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言いがかり香水07_ウード

主旨:これを読んで「この匂い推しがつけてるかも」と思った誰かがいれば私が「フーン…… その人、ネ…」とおこぼれにあずかってニヤニヤできる

まずは現物

【おことわり】※定型文
香水に手を出し始めてさほど日の経っていない一介のオタク(エンジニア)が、休職中のリハビリとして始めた趣味の記録です。業界も御社も弊社も全く関係なく、広告収入なんかもありません。

▼公式通販

▼Celesさん


第一印象:きれいすぎて何もわからん

 ほんとうにびっくりするくらいきれいなんですよね、香りが。
 軽くて爽やかで甘くて、ちょっとぴりっとして、みたいないろんなクセがあるんですけど、でも最終的にどれだけ時間が経ってもずっときれいで、びっくりしすぎて全然どんな人……とかの印象が思い浮かびませんでした。
 人間からこんなきれいなにおいがするわけない……

 でも冷静に考えると「人間からこのきれいなにおいがする」という事実に興奮するところもたしかにある。香り単体だとすごいこう、世俗から離れたような印象がどうしても強くなるんですけど、そのくらいきれいなにおいなんですけども。
 ここだけの話。実際、「人間からこんなきれいなにおいする?」って感じのにおいのしそうな推しがおる人、おるやろ、と思ってはいる。


言いがかりをつけていく

ユニセックスだよ!

 これも前回、バイレードのスロウ・ダンスと同様にマジモンのユニセックス。というか、もういっそ無性別の方がしっくりくるまである。
 加えて、作り込みもがっつりあるわけです。香りの。
 なんなら、公式サイトの訳もやろうと思っているので、ばかの字数になってお蔵入りをさせないように、のセーフティ込みで、性別を分けずに言いがかりをつけていく。

これをつけてる人のイメージ

 常人離れした感じはある、と、思います。
 ほんとうにシンプルにこの香りだけがする人、と考えると、中性的であったり、唇が薄そうであったり、色気が強かったり、色々の解釈の幅はもちろんあってよいわけですが、いずれも見ているこちらの印象としては「同じ世界の人だろうか」というところに落ち着くような。

 すごくざっくり、思いつく言葉を並べると
 ・常人離れ ・浮世離れ ・神(山系) ・妖精
 ・俯瞰する人 ・上の方
 
 遠目に見て、「あ、きれいな人だ」と感じる容姿を想像してもらって。
 で、すれ違ったときにこの香りがする。
 振り返ってもそこにあの人はいないし、果たして自分が目撃したあの容貌は実在するものだったのか、それすら自信がなくなってくるような。

 ここまでざっくりトップ~ミドルあたりの印象です。
 この後なんですけど、甘さが濃くなって鼻の奥に落ち着くような感じになるんですよね。それでも「ほんとうに存在するのか」と疑わしいくらいきれいな香りには違いないんですが、トップの印象よりもだいぶん実在感が強い。時間帯でいうと夕方ごろに存在感を増す。
 ばけもんでは……?と
 実在する、という感覚を強く得ても、それが人間なのか。
 ちょっと私には自信が持てないです。

これを贈るということ

 罪深いな……と思います。
 先述の通り私はこの香りを「世間大多数のひとびとより上のほうにいる」くらいの感じで受け取っているわけです。ですから、この香りをひとに贈る、ということに信仰を見出すわけです。

 どんなに気楽で軽薄な感じで贈っていたとしても、肩を組んだり、走り回ったりしていたとしても、贈った側の人間は、贈られた側とまったく対等な気分ではないんだろうな……と。
 とてもきれいな香りなので、価格帯のことを考えなければ高校生から香ってもおかしくはないと思うんですね。うわ~~~~~~~~~~やばい 今私は高校生の推しが同級生からこれを贈られた姿を想像して頭を抱えました。ありがとう(???)


紹介文を読む

贅を尽くした黄金の彫刻が施された大理石の宮殿。濃紺のベルベットの夜空に降らせた砂塵のように細かい幾千の星々。アトラス山脈の杉とインドネシアのパチョリ、サフランとエラミの輝きが馥郁たるサハラ砂漠のミステリアスな物語を引き連れて夢のように壮大なオリエンタルスパイシーを描き上げます。西洋と東洋、男性と女性の統合。クルジャンのウードは純粋でいて、魅惑的。新しいタイプの極上なウードのフレグランスです。

Celesさん 通販ページより

 むttttttttっつかしい言葉を使うぅ……
 わかるかもしれん、と思うのは全体的な「夜、空、山、宮殿」っていう「上方」のイメージ。これは私が受け取っているのと近い…
 エラミってなんだ……と思って調べたんですけど最近話題の方のお名前が同じみたいで何も出てこなかった 切ない。

 「純粋でいて、魅惑的」これはほんとうにそうですね。
 嗅いでみな、トぶぞ。って感じすらある

OUD Maison Francis Kurkdjian eau de parfum builds on a most precious ingredient, oud wood from Laos, imagined on the outskirts of a marble palace with gold carvings and lost against a midnight blue sky thick with stars. Driven by cedar from the Atlas and patchouli from Indonesia, it enters into a sensual conversation on the skin. Saffron and elami add sparkle and a golden elusive presence. Combining east and west, male and female, this OUD eau de parfum is pure mystery, a spicy ambery perfume that is spellbinding, soothing and magnificent.

