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好きな曲について
※10/3追記:こんなん1万字も読んでられっかいという方のために、ここに挙げた曲を網羅したYouTubeプレイリストを用意した。少し曲の順序を入れ替えているがおおよそ本文の通りで、序盤火力高め、中盤楽しめ、後半重めの並びにしている。手っ取り早く確認したい方はどうぞ。
序文
友人がTwitter(X)で好きな楽曲についてまとめていて、これいいな、私もまとめておくか、と思ったのでそのようにする。今回はタイミングというか、シチュエーション別でいくつかまとめた。特に主張や自己分析を含むわけでもない列挙なので暇な時に眺めたらいいと思う。というか目次だけでバカの長さになってしまった。申し訳ない。
ほとんどの曲にはYouTubeの公式動画へのリンクを用意してあるので、タイトルから飛んでいただければと思う(Kalafinaに関してはショートMVとなっているのと、Liaの「夏影」の項に含まれる楽曲は公式動画がないためリンクを省略している)。
「気合十分、行くぜ!!」の時の曲
井上ジョー「風のごとく」
気力と体力が十分にあり、やりたいことも沢山あり、てんこ盛りのTO DO リストを前にしても萎えではなく闘争心が湧いてくる時にこれを聞いてブーストをかける。人生前向きに突っ走りたいぜという時におすすめ。最初のドラムの「ドドンッ!!!」で胸を叩いて風のごとく走り出せ。
椎名林檎「NIPPON」
MVを見ていたせいか浮かぶ色がいい。どこまでも澄み渡り、陽光をはらんで広がる青。晴れの日の午前中には倍効く。生活や生存のためではない、私という存在のためのキックオフをここに。ちょっとダーティな感じというか、今日は勇者じゃなくて魔王でいきますという時は「公然の秘密」とか「神様、仏様」とかもよい。
サンボマスター「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」
「考えたって仕方ない、大事なのは今ここから始まる未来だ!」みたいな気分になれて非常によい。サンボマスターは聞くと人生の主役であることを取りもどせる感じがするのが独特だなと思う。「笑っておくれ」とかも直球で背中を押してくれて嬉しい。
菅野祐悟「スターダストクルセイダース」
その名の通りアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」より。シンプルにあまりにもかっこいい。こんなもんかかったら勝手に波紋の呼吸になるし存在しないスタンドも出る。同じくジョジョ「黄金の風」の「il vento d’oro」も聞いたらスタンド出るのでおすすめ。
NIRGILIS「sakura」
アニメ「交響詩篇エウレカセブン」オープニングテーマより。このアニメ自体も好きだし、主人公たちのまっすぐな生き様を思い出すからかなんか知らないけどこれ聞くとマジで泣きそうになる。建前やメンツを捨てて自分にまっすぐに生きたい、という時に聞く。
「クソ! 許さん!」の時の曲
Superfly「Bi-Li-Li Emotion」
どうにもいけ好かないチームメイトとか、頭の固い上司とか、意味の分からない慣習的ローカルルールとか、ふんわりしてて役に立たない作業指示書とか、そういうものに笑みを浮かべながら立ち向かう時にバフをかけてくれる曲。「オッケーわかった行き止まりね、だったらあたしが壁ごとぶち抜く!!」という、比較的キレを楽しめている時におすすめ。
GLIM SPANKY「怒りをくれよ」
これも「おうおうやってくれんじゃねえの」的な、比較的怒りを楽しめている時向き。相手を挑発してこちらのフィールドに誘い込んだ上でコテンパンにしたい時にはベスト。
Ado「逆光」
より深くブチギレてる時、もっと重い一撃でひとりひとりしっかりぶっ飛ばしたい時に聞く。期せずして「ワンピース」劇場版関連楽曲が並んだがどっちも見たことない。ごめん。もっと人生苦しい時は「マザーランド」とかもよい。
水樹奈々「Exterminate」
アニメ「戦姫絶唱シンフォギアGX」オープニングテーマより。人類に許される限りの火力をもって何もかもを薙ぎ倒したい時に聞く。ちなみにexterminateは「殲滅する」の意。文字通り目の前に立ち塞がるもの全部殲滅したい時に聞け。
