見出し画像

児童・生徒の問題行動への対処方法をChatGPTの使用して考えてみる。




はじめに

 夏休みが終わり学校が始まった時期だと思います。子供たちの元気な姿がみられていることでしょう。ですがこの時期、学校に行きたくないと考える子供が多いという話をよく聞きます。



 
 近年、学校で問題行動や学習障害等を抱える子供たちが増えています。さらに、自分の気持ちをうまく言語化できなかったり、心を閉ざしたりしていて教師側が問題行動の理由がわからないということもあるそうです。

 私は、ChatGPTを使ってこれらの課題にアプローチできるのではないかと考えました。



問題行動のある児童への手立てを考えてもらおう。

このような方法を考えました。

①子供の現状を見とる
②子供の現在の状況をプロンプトとして入力する。
③それをもとに問題行動を行う児童に対する総合的な手立てを考えてもらう

では、やってみようと思います。

まず、役割を設定します。

あなたは学校に駐在するスクールカウンセラーです。子供や教員の話を聞いて的確なアドバイスをよくしてくれています。今から子供の問題行動のことで質問をしようと思います。よろしくお願いします。

では実際に子供のケースについてのプロンプトを入力してみます。今回は私が適当に考えた仮想の人物A君の問題行動について質問をしてみます。

Aくんについて聞いてみよう。

4年生の男児Aくんの暴力と飛び出しが問題になっています。もともとASDの診断がある児童ですが、3年生までは授業を普通にうけていました。しかし最近は授業の時間に教室から飛び出して、廊下を歩き回っている日が続いています。安全のために教員が一人ついてもらっていますが、毎日逃げられてしまっているようです。追いかけられると「ついてくるな!」逃げていきます。注意してもやめないし、優しく接しても意味がありません。クラスの児童もうまくいっていないようでよくトラブルになって暴力をふるっています。どうすればいいでしょうか。

するとこんな出力がされました。

Aくんの問題行動については、いくつかの側面から理解する必要があります。
ASDと行動
まず、ASD(自閉症スペクトラム障害)は社会的コミュニケーションや行動に影響を与えることが一般的です。しかし、ASDの症状は個々に異なり、同じ症状がすべてのASD児童に当てはまるわけではありません。

変化とストレス
3年生まで普通に授業を受けていたとのことですが、4年生になって何らかの変化やストレスが生じた可能性も考えられます。それがAくんの行動に影響を与えているかもしれません。

具体的な対策
個別のサポート: 専門家(例:心理医療専門家、行動分析士)と連携し、Aくん個々のニーズに対応したサポートを設計する。
環境の調整: 過度な刺激やストレス源を取り除く、安全な「逃避スペース」を設けるなど。
プライベートタイム: Aくんが落ち着く時間や場所を設けることで、ストレスを軽減できる場合もあります。
ポジティブな補強: 問題行動ではない時にポジティブな補強を行い、良い行動を促す。
同級生との関係: クラスメートとのトラブルを減らすためにも、同級生に対するASDの理解を深める教育も有用です。
教員の対応: 教員が一人ついても効果がないということであれば、専門家と連携した上で、より効果的な方法を模索する。
家庭との連携: 家庭環境と学校環境が一致していることが重要です。家庭での対応も学校と同様に行うことで、一貫した対応が可能です。
観察と評価: どの対策が効果的かを定期的に評価し、必要に応じて修正します。

以上の対策は、Aくんの行動に何が影響しているのか、そしてその行動にどう対処すればいいのかについて、複合的なアプローチをとることが重要です。

長くなったので途中で切れました。つづけてもらいましょう。

継続的な評価と修正
上記の対策に加えて、定期的にAくんの行動とそれに対する対策の効果を評価することが重要です。効果的な方法は、定性的(観察やインタビュー)および定量的(尺度や評価基準)な方法で行うことが一般的です。

コミュニケーションの強化
ASDの子供たちは、通常の言語的コミュニケーションが困難な場合があります。視覚的な補助手段(例:ピクトグラム、視覚スケジュール)を使用するなど、言葉以外のコミュニケーション手段も考慮に入れると良いでしょう。

同級生との社会的スキル
Aくんが同級生とトラブルを起こしているという点については、社会的スキルトレーニングが有用かもしれません。具体的には、感情の認識、問題解決のスキル、適切な対人関係を築くための方法などを練習することが含まれます。

親との連携
家庭での対応も非常に重要です。親や保護者が学校での対策を理解し、家庭でもそれに沿った対応をすることで、Aくんの行動に対する一貫したアプローチが可能となります。

心理的側面とセルフレギュレーション
Aくんが何に反応して暴力的行動や教室からの逃避行動を取っているのかを理解することも重要です。そのためには、Aくん自身のセルフレギュレーション(自己調整)のスキルを高める方法も考慮に入れるべきです。

