脂肪はいかにして消費されるか〜生化学の勉強〜
はじめに
最近ダイエットを始めました。ダイエットといえば脂肪を効率的に減らすのが重要とだと思います。そこで気になったのが、「脂肪はどうやって消費されるの?」ということです。生化学の勉強と思って調べてみることにしました。何分当方、専門家ではありませんので、本記事の正確性は保証できません。本記事は、娯楽としてお読みいただくか、参考程度にしていただき、実際にダイエットする場合は専門家の指導のもと、体調に十分注意して行ってください。
体のエネルギー源はATP
人間は様々な食べ物を食べますが、最終的に、細胞ははATPという物質がADPという物質に分解されるエネルギーを利用して動きます。
つまり、食物として体に取り入れられたエネルギー源は一度、ATPに変換され、それが各細胞内で利用され、ADPが排出されるのです。よってATPは人体におけるエネルギーの通貨とも言えるでしょう。
したがって、脂肪が人体でどのようにエネルギーがされるかを知るには、脂肪がATP生成にどのように利用されるかを知ることが重要です。
ATP生成の原料となるアセチルCoA
ATPの生成にはクエン酸回路という複雑なひと続きの輪っかになった化学反応で得られるNADH,FADH2という物質によって生成されます。
さらにこのクエン酸回路を回すために必要な原料としてアセチルCoAという物質があります。
ここでは詳細な化学反応式は省略します。
糖も脂肪も、このアセチルCoAの生成に関与することで、最終的にATPの生成に寄与することになるのです。
脂肪と糖はどのようにアセチルCoAの生成に使われるか
以下は、GPT4をもちいた問答です
私の質問
脂肪も糖もアセチルCoAを経由してATPの生成に寄与することになると考えて良いですか
ChatGPT
はい、その通りです。脂肪と糖は、それぞれ異なる経路を経てアセチルCoAに変換され、その後クエン酸回路(またはクレブスサイクル)を通じてエネルギー(ATP)を生成するプロセスに貢献します。
糖の代謝:糖、特にグルコースは、グリコリシスという過程を通じてピルビン酸に分解されます。ピルビン酸はミトコンドリア内でアセチルCoAに変換され、このアセチルCoAはクエン酸回路に入ります。クエン酸回路では、アセチルCoAはさらに分解され、NADHとFADH2が生成されます。これらの電子運搬体は最終的にオキシダティブリン酸化(または電子伝達系)を通じて、大量のATPを生成します。
脂肪の代謝:脂肪(具体的には長鎖脂肪酸)は、ベータ酸化という過程を通じてアセチルCoAに分解されます。このアセチルCoAもまたクエン酸回路に入り、エネルギーを生成します。脂肪からのエネルギー取り出しは糖よりも効率的であり、同じ重量の脂肪は同じ重量の糖よりも多くのエネルギーを提供します。
したがって、アセチルCoAは糖と脂肪の代謝の中心的な接続点となっており、これらの栄養素からエネルギーを取り出す主要な経路を提供します。
つまり、糖(炭水化物の分解物でもある)の場合、グルコースとピルビン酸を経由してアセチルCoAになり、脂肪はβ酸化という過程を経てアセチルCoAになることがわかります。
よって、脂肪がβ酸化を経てアセチルCoAになる反応がどのような条件下で活性化するかを論じれば、以下にして効率的に脂肪を燃焼させるかというヒントが得られそうです。
脂肪のβ酸化が活性化する条件
ChatGPTとの問答です
私
脂肪のβ酸化が活性化する条件を教えてください
ChatGPT
脂肪酸のβ-酸化は、体がエネルギー源として脂肪を必要とする状況で活性化します。以下は、そのような条件の例です:
断食または飢餓:食事からの糖供給がない場合、体はエネルギー供給のために脂肪酸を分解します。
長時間の運動:短時間の運動では糖が主なエネルギー源として使用されますが、長時間の運動では脂肪のエネルギーが必要となります。
低炭水化物ダイエット:炭水化物の摂取が低いと、体はエネルギー源として脂肪を利用するようになります。これはケトーシスという状態を引き起こし、これは低炭水化物ダイエットやケトジェニックダイエットの一部です。
これらの条件下では、体のエネルギー需要を満たすために脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれ、β-酸化が行われます。β-酸化は、脂肪酸を2炭素単位で切り離し、アセチルCoAを生成する過程です。このアセチルCoAはクエン酸回路に入り、エネルギー(ATP)を生成します。
異なる代謝経路〜ケトン体を経由した代謝〜
通常は脂肪はβ酸化からアセチルCoA、クエン酸回路を経由してATPに分解されますが、これとは少し異なった使われ方をすることがあります。それはケトン体を経由した代謝です。
以下がGPT4との問答です
私
ケトン体を経由したATPの生成と脂肪からβ酸化を経由したATP生成は異なる回路ですか?
ケトン体を経由したATPの生成と、β-酸化を経由したATPの生成は、同じ基本的なエネルギー生成回路の一部ですが、それらは異なる段階と場所で発生します。
β-酸化によるATPの生成:β-酸化は、脂肪酸がアセチルCoAに変換される過程であり、この過程はミトコンドリア内で起こります。脂肪酸は2炭素単位で切り離され、それぞれがアセチルCoAを形成します。アセチルCoAはその後クエン酸回路に送られ、ここでさらにエネルギー(ATP)が生成されます。
ケトン体を経由したATPの生成:ケトン体の生成は、主に肝臓で脂肪酸から行われます。これは主に糖が不足している状態(断食、低炭水化物ダイエットなど)で起こります。生成されたケトン体は血液を通じて脳などの組織に運ばれ、そこでアセチルCoAに変換されます。このアセチルCoAはその後、クエン酸回路に入り、さらにエネルギー(ATP)を生成します。
したがって、β-酸化とケトン体の形成は、脂肪酸からエネルギーを生成するための異なる段階を表しています。これらのプロセスは、それぞれが特定の生理学的状況と組織のエネルギー需要に応じて起こります。
つまり、主に糖分が不足している状態では、各細胞内のミトコンドリアで脂肪が分解される経路と異なり、肝臓で脂肪が「ケトン体」と呼ばれるものに変換され、それが血管を通して直接脳などの臓器に送られて、そこでアセチルCoAを経由して代謝されることになります。
つまり、肝臓が脂肪をケトン体まで分解する作業を一括で行なうということと言えると思います。普通は各細胞で個別に行なう作業を少しでも肝臓でまとめて行なうことで効率化を図るということでしょうか?
というわけで、糖質制限、食事制限を行なうと、β酸化と、ケトン体を通じて脂肪が燃焼されるということになりそうです。
CAUTION 〜ダイエットは専門家の指導のもと、充分に注意して行ってください〜
糖質制限や食事制限については専門家の指導のもと、充分な注意をして行ってください。
次のような危険があるためです
(1)栄養失調の危険
(2)ケトン体が体内に増えすぎることによる血液の酸性化(ケトアシドーシス)→これはかなり危険(命に関わる場合もある)とされているようです。なので糖質制限ダイエットはこのケトアシドーシスに注意しなければならず、これは専門家の指導が必要だと思います。
(3)その他の危険
お読みいただき、ありがとうございました。