第2回め
9/8(日)
武蔵野中央公園北ホール 10:30〜12:00
講師: Aokidくん アシスタント:服部さん、マコ
参加者13名(+保護者1名参加)
始まる前から和気あいあいとした雰囲気。
マコが講師とアシスタントを紹介してスタート。
A「最初は体操をしていきます。激しい動き、やさしい動き、暴力的な動き、色んな動きがあるよ」と言いながら実際に動いてみせる。
・Aokidくんの動きをマネする
輪になって足ぶみ→近づいたり広がったり→しゃがんで床を叩く→自分の体を叩く→空間を叩く
もう一度輪になってAokidくんのマネ ストレッチの動き
A「 1.2.3.4」子どもたち「5.6.7.8」自然と声が出る
A「サンマ」「おかあさん」「ヤマトナデ…シコ」「ジャパン!」などポーズに合わせて無関係な言葉を発する。
☆だんだん動きも早く難しくなるが、子どもたちは夢中で楽しそう。声もよく出てる。一人輪に入らない子(Tくん)がいるが、指示はキャッチして楽しそうに動いている。
・輪になったまま、となりの人と手をつないで全員で円になる
近づいたり離れたり
A「じゃあゆっくり横に歩いてみよう。ゆっくりだよ。まさか走ったりしないよ。走ったりしな…ワーッ!」
☆手が離れてしまうがそれも楽しそう。AokidくんやマコがさりげなくTくんの名前を呼んだり、タイミングを見て誘い込むことで自然に円の中心に。無視せず構いすぎず、良い距離感。
開始から15分 走って息が上がったところで水飲み休憩
A「空間をシャッフルしようと思う。普段は学校でも仲が良い人のところにいくと思うけど、色んな人のところに行くと、違う景色が見えるよ」実際に名前を呼びながら子どものそばにいったり寝そべったりしてみせる
・歩いて空間の中で居場所を変えてみる
まずは部屋の中いっぱいに広がって円を作る
→一斉に円の別の場所に移動する(なぜか一箇所に塊ができる。壁にくっつきがち)
→移動した先で座る、寝るなどポーズを変える
→移動した先で静止するだけでなく、ジャンプするなどの動きを加える(空間にちらばりはじめる)
→移動…静かな動き
→…戦いの動き
→…考える動き
→…ダサい動き
☆ポーズから動きになるとみんな積極的に。男子は戦いの動きが楽しそう。ダサいで低学年女子がややとまどうが(言葉の意味がわからなかったのかも)、積極的に動きを開発していく子も
A「ありがとう!」と拍手でワークをしめつつ、そのまま拍手をし続ける。みんなが違和感を感じ始めるころに自然に次のワークの説明につながる。うまい。
A「この拍手をいろんな方角に向かって送っていきます」
・円になって拍手を隣に送る
左隣の人に向かって手を叩く。受け取った人は自分の左隣りの人に向かって手を叩く。一周するまで続ける
→2回目。1周目はふつう、2周目はよわく、3周目はつよく
→3回目。1周目はふつう、2周目は好きな方角に向かって、3周目は円の中心に向かって、4周目は空間すべてに向けて
→4回目。1周目はふつう。2周目は手を叩く代わりに自分の名前を言う。3周目は拍手をするか名前を言うか、好きな方。4周目、5周目のルールもあったがメモしきれなかった。
☆3回目は狙いを定めて拍手を送ろう、という意図だったが、自分の体の方角をバラすことと隣の人に送ることの両立が難しそうだった。4回目はルールが覚えられない子がおり、Aokidのマネをする子、ふつうの拍手を送る子に分かれる。一つのルールにつき一回(一周)ずつやってみて、ルール(面白さ)を理解したのを確認してから最後に全部続けてやる、とかだったらできたかもしれない。
・拍手を使ったゲーム
引き続き隣の人に拍手を送る。円は崩して場所を変えるが、拍手を送る相手は変えない。
→自然と空間を歩き回る。送ってくる相手、送る相手を探し続けることになるので自然な集中が生まれる。
