ペダルも折りたたもう。MKSの折りたたみフラットペダル
折りたたみ自転車であるVisc EVO。通勤以外に、車で持ち運ぶことも多いため、結構な頻度で折りたたみの作業を行います。Visc EVOは標準でDAHON純正の折りたたみペダルが取り付けられています。ペダルは外側に引っ張りながら上下に90°曲げることで折りたたむのですが、割と強い力を加えないと、ペダルを曲げられる位置まで引っ張ることができません。その作業を両ペダルで行うのですが、身体の位置から遠い外側のペダルは引っ張りにくく折り曲げに苦労します。折りたたみの度にこの作業を行うのは面倒に感じました。
そこで、ペダル折りたたみの使い勝手を改善するため、ペダル交換を考えました。ペダルは自ずと折りたたみタイプが候補となりますが、その他の選択肢として脱着タイプも考えられます。折りたたんだ自転車サイズが小さく、ペダルの脱着が簡単であれば、折りたたみタイプにこだわる必要はありません。そこで、折りたたみタイプ、脱着タイプの両面から購入候補のペダルを探しました。そこで、候補に挙がったのはこちらの2つ。三ヶ島製作所(MKS)の折りたたみタイプ「FD-7」と、同じくMKSの脱着タイプ「TOURING-LITE Ezy Superior」です。
MKSは非常に有名な日本のペダルメーカーで、競輪競技の認定を受けて、競輪選手にもペダルを提供しています。MKSのペダルは全般的に回転の摩擦が少なく、非常にくるくる回るのが特徴とのことです。
MKSの良さがわかったところで、肝心のFD-7を選んだ理由です。TOURING-LITE Ezy Superiorの方がFD-7より小さく軽いでは良かったのですが、着脱タイプが故に着脱後ペダルを片付けるスペースが必要となります。そうなると、私の自転車の装備の範囲ではサドルバッグしかないのですが、両ペダルをいれるとバッグがパンパンになります。せっかく小荷物を運ぶために取り付けたサドルバッグが、ペダル専用バッグになってしまい、それは本意ではありません。
また他の理由として、購入を考えた時点でTOURING-LITE Ezy Superiorの在庫がどこを探しても見つかりませんでした。いつ購入できるのか不明な状況で、在庫が出るまで待てなかった私は、元々候補に挙がっていたFD-7を購入することに決めました。
スペック
FD-7のスペックは次表のとおりです。
カラー:ブラック
材質:アルミニウム
側板:黒・塗装
サイズ:W 91mm(折畳み時54 mm ) x L 67 mm
踏み面:両面
ベアリング:ボールベアリング
リフレクター:装着済み
重量:487 g
純正ペダルの取り外しからFD-7の取り付けまで
実際に取付作業に入ります。ペダルの取り外しには専用工具のペダルレンチが必要になります。当然ながらペダルレンチを持っていなかったので、AmazonでBIKE HANDのペダルレンチを購入しました。MKSの安価な工具もあったのですが、ペダルレンチは柄の部分が長いほうが力が加わりやすく外しやすいとの理由があったので、こちらを選びました。
ネットで調査したところ、ペダルの取り外し方はどの自転車でも共通のようです。進行方向に対して左側のペダルは時計回り、右側のペダルは反時計回り。要するに漕ぐ回転の逆向きですね。ペダルレンチを取り付け、手で回そうとすると回転しませんでしたが、レンチを脚で踏みつけるとあっという間に外すことができました。
次は取り付けです。FD-7のネジ山全面にグリースを塗りつけます。グリースはAmazonで購入したPARKTOOL自転車メンテナンス用グリース ポリリューブ1000 113g PPL-1です。グリースを塗りつけることで、長期間の設置に伴うサビなど発生による固着現象を防ぐことが可能です。
両ペダルにはLとRの刻印があり、左右どちらに取り付けるかが分かるようになっています。ペダルをクランク軸先端のネジ穴に挿し込んで、ペダルレンチで回転していきます。すると、ここでトラブルが一つ発生。FD-7はナット部分の厚さがペダルレンチの幅より薄く、そのため、最後までレンチを回し切ることができませんでした。ただ、そこは安心してください。FD-7の軸は6 mmアーレンキーを差し込める形状となっており、アーレンキーを回すことでも取付可能となっていました。ただ、アーレンキーはホイール側から差込む必要があるため、ロングタイプのアーレンキーが必要です。
取り付けた感想
DAHON純正のペダルは軸の摩擦が強いためなのか、手で力を加えて回そうとしても、慣性の回転は1回転程度と、ほとんど回りませんでした。ペダルの踏み込時に、脚の力が伝わりやすい位置に毎回移動することを考えると、摩擦による漕ぎやすさへの影響はあると考えてよいでしょう。
一方で、FD-7はDAHON純正ペダルと同じ力で回転させると3~4回転以上は回ります。評判通りの回転性能ですね。
最後になりましたが、肝心の買い替え理由であった折りたたみ機構です。FD-7はペダルの中心軸に大きなボタンが有り、これを押すことでペダルを折り曲げることができます。押しこむ力は割と弱く、あっさりと折り曲げることができました。DAHON純正ペダルは引っ張りと折り曲げを同時に行う必要があったので、必ず両手が必要でしたが、FD-7は押し込むだけなので片手でも折り曲げ可能です。
簡単に折り曲げられるからといって、走行中にペダルが突然折れ曲がることはありません。踏む面積も広く、ペダルを踏み外すこともなさそうです。
今回の目的を達成することができ、非常に満足のいくカスタムができました。このペダルをグイグイ踏んで、通勤やポタリングの道のりを楽しみたいと思います。