angela「シドニア」
アニメ「シドニアの騎士」オープニングテーマより。そもそも蒼穹のファフナーの「Shangri-La」とかCOPPELIONの「ANGEL」とかの関係でangelaというアーティストの存在は認識していたのだけど、この曲がダントツで一番好き。信念をもって進みたい時に。誰がために我は征く――。
「しゃあねえ。――やっちまうか?」の時の曲
ONE OK ROCK「Deeper Deeper」
ポジティブなエネルギーが満ちているわけではない、今日は斜に構えてダークなエネルギーで動きたい、という時に聞くと不敵な笑みが浮かぶ。もっと世の中にムカついている時は「The Beginning」で咆哮するのも戦闘力が高まってよい。
THE ORAL CIGARETTES「狂乱 Hey Kids!!」
やることはやるけど気持ちはアウトローに片足突っ込んでおきたい、「常識的で普通の人」から外れておきたい、みたいな時に聞く。これはMVのダンスシーンもかっこいいので見てほしい。
Charisma.com「LOOKER」
歌詞全体というより、リズムとか流れとしての気持ちよさの中に時折はっきり聞き取れる切れ味いい悪口(褒めてる)が最高な曲。このCharisma.comについてはあらゆる楽曲が好きなのでこれに限らず聞いてほしい。「手を叩け」という歌詞にヤケクソ気味に連打される拍手がなんか好き。似たベクトルだと「イイナヅケブルー」もよい。
wotaku[cover. 超学生]「シャンティ」
特にヤバい仕事をしているわけではないが、「はー……なんかもうチームメイトとか得意先とかそういう甘っちょろい関係性どうでもいいんで『仕事』の話しません?」くらい心が荒んでる時にはいい。胡散臭い笑顔が浮かべられるようになる。色々な人がカバーしているが一番好きなのは「超学生」バージョン。なおこの曲は先にダンス動画で見て知ったのでこっちも是非。最高にかっこいい。
MELL「Red fraction」
アニメ「BLACK LAGOON」オープニングテーマより。ルールより倫理より「勝ち」が優先される世界があることを思い出させてくれる。あと最悪どんな人間も銃で撃ったら死ぬ。いつも心に拳銃を。
中田ヤスタカ「Golden Rule」
ドラマ「LIAR GAME 2」より。知略で相手をぶちのめしたい時に脳裏でかけとくとバフになる。聞きすぎると大して賢くもないのに表情だけアキヤマシンイチになる可能性があるので気をつけたほうがよい。
SANTA & Taku Iwasaki「Time to attack」
アニメ「ヨルムンガンド」より。アニメと結び付けて記憶しているからだと思うけど、人間しっかりした組織とプランと銃火器があればまあ大体のものには打ち勝てるな、という気持ちになれる。ミーティングで相手の意見をぶっ潰すじゃなかった正確に批判するために文言を用意して発言のタイミングを待っている時などに。
「マイ出囃子かけて出陣」の時の曲
てにをは[cover. 島爺]「オノマトペテン師」
機会があるかどうかは分からないけど、マジで出囃子にするならこれだなと思っている。「豆板醤――」の後の「パン!! パン!!」と共に「どーも~~~」したい。言葉を弄する現代社会の人間に擬態しなきゃならない時におすすめ。
Charisma.com「こんがらガール」
再び登場。これは一瞬女性コンビを組んだ時に「今後女性コンビでやっていくならこの出囃子がいいな」と思っていた曲。私の前に立つ人間全員コンフューズさしたるわ、という気概の時に聞く。
STEREO DIVE FOUNDATION「Renegade」
これも出囃子としてかっこいいんだよな……ただ若干長い気はするのと、曲のかっこよさに負ける気しかしないというのがネックではある。あまりにもかっこいいので。ガチ出囃子としてではなくシンプルに勝負の前に聞いても上質な「やったろうじゃねえの」感が出る。アニメ「GANGSTA.」オープニングテーマより。
水曜日のカンパネラ「シャクシャイン」
北海道の地名や観光スポットなどをひたすら列挙する曲。MVも好きだがそもそもの曲に中毒性があってちょいちょい聞いてしまう。日常と向き合って戦うというより、周りのこととか気にならないですね私には私の世界があるので、という時によい。明転飛び出しというよりは暗転板付である。伝われ。もうちょっとエネルギーあるというかより軽やかに聞きたい時は「ラー」とかもよい。
