初めての体験
小さい頃、祖母はどこから聞いてきたのか、身体に悪いとおぼしき物は、一切家庭の食卓には登らせなくて、昔からの素材で、でも、流行りのものもちゃんとチェックしていて、作ってくれる食卓でした。
小学3年(昭和45年)から父の転勤で、その祖母と離れ、働いていた母も専業主婦になって、親子3人生活になったのですが、母はもとから料理があまり得意ではなく、どちらかと言えば、片付ける方や掃除は好きな方でした。
そういう人が毎回、ご飯を祖母のように作れる訳もなく、一気に手抜きご飯になりました。
後、それまで、祖母が守っていた添加物についても、まるっきり無視❗️
我が家の食事はその当時、出てきたいろいろな手抜き用のお助け食事になったのでした。
特に、新しい物に目が無い母は、テレビのCMを見た物はほとんど買ってきました。
「コカ・コーラ」を初めて買ってきた時です。
机の上に「コカ・コーラ」の瓶を一本置いて、3人がコーラ囲んで見た記憶があります。
母がコップを3個持ってきて、均等にコーラを分けてみんなで一斉に飲みました。その後は、前の記事で!
祖母が出さなかった物に、インスタント袋麺のラーメンがあります。
祖母はラーメンも手作りしていましたから、、
母が次から次へと新しく出てきたラーメンを買ってきては作ったのは必然的でした。
その後、初めて「カップヌードル」を買ってきた時は、衝撃的でした。
やはり、机の上に一つだけ置いてある「カップヌードル」を3人で囲んで、ヤカンのお湯が沸くのをジッと蓋を開けながら待ち、お湯を注ぐと、上に皿を乗せて、3分待ちました。
母がお椀を3鉢持ってきて、均等にラーメンや薬味を分けてみんなで一斉に食べました。
「これはこれで、美味しいね」などと言いながら食べた記憶があります。
その後、父の夜食用に常備されました。
「ポテトチップス」も母が買ってきました。
それまでは、祖母が、どこで学んだのか家で、「ポテトチップス」を作っていました。
スティック状にして、揚げたものもありましたし、さつまいもの時もありましたが、塩の効いた祖母の「ポテトチップス」は、市販の物とは違って美味しかったので、母が初めて買ってきた(確かカルビー)「ポテトチップス」は別物として美味しく食べていました。
新しいお菓子も次々と我が家にお目見えしました。
その後、母は食品調味料で、手抜きを始めました。丸美屋の「麻婆豆腐の素」や「釜飯の素」などを使ってです。
そういう食事も慣れてくれば我が家の味になるから不思議です。
父など、食にこだわりが無い人なので、良かったのかもしれません。
ただ、歳をとって、父は私に
「「これは美味しいな」と言うと、ずっとそのメニューが続くのが耐えられん」と愚痴をこぼしていて、滅多に「美味しい」とは言わなかったみたいです。
父も母親(祖母)の味が好きだったのかもしれません。