【生涯独身を決める前に彼氏を作ってみた⑥】連絡が途絶えて1週間
「彼氏いない歴=年齢」の地方都市在住のアラサー女が、どうやって彼氏を作ったのか?
マッチングアプリである。
ちなみに、使っていたアプリは某メンタリスト監修の「価値観で出会う」マッチングアプリである。
あれだけが、唯一無料会員でも「おやすみ機能」があって、マッチしていない相手から自分のアカウントを非表示にできたからだ。
さて、以前のnoteで「デートの前にアプリのビデオ通話機能を使った」と紹介させてもらった。
マッチングアプリは何度も使ったことがあったけれど(主に私が返事を返さないので)メッセージのやり取りの段階で自然消滅してしまい、対面でデートするという経験がなかった私。
「じゃあ、まずはビデオ通話しませんか?」の一言にどれほど救われただろうか。
ということで、今回はその続き。付き合うまでのデートの話だ。
ちなみにビデオ通話から付き合うまで半年くらいかかっている。
あんまり参考にならないと思うので、うまく読み流してほしい。
●1回目のデート
それではさっそく1回目のデート。
1回目のデートってそういえば何が大切なんだろう。調べてみた。遅い。
【with監修】マッチングアプリ初デートを完全解説!成功させるデートのコツ
要するに、最低限の身だしなみとか常識とか、人間としての第一印象が大丈夫かどうか確認する回、って感じか。そこに仕事終わりキャラものトレーナーで挑んだ私を大切にしてくれる彼氏、ありがとう。
時間帯は夜だった。なぜかって? 私が休日出勤していたからだよ!
本当だったら、安全そうな昼間に会いたかったよ!
ちなみにその日、彼も実家に顔を出していたようだったので、ちょうどよかったのかもしれない。
場所は私の最寄り駅(かろうじて新幹線が止まる車社会の地方都市)の駅ビルのちょっとおしゃれなカフェレストラン。おしゃれだが、たしかチェーン店だったはずだ。
場所は彼が選んでくれたが、実は不満というか不安で仕方なかった。
漠然とした理由だが「知り合いに目撃されたらどうしよう」「行ったことないお店は怖い」の2つだったと思う。
最も彼は当時、まだ私の職業はもちろん、地方都市の知り合い遭遇率の高さへの解像度がなかったので、仕方ないだろう。嫌だったら自分で探すべきだったし。
ということで駅前で待ち合わせている私は「知り合いに目撃されたらどうしよう」で頭がいっぱいだった。
「あっ、○○さん!」
ということで初対面の我々。私の彼への第一印象は「思ったより身長低いな!」だった。たぶんアプリのプロフィールに書いてあったはずだけど、そんなところチェックしていなかった…。
それから、駅ビルに向かって移動する我々。相変わらず私の頭の中は「知り合いに目撃されたらどうしよう」だ。
駅ビルのレストランフロアは案の定、よく混んでいた。「予約しておけば…」と思う気持ちと「この店そもそも予約できるんかな、まいっか」という気持ちと「知り合いに目撃されたらどうしよう」が交錯する。
しばらく並んで、いつもと違う名字で呼ばれ、店内へ。
初めてのデートで話した主な内容は、
・今朝まで実家に帰省していた話。からの出身地や学生時代の思い出話。
・お互いの仕事の業界の説明。からの質疑応答。
あたりだった、はず。もう記憶が曖昧だ。
まだ1回目ということもあり、会社名とか出身校とかの詳細はぼかしていたと思う。
ビデオ通話と一緒で意外と時間がなく、もっと話したかった!というワクワクした気持ちで再会を約束して別れた。
帰り際に「高速道路じゃなくて国道で帰ろうかな」と無邪気に語りながら駐車場へ向かう彼に、若干嫌な予感を感じつつ、ありがとうLINEを送る私。
ちなみに、双方ともに、東に面白そうなものがあれば突然遠方に車を走らせ、西に昔の友人がいれば新幹線に乗って飲み会に行き、褒められもせず、長距離運転を苦にもせず、フットワークが軽めの人間であった。
現在、よくよく考えれば遠距離恋愛であるにもかかわらず、なんだか普通に関係が成り立っているのは、双方同じくらい気軽に移動できる人間だったからなのかもしれない。
という感じだろうか。彼はどう思っていたんだろう。
●2回目のデートの約束
すぐに「また一緒に遊びに行きたいですね!」などというLINEを繰り返す我々。
相変わらず私の休日出勤と彼の予定が合わず、次のデートは1か月以上先の日曜日となった。これはもう仕方がない。
それでも毎日LINEのやりとりを繰り返し、日々の仕事の話や次のデートで行きたい場所の話で盛り上がり、すっかり打ち解けてきた矢先。
彼からのLINEが突然途絶えた。
彼との文通みたいな頻度のLINEが楽しみになり、気が付けば毎晩スマホをじっと見つめるのが日課になっていた私。
1日返信が来ず、2日返信が来ず、3日返信が来ず……。
既読だけはついたので、ひとまず生きているのはわかったけれど…。
めちゃくちゃ悲しかった。何かあったのではないか、事故?事件?犯罪?