レキシ「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子(チャットモンチー)」
ガチ出囃子としてもめっちゃいいと思っているし、それはそれとしてMVで走り回っているレキシと八嶋智人があまりにもいい映像なので合わせて見てほしい。なお途中で別の曲のレコーディング映像が入るが仕様である、この曲も元気出る。というかレキシは何聞いても元気出る。
「自分のじゃないけど最高な出囃子で景気づけを」な時の曲
The Medics「City」
ブラゴーリさんの出囃子。マジでかっこいい。既知の出囃子では一番じゃねえかと思っている。
SPARK!!SOUND!!SHOW!!「南無」
生ファラオさんの出囃子。マジでかっこいい。「生ファラオ」というコンビ名で出囃子タイトル「南無」で曲調パンクはあまりにもフルコンボ。
奥村愛子「ジャパン」
ドンデコルテさんの出囃子。マジでかっこいい。「さあ!お騒がせヒーローのお出ましだ!」感のある冒頭めちゃくちゃ好き。同じアーティストだと「酔どれて」とかもちょっと渋めでかっこよい。
King Gnu「飛行艇」
ネイチャーバーガーさんの出囃子。マジでかっこいい。前述のYCAの授業とかライブとかで拝見して人柄やスタンスみたいなものをうっすら見せていただいてるけど、それを踏まえての「この出囃子か……!」というシビれもある。かっこいい。
BABYMETAL [feat. F.HERO]「PA PA YA!」
YELLOWwwさんの出囃子だった。マジでかっこいい。F.HEROのパートかっこよすぎて歌詞をググッたらどうやら人生はパパイヤみたいなもんだ叩いて弾けてスパイシーな夏生きようや(超訳)的なことらしくこれはこれでアツい。まさにスパイシーサラダソング。
「アホになるぜ!!」の時の曲
ウルフルズ「バカサバイバー」
「難しいことはわかんねえし考えたって仕方ねえ、わかんねえけど、とにかくなんかその……やったろうぜ!」みたいな時に聞く。意識的に頭を使わないようにするというか、なんらか考え過ぎている気がした時にはウルフルズが効く。同じベクトルだと「ボンツビワイワイ」とかもよい。
三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE「Rat-tat-tat」
これに関しては歌詞の意味とか考えなくていい、いい意味で色々気にしなくていい曲。これもMVがかなりいいので見てほしい。聞くだけで脳内に映像が流れるようになったら勝ち。
the telephones「Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!」
大変いい意味でアホ。これについては何曲かまとめて聞いていただけたら分かると思う、おすすめは「Hyper Jump」、「D.E.N.W.A」、「Monkey Discooooooo」など。それはそれとして「FREE THROW」とか「Something Good」みたいなやさしい楽曲もあってこちらも好き。いつかライブ中の全楽曲をthe telephonesで構成したい。
LMFAO [feat. Lauren Bennett, GoonRock]「Party Rock Anthem」
曲名だけだと分からないかもしれないが恐らくどこかで聞いたことがあると思う。頭を使わなくていいし元気が出るいい曲。ちなみに私はジェラードンさんのコントで聞いて初めてググった。
湘南乃風「黄金魂」
聞きながら脳内で「オイ!! オイ!!」つってたら勝手にやる気が出る。逆に(この曲だけでなく上に挙げてきた曲もそうだけど、)この曲を聞いてノリきれないとか、他人事のように遠く聞こえるような場合は恐らく疲れすぎているのでなんか気分転換の散歩とかした方がいい。
「疲れてるけどもうひと頑張り」の時の曲
宮本浩次「ハレルヤ」
比較的静かに入る冒頭なのにサビ聞く頃には自然と視線が少し上がっている、みたいな曲。もっとめっちゃ疲れてるけどもうひと頑張りしなきゃ、という時は「夜明けのうた」とかで小休止してからこれを聞くのもいいと思う。ところでこの曲好きでカラオケで歌ったりするんだけど宮本浩次の音域ってどうなってるんですか? 毎度上下の端が出ないが?
