アルゼンチンロックの旅1973年

Hola!

アルゼンチンロックの旅は1973年。アルゼンチンでは、1966年から軍事政権にてオンガニーア将軍が「アルゼンチン革命」を掲げて強権的に政権を握っていたのだが、ペロン派と軍部の抗争が激化してきたので、1973年にマドリードに亡命中のペロンを戻す案が採択された。
そして、いろいろあってペロン政権が再び実現した。しかし、そのときペロンは78歳で心臓病を患っていた。不穏な空気の1973年。

他の国の音楽としてはピンク・フロイドの狂気。ジェネシスの月影の騎士。ボブマーリーの登場。なんとなくcharly garciaが好きそうなトッド・ラングレンはA Wizard, A True Starを。なんとなくspinettaが好きそうなハービー・ハンコックはHead Hunters。などなど。
プログレ全盛期、ジャズもフュージョン寄り、AOR的なのも出てきたり、アルゼンチンロックへの影響源が多々リリースされてます。

①PESCADO RABIOSO / 2

アルゼンチンロックの旅はいろいろ紹介しますが、主人公はcharly garciaと spinetta。なぜなら僕が二人の音楽が特に好きだからです。

そんなspinetta、ALMENDRAの時と同様、PESCADO RABIOSOもセカンドアルバムは曲目が多く、ダブルアルバム。インスピレーションが湧きまくりなのでしょう。充実作ではあると思うが、このアルバムをもってこのバンドはほぼ解散してしまう。天才はまた一人になってしまった。

②PESCADO RABIOSO / ARTAUD

そして、怪作を作ってしまう。

spinettaがやりたいことをバンドのメンバーが理解できずにバンドは解散してしまうが、spinettaはほぼソロ同様の作品をPESCADO RABIOSO名義で作ってしまう。(どちらかといえばAquelarreの二人Rodolfo GarcíaとEmilio del Guercioを呼んでるからALMENDRAやん)

フランスの詩人アルトーの名前がついたアルバム。spinettaの歌詞はすごいらしいです。歌詞は正直まだまだ僕は理解できてません。スペイン語を勉強しないといけないなと思ってます。

このアルバムは1stとも2ndともまた違う音楽。ツェッペリン感のあるフォークロック…ではあるけど、また違う独自の音楽。天才突き進みます。超名盤!!!

③COLOR HUMANO / 2nd&3rd

spinettaが超名盤を出した1973年。ALMENDRA解散組のCOLOR HUMANOも負けないような名盤を作ってます。こちらはCD2枚分。超かっこいい激渋ブルースアルバム。ドラムがdavid lebon(PESCADO RABIOSOへ)からORCAR MOROへ。ORCAR MOROはこの後SERU GIRANになる人です。
このバンドはこの後解散する。僕はこのバンド大好きなので惜しいなあと思います。まだまだspinettaには負けてなかった…。

④AQUELARRE / candiles

ALMENDRA解散組のAQUELARREはというと、こちらもポップさに磨きがかかり、充実したアルバムに仕上げてます。
ALMENDRA解散組はそれぞれやはり少しずつ違った音楽性なんだけど、ブルースが好きなのが共通項。

⑤sui generis / Confesiones de invierno

そして、アルゼンチンロックの旅、もう一人の主人公charly garcia率いるsui generisは2nd。僕のアルゼンチンロック初体験はこのアルバム。このアルバムを聞いてガツンとやられました。

1stよりバンドサウンドが多くなり、それでも口ずさみたくなるメロディは健在。名盤。charly garciaは名盤だらけ。

⑥David lebon / 1st

sui generisの2ndにもゲスト参加。PESCADO RABIOSOにもCOLOR HUMANOにも pappo's bluesにもいた、そしてこれからSERU GIRANになる男。オールラウンダーなDavid lebonがとうとう1stアルバムをリリース。
超かっこいいロックアルバムです。BILLY BOND軍団LA PESADAのメンバーやcharly garciaをゲストに暴れ回ってます。名盤!

⑦ pappo's blues / 3

pappo's bluesのベストな一枚…かも。まあ、全部いいんだけど。しかも甲乙付け難い。
メンバーはPAPPOとpomoとmachi。カッコいいです。
pomo&machiはこの後、spinettaに引き抜かれる( pappo's bluesからメンバーが引き抜かれるの二度目w)。spinettaはinvisibleを結成することになる。

⑧ pappo's blues / 4

pappo's bluesの4枚目。pomo&machiやblack amaya、david lebonなど歴代のバンドメンバーとセッション。でも、PAPPOはPAPPOなんだよなあ。PAPPOもこれからアルゼンチンロックの旅でたくさん取り上げますが、全部いいんです。カッコいいんです。ローリングストーンズとかに近いです。ひたすらロックしてます。

⑨KUBERO DIAZ Y LA PASADA

さて、初期のアルゼンチンロックの重要人物BILLY BOND軍団ことLA PASADAはギタリストでla cofrandia de la flor solarでも知られるKUBERO DIAZをメインにヘビーロックを奏でる。意外と凝ったアレンジがサイコーです。

⑩Jorge Pinchenvsky y LA  PASADA

こちらもBILLY BOND軍団LA  PASADA。メインで取り上げるはヴァイオリニストJorge Pinchenvsky。ジミヘンみたいなサイケなロックの中で彼のエフェクトがかかったヴァイオリンが絡む。サイコーの一枚。
ちなみに彼はこの後一瞬、あの伝説のデイヴィドアレン先生率いるGONGに参加することになる。

11 CUERO / tiempo despues

なんでこの時代のアルゼンチンはこんなにレベルが高いのだろうか。今まで紹介してきた人脈とはほぼ違うと言っていいだろうところからこんなカッコいいガレージロックが出てきました。深夜の車の中で聞いたら車を飛ばしまくってしまいます。サイコーです。


さて、1973年のアルゼンチンロックの旅はかなり充実してました。ここから改めて政治が乱れていきます。ロックにももちろん影響があります。それでは

chao!

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