でも冷静に「まだ付き合ってもいないのに連絡が毎日来ると信じている方がおこがましい」とか「ほかに女の人がいるのかもしれない。でもまだ付き合っていないんだから責められない」とか考えている私もいた。
なんか、ちゃんとした真面目な人で好感度高かったけれど、残念だな。
次のデートの日付まで決まっていたのに。
1か月くらい力を蓄えたら、次の男を探そう。
「最初にビデオ通話」を学んだだけでも収穫は大きかったし。
と、半ばあきらめた矢先に「ごめん」と連絡があった。
「急遽親族が亡くなり、実家に帰省していた」とのこと。
そんな時に私にLINEしてくるな、馬鹿野郎。
これは後から聞いた話だが、本当に突然の出来事だったらしい。
勤務先からご実家にとんぼ返りし、悲しむ間もないほど手続きやら準備やらでてんやわんやだったとのこと。
現在でも手続きはまだ終わっていないし、もちろん悲しみも終わっていない。
彼女でも婚約者でもない女にLINEしている暇なんてなくて当然だ。
むしろそんな時にのこのこLINEしてくるような男なんて願い下げである。
これは1回目のデートの頃から思っていたのだが、彼は人前ではスマホをいじらない性格だ。写真を撮ったり、他の人にメッセージを返したりしない。
スマホ中毒じゃなくて目の前の人と向き合ってくれる、というのは非常に好感度が高かったし、憧れてさっそく真似した。
なので、今でも私は彼の前ではスマホを手放せる。
なんだかこう、真似して成長していく兄弟みたいな関係性、いいな。
ちなみに、彼は実家でも職場でも同じようにLINEを返さない。
既読はつくので気になっていないわけではないようだけど、返事は後で。
ご家庭の教育の賜物なんだろうな、と思っている。
ということで彼の「そもそもLINEをすぐに返してこないところ」「スマホ中毒じゃないところ」にも心惹かれていた私。1週間以上放置された怒りよりも「仕方ない」という許す気持ちの方が勝った。
ここで感情的にならず、彼を信じてよかったと今では思っている。
彼と付き合い始めて、彼のことがどんどん好きになって、LINEを待ち望んでスマホの画面を見つめる時間が積み重なるほど、「遠距離かつ仕事があって気軽に会えない分、もっとLINEのやりとりをしたい」という気持ちは膨れ上がっているのは事実だ。
おそらくそれほどLINEは好きじゃないだろうに、1日1通でも返してくれるのは嬉しいよ。ありがとう。
ちなみに、彼は月曜日と火曜日は比較的レスポンスが早い。
が、水曜日以降はめちゃくちゃ連絡が返ってこなくなる。
なぜかって? 水・木・金は業務がひっ迫しているからだ。かわいい。
今日もきちんと残業したとのことで深夜に返事が来た。おやすみ。
なので、週末のデートの計画は火曜日までに具体的な話を詰めておくべし。
これが我々がうまくやっていく秘訣と心得ている。
●2回目のデート
2回目のデートは、昼間のデート。今度はちゃんとした休日だ。
もう1か月前からどの服を着ようか悩んで、一張羅を選んだつもり。
ちなみに2回目のデートで大切なのはこれらしい。勉強になる。
マッチングアプリの出会いは2回目のデートが重要!上手な誘い方&デートを成功させる秘訣|賢恋研究所
要するに、「この人はどうやらまともな人らしい。じゃあ好きになれるか?」を見極める回ということか。
2回目のデートは、確か……。
そう、動物園。動物園に行った。
午前中にお互い移動して集合。(遠距離だからね。)
お昼ごろに集合して、彼の車に乗って動物園に行っていろんな動物を見た。
それから海辺のショッピングモールに行って、夕ご飯食べて。
寒い中、イルミネーションっぽいものを遠巻きに眺めたな。
ちなみに、私はおんぼろ中古軽自動車乗りなのだが、なんとびっくり、彼の車は私の車を超える古い車だった。
彼はご実家の車を引き継いだらしく、ご実家の皆さんも昔の車を大切に乗り続けているらしい。
そして私の実家も、割と古い車を壊れるまで乗りつくす一族だ。
おんぼろ愛車を馬鹿にされることが多い私、彼との価値観の一致に震えたのを覚えている。
何より、あんなに古い車を丁寧にメンテナンスできるのすごいわ…。
うわっ、懐かしいな……。
という感じで、私の中では波乱万丈な3か月が過ぎていった。
きっと誰の参考にもならないだろうが、暇つぶしになってくれたら嬉しい。