アルゼンチンロックの旅1972年

Hola!

1972年もロック豊作の年。ストーンズは「メイン・ストリートのならず者」。デヴィッド・ボウイは「ジギースターダスト」。マイルス・デイヴィスは「On The Corner」。ディープ・パープルは「Machine Head」。ミルトンナシメントは「街角クラブ」。その他、書けないほど名盤があります。ロックの幅も広くなってきて、ヘビメタやプログレが一般化してきた1972年。

アルゼンチンロックも全盛期に突入って感じです。軍事独裁政権の中、ALMENDRAの解散、BILLY BOND軍団の躍動、アルゼンチンロックが花開きます。

①BILLY BOND Y LA PESADA DEL ROCK AND ROLL / 1&2

アルゼンチンロックの前半のキーパーソン、BILLY BOND率いるロックバンド。
BILLY BONDはクラブを経営していたらしく、そこに音楽仲間がどんどん集まってきていたみたいです。BILLY BONDは彼らと共にたくさんのアルバムを録音しました。彼らのことをLA PESADAと総称してます。
このアルバムに参加してるアーティストだけでもアルゼンチンロックの重要人物だらけです。
PAPPOにMANALのメンバー、david lebon、spinettaに、pomo、black amayaなどなど。煙たいクラブで演奏している彼らが目に浮かびます。

②LA PESADA / Buenos Aires blues

こちらもBILLY BOND軍団、LA PESADA。
1曲目から怪しい…煙たい雰囲気のブルースナンバー、女性ボーカルが怪しさを放ってます。
その後も怪しいブエノスアイレスの街の雰囲気がまさに音源化されてます。タンゴやジャズ、ブルース。当時の街はそんな雰囲気だったんだろうなあ。

③CLAUDIO GABIS YLA PESADA

またしてもLA PESADA。BILLY BOND軍団。こちらはMANALの天才ギタリストとLA PESADAのセッション。
ジミヘンからの影響が大きい、ヘビーサイケ。ギターが唸ってます。初期のアルゼンチンロックらしいカッコいい1枚。

④pappo's blues / 2

そして、そんなLA PESADAにも出入りしてたアルゼンチンロックのスーパーギタリストPAPPOの2nd。超かっこいい。それ以外に言うことがない。

⑤GABRIERA / 1st

アルゼンチンロック初の女性ロッカー。ガブリエラ。彼女はALMENDRAのEDELMIRO MOLINARIの奥様です。そして、このアルバムは彼がプロデュースしていて、フォルクローレの影響も感じさせる素晴らしいロックアルバムになってます。

⑥Pescado Rabioso/Desatormentándonos

BILLY BOND軍団LA PESADAが躍動する中、ALMENDRA解散組はどうなったか。
spinettaは新バンドPescado Rabiosoを結成し、暴力的なサウンドがしたくなったのか、pappo's bluesからベースとドラムを引き抜き、レッドツェッペン的な激しいロックアルバムを作り上げた。spinettaも声を張り上げ、激しく歌ってます。

⑦COLOR HUMANO / 1st

ALMENDRA解散後、Edelmiro Molinari(g)を中心に作ったヘビーサイケバンドの1st。僕はこのバンドがすごい好きです。ギターが気持ちいい。PAPPOと同じで難しい事はない。カッコいい。それだけだ!後のseru giranのdavid lebonがドラムで参加!

⑧AQUELARRE / 1st

ALMENDRA解散後、Rodolfo Garcia(b/vo)とEmilio Del Guercio(dr)を中心に作られたバンド。こちらも超かっこいいです。いかにALMENDRAがすごいバンドだったか…。こちらはCOLOR HUMANOとPescado Rabiosoと比べるとほんの少しポップなロックな気がします。でも、3バンドとも本当にオススメします。spinettaばかり取り上げがちだけど、少なくともこの時代は甲乙つけ難い。。。

さて、アルゼンチンロック1972年。政治的には軍事独裁政権から一度ペロンが戻ってくる年に近づいてます。激動の時代です。そんなアルゼンチンロックの旅、まだまだ続きます。またよろしくお願いします。

chao!

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