エレファントカシマシ「ズレてる方がいい」
宮本浩次ラッシュで申し訳ないがこれもいい。というか宮本浩次およびエレカシは全力絶好調の時ではなく「ある程度ダメージがある」時に真正面から鼓舞してくれるのがいいところなんだろうなと思います。この曲が主題歌になった映画「のぼうの城」も大変よい。
FictionJunction YUUKA「Silly-Go-Round」
アップテンポながら全体に透き通った感じのする女性ボーカルで構成されているので、余分な強さというか、強引に背中を押してくるような面で来る圧がなくてちょうどいい。やるぞ、ってなった時にかけるとそのまま曲と並走できる感じ。
女王蜂「夜天」
決して暗くはないけど、底抜けなわけじゃない懐のある明るさで寄り添ってくれる。生きるの下手くそな人間は全員女王蜂を聞け。より切実なところから持ち直したい場合は「アウトロダクション」とかもおすすめ。
羊文学「光るとき」
アニメ「平家物語」オープニングテーマ。頑張らせてくれる、というよりはここまでの疲れを労わる方に強い曲。心が弱っている時に聞くと泣く。これもアニメ自体がめちゃくちゃよかったので見てほしい。
alan「Over the clouds」
ゲーム「GOD EATER」オープニングテーマ。ゲーム自体が結構荒んだ世界を生きている人々の話なので、「苦しいけど、苦しさの中にわずかでも希望を見出して生きていきましょう」という感じになった時に合う。G.E.関連だと「Gods and Men(神と人と)」も過酷な状況に立ち向かう人類の悲壮さみたいなものがあってよい。
「ちょっと休憩、チルタイム」の時の曲
サカナクション「ユリイカ」
なんかちょうどいい。聞こうと思ってる時は聞けるし、途中からちょうどいいBGMみたいになってもくれるし、上手く言えないけどなんか、ちょうどいい。少しエンジンかけるか、という時は「アルクアラウンド」とかもよい。
Galileo Galilei「青い栞」
アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」オープニングテーマ。個人的には諸事情により合宿で毎年行っていた夏の秩父のことを思い出して若干メンタルに来るのだが、それはそれとしてやさしい曲調で聞きやすく、また端的に言えばエモい。アニメも見よう。
鬼束ちひろ「Sign」
鬼束ちひろのなかでも割と穏やかで優しい、誤解を恐れずに言うなら「かわいい」感じもする曲。もうちょっとやられてる時は「流星群」、もっと鬱になってる時は「茨の海」とかもよい。というかメンヘラはみんな通ってきた道だろ? ひとにはひとの、鬼束ちひろ。
日食なつこ「四十路」
学生でも新卒でもなくなって、社会人という名のもとに「後輩や部下のいる大人」をやっているけれど、別に人生どっしり構えられるほどの達観もなくて、でも日々責任は生じ、生活はこなしていかなきゃならない。短いスパンでルーティンを繰り返して進んでいくけれど、遠い先のことなんてなんにも分かりはしない。でも生きていく。そういう歌です。
エレファントカシマシ「風に吹かれて」
またエレカシかいとお思いのあなた。この「顔を上げる余力はあるけれどダメージは軽くない」くらいの時には最早エレカシだけ聞いておけばいいのだ。言い過ぎました。でも割とマジでそうかもしれない。「今宵の月のように」とか「悲しみの果て」とかもこのくらいの時に合う。
Coldplay「Viva La Vida」
栄枯盛衰の歌というか、運命に翻弄されて凋落していくかつて強大であったものの歌。壮大でありながらどこか静かで儚いのが何とも言えず好き。朝まだ明けきらないうちに家を出る時にかけると「私も壮大なこの世界のひとつの歯車なのだ……」という気持ちになれる。