→どんどん送るスピードを早くしていく
☆みんな自分が誰から受け取って誰に送るのかをちゃんと覚えていて、混乱する様子はなかった。かと言って足が止まってしまう子もおらず、集中力の高さに驚く。
開始から45分 水飲み休憩
A「踊りにも色々あるんだよ」
・二人組でペアワーク
一人が目をつぶって歩く。ぶつかりそうになったらもう一人が肩を叩いて教えてあげる
→3分で一旦終了。目をつぶっていた人が後ろの人に感想を伝える。
→マコの提案で立ち止まるというサインを追加。
→役割を交代。
☆全員に1から14までの番号を振って、1と14、2と13、3と12…と組み合わせていくことで、仲良し同士にならないように配慮。
言葉は使わないというルールを一部やぶってしまう子もいるが、どのチームも集中して取り組んでいる。
妹の付き添いで来て、自分は参加するつもりはないと言っていたお兄ちゃんもお父さんを誘って加わる。楽しそう。
感想も言葉にして伝えあえていた様子。
A「次は一人で歩くのとみんなで歩くのどっちがいいかな」と独り言を言うと、「みんなで!」と口々にレスポンスが。
・横一列に並んでゆっくり歩く。足の運びをみんなで合わせる。
全員だと人数が多くて難しかったので、半分にしてやる人、見る人に分かれる(たまたま男子と女子に分かれる)
☆ゆっくり歩くこと自体が難しく、一組目のスタート時はなかなか足が揃わない。それを見ている男子が「揃ってない!」とツッコミを入れる。ジャッジが厳しすぎて何度もやり直しになり、なかなか進まない。アシスタントの服部さんが業を煮やして「最後までやらせて欲しい」とやや強めに言うと、男子も黙って見守る。「静かにして」などの指示ではなく「やらせて欲しい」という正直な言葉が良かった。やや緊迫した空気の中でだんだん女子の動きが揃っていき、全員が注目する中で女子が歩き切る。拍手起きる。
男子組に交代するが、やはりうまく揃えられずにやや揉める。女子はやる気満々でジャッジ。揃わないことやジャッジが厳しいことで揉めるが、ここまでのやり取りに大人があまり介入せずに見守っていたのが良かった。結果、みんながワークに興味を持って集中することになり、前半で輪から外れていたTくんも自然と参加していた。
A「今日やったことを全部組み合わせて踊ろう」
・音楽に合わせて一人30秒ずつ踊る
円になって順番に一人ずつ踊る
最後はみんなで好きに踊る
☆ここまでずっと無音でコミュニケーションを取ることをやっていたので、音楽に合わせることや一人でやることに戸惑う子が多かった。そんな中でも今日やったことをしっかり組み合わせて動いている子もいて感心する。
終わり
☆全体を通した感想
Aokidくんのたたずまいがダンスの先生というより遊びを提案してくれるお兄さんのような感じ。言葉遣いも「やってみよう」などと柔らかく、無理強いをしないので、ちょっと外れたりまた参加したりがしやすかったように思う。Aokidくんがイメージしていた通りに進まなかったワークもあったようだけど、そこで無理に軌道修正したり細かく指示をしていたら、横一列で歩くシーンの自発性や集中力は生まれなかった気がする。
私がファシリテートする場合はワークの内容をとてもわかりやすく伝えるので、子どもが戸惑うことは少ない反面、こちらの予想を超えることや想定外のことは起きにくい。だからといって私がAokidくんのように無邪気な空気感を出すこともできない。
どちらが良いというものではなく、やはり様々な大人やダンスと出会ってそれぞれが好みや向き不向きを見つけて行くのが良いのだと思う。子どもたちにはぜひ継続して参加して、色んな講師に出会って欲しい。
レポート・写真 長与江里奈
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