問題行動は複雑な要素に起因する可能性が高いため、多角的な視点と多層的なアプローチが必要です。一つ一つの対策が全ての問題を解決するわけではありませんが、それぞれが総合的な改善に寄与する可能性があります。

以上がAくんの問題行動に対する総合的な対策です。何かさらに質問や確認点がありましたら、どうぞお知らせください。

 このように総合的な対策案を提案してくれました。実は最初のプロンプト内に愛着障害が疑われる所見を入れておいたのですが、そこまでは指摘してきませんでしたね。このことから、ChatGPTは「支援ツール」で心理士ではありません。与えられた情報で答えを出力してくれるので、正確な児童理解が必要だといえます。では、子供の実態に愛着障害を追加してみましょう。

プロンプトに子供の状態を追加しよう。

Aくんのことで愛着障害の診断が出ました。

では、この結果どのようになったのかを見てみたいと思います。

愛着障害の診断が追加されたとのこと、情報提供ありがとうございます。愛着障害は、特に子どもの安全性や社会性、学習において深刻な影響を与えうる障害です。愛着障害が存在する場合、Aくんが他者との適切な関係を築くこと、また、安全と信頼感を感じることが困難である可能性が高くなります。

愛着障害とASDの共存
愛着障害とASD(自閉症スペクトラム障害)の共存は、対処が更に複雑になる可能性があります。ASDが社会的スキルやコミュニケーションに影響を与え、愛着障害が信頼と安全感の形成に影響を与えるため、双方の障害の症状が相互に影響を及ぼすことが考えられます。

専門家との連携: 愛着障害に対する専門的な治療が必要です。心理治療や家族療法が一般的に推奨されます。
安全な環境の確保: Aくんが安全で安心できる環境を作ることが非常に重要です。これは、Aくんが信頼関係を少しずつ築いていく第一歩です。
関係性の構築: 教育者やカウンセラー、親が一貫した愛情と注意を持って接することで、Aくんの信頼を勝ち取る可能性が高まります。
同級生との関係のサポート: 学級内でのサポートも重要です。同級生がAくんの特性を理解し、適切に対応できるよう指導することも有用です。
行動の観察と評価: Aくんの行動がどのように変化しているのかを定期的に評価し、治療やサポートの方向性を調整する必要があります。
家庭との連携: 愛着障害の治療には家庭環境が非常に影響を与えます。家庭での安全性と一貫性が保たれているか確認し、必要なサポートを提供することも大切です。

このような多角的で総合的なアプローチが、愛着障害とASDの双方に対して最も効果的であると考えられます。ただし、これらの対策も専門家と連携して行うことが重要です。

長くなりましたが、さらに詳しく説明を続けることが必要でしょうか?

つづけてもらいます。

学校内での個別支援プラン
愛着障害とASDの双方を対象にした個別の支援プラン(IEP: Individualized Education Plan)を作成することが推奨されます。このプランは、Aくんのアカデミックなニーズだけでなく、社会的・感情的なニーズにも焦点を当てるべきです。

継続的な研修と教員支援
教員がこれらの障害に対する理解を深め、具体的な対応策を学ぶための研修が必要です。これは、Aくんだけでなく、他の特別なニーズを持つ生徒に対する教育の質をも高める効果があります。

適応的な教育手法
多様な教育手法を用いて、Aくんが授業に参加できるようにすることも重要です。例えば、ビジュアルエイドや触覚的な教材を使うことで、理解を深められる可能性があります。

感情調節のサポート
愛着障害とASDはともに、自己調整が困難であることが多いです。状況に応じて適切に感情を調節するスキルを教えることが有用です。

進行状況のモニタリング
設定した目標に対してどれだけ進展があったかを定期的に評価し、必要に応じてプランを調整します。これには、Aくん自身や家庭、教員、専門家が協力して行うことが望ましいです。

以上のような総合的な対策を行うことで、Aくんの学校生活とその発達に対してポジティブな影響を与える可能性が高まります。専門家の協力を得ながら、計画的かつ柔軟に対応していくことが重要です。

さらに何かご質問や説明が必要であれば、どうぞお知らせください。

最後に

 ChatGPTを使用すれば、ここまで対策を考えてくれます。教員は多忙であるため、思いつく余裕も少ないと思います。今回使ってみて児童への対策を考える時間を短縮するのに有効であると感じました。
今日のことが、子供一人ひとりへの適切な支援につながればいいと感じています。今日はここまでにします。

※もし今回の記事の内容を教育現場で実践される方はご確認ください。 

 児童の個人情報をChatGPTに入力することは進めません。もしどうしても使用するなら、APIを使用するなど個人が特定できない工夫が必要だと思います。

いいなと思ったら応援しよう!