Queen [feat. David Bowie]「Under Pressure」
人生どうにも生きづらいな、という時に取り敢えず聞いておく曲。上から押さえつけられるような苦しさ、身動きの取れなさに効く。映画「ボヘミアン・ラプソディ」での使われ方も非常によかったので見てほしい。
「死んでもやり抜く」の時の曲
鬼束ちひろ「This Silence Is Mine」
中高のメンタル一番終わってた頃に割と冗談抜きで命綱だった曲。部活だとか勉強だとか遠距離通学だとか、色々なものに圧迫されて自分の人生がどんどん小さく押し潰されていた時に、それでもパンパンの通勤電車に差し込んでくる冬の朝日は透き通っていて美しかった。これを見ている時の孤独と沈黙だけは確かに私のものだったと思う。生き延びたい時に。
Queen「The Show Must Go On」
再生すると急に女装姿のおじさんが出てきて面食らうかもしれないが公式なのでそのまま聞いてほしい。コミカルなシーンを挟みつつも、それも込みで歌詞は相当に切実なものがある。無理にでも元気なフリをしなければならない、最後まで「私」を演じねばならない、という時に。
amazarashi「命にふさわしい」
とにかく人形がいっぱい出てくる上に破壊表現が続くMVなので苦手だったら気をつけてほしい。多少精神的に壊れながらでも進まなければならない時に。もう少しだけ前を向けるようであれば「空っぽの空に潰される」とかもよい。
Kalafina「heavenly blue」
アニメ「アルドノア・ゼロ」オープニングテーマより。前へ進む感じの曲ではあるもののずっと急かされるような不穏さがあって、単純に気合入れたい時というよりはピンチだけどどうにかギリギリで切り抜けたい、みたいな時に合う。
SawanoHiroyuki[nZk][feat. Mizuki]「aLIEz」
同じくアニメ「アルドノア・ゼロ」エンディングテーマより。こちらはより土埃の匂いがするというか、散々に打ちのめされ這いつくばって、それでも向かう先を見上げずにいられない、みたいな戦い方に合う。上述の「heavenly blue」共々この作品に合い過ぎているのでアニメも見てほしい。事ある毎にアニメの布教してるなこのnote。
Donna Burke「HEAVENS DIVIDE」
「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」挿入歌。ゲーム自体は未プレイなのだけど中学時代の友人が教えてくれてからずっと聞いていて、先日プレイ動画を見た時にその友人の熱弁を思い出した。悲しくて美しくて誇り高い。下の「死んじゃう……」になる手前くらいの時に聞く。
「いや何もできない死んじゃう……」の時の曲
鬼束ちひろ「King of Solitude」
また鬼束ちひろか、と思われたそこのあなた。安心してください。もう一曲紹介します。歌詞にもあるが、本当に「あなたの肩をあたため」るやわらかい毛布のようなやさしい歌。じっと聞くだけでも少し安心する。
森山直太朗「夏の終わり」
本当に綺麗な歌。戦争を歌ったものだという話もあるけれど、とにかく描かれる情景が美しくて沁みるので、まずは歌詞を聞きながら情景を想像していくだけで大いに味わえると思う。「花」もやさしくて沁みる(無印と二〇二一のふたつのバージョンがある。後者の方が更にやさしい)。よりメッセージ性のあるものだと「生きとし生ける物へ」もよい。
Lia「夏影」
これも情景が美しい歌、澄み渡った青空を思い浮かべながら聞いているだけでもちょっと楽になるような気がする。あと全体で6分程あるのでゆったり聞ける。「鳥の歌」とか「青空」とかもとにかく名曲なのでぜひ聞いてほしいのだが、如何せん公式のオープンな音源が落ちていないので申し訳ないが皆さん自力で探してください。
