アルゼンチンロックの旅1980年
Hola!
アルゼンチンロックの旅は1980年。引き続き、アルゼンチンは「汚い戦争」中。アルゼンチンには日系人も多く、やはり犠牲になったみたいだ。ちなみにアルゼンチンの日系人は沖縄からの人が多いみたいです。それがあのアルゼンチンでの「島唄」の大ヒットにも繋がります。
さて、1980年の音楽といえば、引き続きTalking HeadsのRemain in Light、Joy DivisionのCloser等、ポストパンク・ニューウェーブ全盛期。
またAC/DCのBack in Black、MotörheadのAce of Spadesなど、ハードロックもかっこいいのが揃ってます。PAPPOはかなり影響されたのではなかろうかと思います。
そんな1980年のアルゼンチンロックはスピネッタ大暴れ。アメリカ録音の英詞アルバムに、アルメンドラ再結成オリジナルアルバム、さらにスピネッタ新バンド結成。SERU GIRANも新譜を出し、まさにスピネッタとチャーリーがスターダムにのし上がりました。
①Luis Alberto Spinetta / Only love can sustain
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時系列が少しおかしくなるのですが、1979年に紹介したALMENDRAの再結成ライブ、このアルバムはその前に録音された。
このアルバムがスピネッタの他のアルバムと大きく違うことは英詞なこと。そして、アメリカ録音。
英語で歌うからというも大いにあると思うが、スピネッタのこれまで、そしてこれからのアルバムと比べても違和感を感じる。アメリカ録音ということでソウル/R&B、AORの感じが…アメリカっぽいw。…言葉で説明するの難しい。笑
でも…なんというか変な先入観無しで聞くといいアルバムだと思います。
スピネッタとしては、アルバムも満足してないっぽく、さらに商業的にもダメで、アメリカ進出失敗の苦い思い出なのかもしれない。
そして、帰国後ALMENDRA再結成に踏み切るわけだ。
②Almendra / El valle interior
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ALMENDRA再結成ライブは大成功!みんな彼らを待っていた!そして、ALMENDRAとしては3rdアルバムにあたる新譜を出すことになる。
ここ最近のスピネッタはジャズだったり、ソウル・AORに近づいていたが、その影響もあるもののやはりメンバーがALMENDRAだなと感じさせる音。初期のALMENDRAとも違うし、ちょっと地味だが、いいアルバム。
そして、そんな中、スピネッタは…ALMENDRA以外のプロジェクトと発動する。
(頭の中どうなってるんだろうか…笑)
③Spinetta Jade / Alma de diamante
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/171565894/picture_pc_cbd30b88733641175a67640b551a9303.jpg?width=1200)
spinetta jadeというバンドを結成。まず…初期メンバーがすごい。
お馴染みPOMO(ドラム)、Juan del Barrio(キーボード)、そしてMIAのLITO VITALE(キーボード)、さらにPEDRO AZNAR(ベース)。こんなんやばいやん。
でも、まあ、いろいろあってLITO VITALEとPEDRO AZNARは抜けました。
結局は以下のメンバー。
Beto Satragni(ベース)
Diego Rapoport(キーボード)
Pomo(ドラム)
Juan del Barrio(キーボード)
Luis Alberto Spinetta(ボーカル・ギター)
そして、録音されたこのアルバム。僕はスピネッタの全アルバムの中でもかなり上位になるくらい好きなアルバムです。ロック・ポップスとフュージョンがスピネッタによって高レベルで混ざり合ってます。すごい名盤。是非皆様に聞いていただきたい。
④SERU GIRAN / BICICLETA
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スピネッタが大暴れ、大傑作を世に送り出す中、この男…チャーリー・ガルシアも負けていません。このアルバムは彼の最高傑作の一つなのでは?と思ってます。
1曲目、いきなりエレガントな長尺曲から始まります。ピアノの上をペドロのベースがボンボン鳴っていて最高です。その後もいい曲のオンパレード。捨て曲なしの素晴らしいアルバム。
このアルバムの題「BICICLETA」は誰かのために自転車を作るという表現から来ており、2000年代にはあまり使われなくなった表現…「人を騙す」という意味があるらしいです。
これは80年代によく行われた金融自転車創業に由来しており、安いドルを買って、ドルが上昇した時に売るという売買の往復が自転車を漕ぐことに例えられたところから来ているそうです。(Xにて、アルゼンチンの方から教えていただきました)
やはりSERU GIRAN…いい曲を作るだけのバンドではありません。最高のロックバンドです。
ところで、この時期に歴史的な対バンがあったそうです。
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「ロックはサッカーゲームなのか?」
これは雑誌の表紙です。こちらもXにてアルゼンチンの方に教えていただきました。その対バンとは上記…spinetta jadeとSERU GIRANの対バン。どちらも最高の状態の時。雑誌でこんな風に盛り上がっていたのですね。90年代のブラーVSオアシスみたいですねー。
ちなみに彼らは本当にライブ前にサッカーをしていたとかしてないとか…笑。
⑤María Rosa Yorio / Con los ojos cerrados
最後に…チャーリー・ガルシアの奥様の1stを紹介。あのチャーリーが結婚してるのも結構…謎なのですが!笑、離婚してないですよね?
子供もいますし、案外家庭的?
ちなみに息子さんMigue Garcíaは、カブサッキのバンドに参加したり、音楽活動をしてます。
そんな彼女のデビューアルバム。sui generisの頃からコーラスとしていろんなバンドをしているので、そんなコネクションでたくさんのアーティストが参加してくれてます。charly garciaはもちろん、nito mestre、david lebon、mono fontana、若い頃のMaría Gabriela Epumer等。いい雰囲気が流れてるアルバムです。
さて、1980年はここまで。名盤だらけです。