公式ページ Inspiration欄より

一文が長すぎておれは死ぬしかないとおもわれる

:OUD Maison Francis Kurkdjian eau de parfum builds on a most precious ingredient, oud wood from Laos, imagined on the outskirts of a marble palace with gold carvings and lost against a midnight blue sky thick with stars.
 【メゾンフランシスクルジャンのウード(オード・パルファム)は、郊外で真夜中、紺碧の空に数多ある星々の輝きに紛れ込むように立つ、金の彫刻に彩られた大理石の宮殿を想起させるような、特別上質なラオス産のウードで作られています】
 >OUD Maison Francis Kurkdjian eau de parfum 商品名。主語
 >builds on だから「成り立っている」とか
 >a most precious ingredient めちゃすごい成分
 >oud wood from Laos ラオス産のウード
 >imagined on the outskirts of a marble palace with gold carvings 郊外にある大理石の宮殿(金の彫刻有)を想起させる
 >lost against a midnight blue sky thick with stars 真夜中の紺碧の空に輝く星々に負けた

: Driven by cedar from the Atlas and patchouli from Indonesia, it enters into a sensual conversation on the skin.
 【アトラス産のシダーとインドネシア産のパチョリによって、それはあなたの肌の上で官能的な交歓へと変化していきます】
 >Driven by ~に突き動かされた(ている)
 >cedar from the Atlas and patchouli from Indonesia, アトラスのシダー(ウッド?)とインドネシアのパチョリ
 > it enters into a sensual conversation on the skin それは肌の上で官能的なやりとりへと変化する

:Saffron and elami add sparkle and a golden elusive presence.
 【サフランとエラミが、輝く黄金色の、神秘的な印象を加えます】
 >Saffron and elami サフランとエラミ(単語検索しても意味が出ん)
 >add 追加する
  >sparkle 輝く
  >a golden elusive presence 黄金色でとらえどころのない存在

:Combining east and west, male and female, this OUD eau de parfum is pure mystery, a spicy ambery perfume that is spellbinding, soothing and magnificent.
 【東洋と西洋、男性性と女性性を組み合わせたこのウード(オード・パルファム)は、純粋ながらも謎めいて、刺激的なアンバーの香りが気高く、人の心を落ち着かせ、また時に虜にします】
 >Combining 組み合わせる
  >east and west 東洋と西洋
  >male and female 男性性と女性性
 >this OUD eau de parfum is  このウード(オード・パルファム)は
  >pure mystery 純粋な謎
  >a spicy ambery perfume 刺激的なアンバーの香り
   >that is spellbinding 人の心を虜にする
   >soothing 落ち着かせる
   >magnificent 荘厳な、気高い

 これもリハビリ……と思っているのでやるんですが、やるたびに「難しすぎるやろ 二度とやらん」と思いますね。和訳。でも言いたいことの雰囲気は、原文からの方がつるっと受け取れるような気もするこの感覚。

 星々の輝きに埋もれる黄金彫刻の宮殿、人をなだめたり、ときに虜にしたり。それってやっぱり神に近い、他意がないゆえのいたずらな魅惑でしょう…… 意図的に、というよりは 天性のファム・ファタル(オム・ファタル)。そういう印象が深まりました。

あとがき(毎回のやつ)

 以上の全て、一個人が趣味で、「覚書」として残したものであって、あなたが香水をワンプッシュした時の印象はあなたのものです。
 筆者はムエット(試香紙)で感じる香りと現物の香りを全く異なるものと感じるタイプなので、あなたにも同じことが言えるかもしれません。
 中々ハードルの高い、機会の少ない部分はありますが、香水は「香り」そのものだけでなく、吹いた時、その後の変化、それが誘起する自分の感覚などを味わう「体験」としての側面もあると、私は思い、楽しんでいます。

 こういったメモ書き、覚書が、業界や担当者さんの利益を損なうようなことがあった場合、私の望むところではありません。ご連絡いただければ非公開などの対応を行います。お手数ですが、よろしくお願いします。
 どこかの誰かの思考の肥やし、体験の助けになれば幸いです。


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