見出し画像

【英文読解のツボ】 数値を雑に扱うと、泣きを見る

学校その他の英語の授業やテキストで、意外にきちんと取り上げられていないのが数値。
ごくごく基本的な概念で、特に改めて取り上げるまでもない、ということなのかもしれないが、英文読解でこの数値の読み方が甘い(はっきり言えば「雑」)な中高生は多い。

特に長文読解では、何かの増減などの変化や、量の大小の比較といった内容理解に直結する情報として数値がカギになるケースが少なくない。

例を挙げよう。

The sun is 150 million kilometers distant from the earth.
The moon is 380 thousand kilometers away from the earth.

この2文を元に「太陽は月の何倍、地球から離れているか」と問われたら、と考えてみよう。
150 millionと380 thousandがどういう規模の量なのか、正確に把握しなければこの問いには答えられない。

millionはthousandより大きい、程度のざっくりした理解でも対応できるケースも有りうる。
だが、英文のレベルが上がるほど求められる読解の精度は高くなり、雑な感覚で読んでいると理解できない、ということになる。

これへの対策は唯一つ。
数値が出てきたときには、面倒がらずにきちんと自分でわかる表記に換算・書き換えをすること。
日本で使われていないヤード・ポンド法の単位が付いた数値も、自分に馴染みのある単位に換算する。

「量」についての表現をしっかりした感覚で理解できるかどうかは、その文章全体に対する理解度の感覚にも大きく影響する。

今まで数値をきちんと見てきていなかったなぁ……、と思った人は、すぐにでもできることなので、着実に取り組んで欲しい。



いいなと思ったら応援しよう!

大越 正浩
コミュニケーション・デザイナー。実態は翻訳とか通訳とか(英⇔日)。 外国語学習についてあれこれ書いていきます。 https://office-unite.com/