amazarashi「1.0」
マンガ「チ。―地球の運動について―」とコラボしたMVが本当に最高なのでぜひ見てほしい。こればかりは何度見ても泣いてしまう。生きる、という当たり前の選択肢を信じきれなくなってしまった時の標に。ちなみに10月からアニメ放送始まります。
「一旦どん底まで行きます! じゃあの!」の時の曲
鬼束ちひろ「シャイン」
ラスイチの鬼束ちひろ。バージョンがいくつかあるけど、おすすめはリンクに貼った「unplugged」。前進しようともがいている人の歌だと思って聞いているけど、それが何度も何度も押さえつけられて崩れ落ちて、それでも、それでも、という業や執念に似た響きを帯びたサビになっていくのが重く、聞いている側もしっかり押さえつけられる。
女王蜂「鉄壁」
穏やかに始まるけれど、途中から血を吐くような歌い方に変わっていくのが好き。自分の苦しみを誰かに叫んでほしい時に。もう少し元気があるようなら「失楽園」もよい。
石川智晶「アンインストール」
アニメ「ぼくらの」オープニングテーマより。私はほっとかれるとすぐこの作品の話をしてしまう、好きなので。自分の存在が世界に対してあまりにも無力だという事実を嚙みしめたい時に。そもそも鬱に浸りたいのであれば「ぼくらの」を一気見する方が手っ取り早いのではないかという話もあるが、これはこれで人を選ぶ作品なのでちゃんと下調べをしてほしい。
Kalafina「oblivious」
暗さのある美しさの結晶、イントロの高音からもう引き込まれる。遠くへ飛んでいく鳥の姿を窓枠のこちらから眺める苦しみ。羨望と嫉妬と孤独。自分はこんなに無力で醜いのに、暗雲の切れ間に差す光へ飛ぶ鳥はどこまでもまっすぐな軌跡を描いて美しく飛び去る。私のいない遠くへ。「空の境界 俯瞰風景」は小説で読んだのでアニメは分からない。ごめん。
KOKIA「大事なものは目蓋の裏」
ニコニコが落ちているので今は見られないけれど、かつては実に多くの鬱コンテンツがこの曲でMAD化されていたものである。この曲をここに挙げた理由の半分はそうした過去の感情の名残りによるものだけど、今なお大事にしまっておいては時折聞き直してしんみりする曲だ。
おわりに
以上、好きな曲をざっくり上げてみた。選外になったものも結構ある(というかポルノグラフィティ、平井堅、Creepy Nuts、洋楽方面その他諸々の出しどころを見失ったまま終わった)。
なお、上に挙げたもののうち終盤にある音楽は、私がつらかった時期に「どうにか無理をしてでも学校へ行く」みたいなことをするために聞いていたというものも多い。なので、もし今つらい時期にある人がこのnoteを見ている場合は、もちろんこれらの曲が何かの助けになるかもしれないけれど、同じように無理をすることは推奨しない。環境などにもよるとは思うけれど、できれば学校や仕事を休んで寝まくったり、ほっつき歩いたり、どこかのベンチに座り込んでぼんやりしたりしてほしい(余談だが、条件が満たせるようであればおすすめのおでかけスポットは献血である)。つらいときに無理に頑張って得られるものって正直後からでも得られたりする。
ただ、それはそれとして、どうしても頑張らなくてはならないとか、どうにか自分を騙してでも行かなければならないところがあるとか、そういう場合はひとつ参考にしていただいてもいいと思う。
とか言って、ノリノリで書いていたら軽く仕事をそっちのけにしてしまったし、まさかの分量になってしまったし、今猛烈にカラオケに行きたい。人生ままならないものですね。
本日はこちらの曲でお別れです。お聞きください。
ハンバート ハンバート「虎」。