaTimezイジりなど爆発ポイントもあり最後まで飽きずに見られました。個人的には真ん中のピストルクラブの解散文のところよりも、もっともっと弾を打ってほしいタイプなんですが、人によっては飽きますかね。小藪の笑顔も印象的です。
3.Yes!アキト(8位/447点/85点)
ブリッジも構成もほぼ無しでひたすらギャグを披露し続けるストロングスタイル。
敗者復活のケビンス仁木もそうでしたが、こういう真っ向勝負、一本勝ちのみ狙うようなスタイルは本当にかっこいいと思うし、ましてギャグ1つでもウケるのが難しい中であれだけの数を生み出せるのはほんとに凄いと思います。
ただあれだけの数あれば玉石混淆ともなり得るのかもしれません。3分見続ける間に谷が何回が来ると見ている方としてはどうしても気になってしまいます。それでも「ロング魚焼きグリル」は大好きです。
ここではザコシから「評価に値しない」という衝撃ワードが。こう言われると見直すしかないのでしょうか。
4.吉住(3位/463点/84点)
芸能人の不倫が許せないOLネタ。
凄まじい演技力ですね。ひたすらにヒートアップして壊れていく様は圧巻でした。それにとどまらず後半のYouTube展開も楽しかったです。去年はフルスイング大ボケを3箇所程度だったので、それに比べると充実した内容だったと思います。
個人的には不倫が許せない、とネタばらしした段階でああいう展開になることは見えてしまっていたのでその後の展開は面白い、より前述の通り、凄いなあと思って見てしまいました。
なんとなくバカリズムが好きそうなネタだなとは思いました。今大会彼の中での最高点(91)が吉住でした。
5.サツマカワRPG(5位/459点/83点)
大会が近いの一点張りの相手に告白するコント。
意外にもギャグ羅列スタイルでは挑まず。個人的にはそのスタイルでのアキトとのノーガードの撃ち合いのような展開を期待していただけに、彼が常識人側に立ってしまったことに少し物足りなさは感じました。
それにしても、大会近いもんな、って言うのが分かりきってるのに面白いというのは不思議なものです。分かってても笑っちゃう、この状態に入ったら無双ですよね。
6.ZAZY(2位/464点/98点)
昨年のネタを見た時に、後半の畳み掛けの展開がせっかく面白いのにフリップをめくるタイムロスがあったり、甘噛みしているのがどうしても気になっていました。あの部分活かしでフリップやめてモニターとか使ってもっと畳み掛けてほしい、と思っていたんですが。。。
今更言っても後出しジャンケンですね。去年書いときゃよかった。
それ以外にも進化した点が。(肩のサグラダファミリアのことではない)
昨年のネタではリズム部分はあまり大ウケしているようには見えませんでしたが、今年はそこを軸に考える隙すら与えない3分間全速力で駆け抜けるネタに。
フリップの合間に自分の顔を出すボケってなんだよ、、、w
最後の歌のパートは別になくてもいいかなと思うし、固有名詞のオンパレードで絵の上手さもあるとは思うのですが、それを差し引いても伝説のネタだったと思っています。
7.寺田寛明(6位/451点/93点)
初めて〇〇を考えた人が受けた非難についてのフリップネタ。
1枚のフリップで3段階のオチを用意することでスピード感を作りつつ笑いを増幅させていけるだけでなく、ありきたりなものをひねくれた言い方で表現するフリの部分でもウケが狙える充実の構成だったと思います。
フリップの面白さだけでなく人間の部分の面白さも見たい、とはザコシの評価でしたが、あくまでも本人はこの路線を狙いたいのだろうな、と想像します。スタイルそのままに純粋にボケの強さを高めていく方向性でいくのかもしれません。
8.金の国 渡部おにぎり(4位/463点/83点)
鷹?にさらわれて空を旅するコント。
ピンネタも相方が書いていらっしゃるようですが、彼の独特なキャラクター性を考えると、書いた人と演者が分かれている意義がありますね。子供番組とか出てほしいです。ハライチ澤部/ハナコ岡部みたいな丸坊主まんまるキャラって泥団子みたいで可愛いですよね。
個人的には設定が分かった段階がピークで、それ以降はその枠の中での会話劇が繰り広げられるに終始した印象です。AquaTimezの虹がかかった瞬間は強い風が吹きましたが、フリがあったからこそではあります。
ところで、ここで3人が同点で並び決選投票が行われることになりましたが、あれは最終決戦用の投票システム使えないもんなんですかね、、、😂
色んな意見はあると思いますが初期のM-1も間違えて前の組のコンビの点数出したり、86点が8点になったりしてたから、発展途上だと私は捉えています!
最終決戦はお見送り芸人しんいちとZAZYのラストイヤー同士の一騎打ち。
個人的にはZAZYが好きでした。去年の「なんそれ」はこうやってアップデートしたぞ、というのを見せつける、感動すら覚えるラストを飾るに相応しいネタだったと思います。ただ、リズム部分を待っていた人もいたでしょうか。一方のお見送り芸人しんいちのネタはテーマこそ変われど構成は同様。絶妙にいじってもいいラインを見つける心地良さがありました。
こんなにも両者に優勝させてあげたい、と思った決勝は久しぶりです。
それだけ来年のR-1からZAZYもkento fukayaもいないのが無念でなりません。本命なきR-1グランプリ2023の幕開けです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?