大人バックパッカー(その30)テーブルに荷物を置いた離席は危険
以前、旅先でこんなことがありました。日本と同じような感覚で、ここは自分の席、という意思表示のため雑誌を置き、トイレに離れたことがあります。戻ってきたら、店のスタッフが片付けようとしていました。忘れ物として扱われていたのです。
日本でファミレスを利用する際、ドリンクバーを頼むことがあります。たいていの人が、荷物を置いたまま離席しますし、なかにはスマホをテーブルに置きっぱなしの人も見かけます。最近は店内に、荷物を置いたまま席を離れないでください、という注意書きが張られていたりします。
ハラハラします。今はどこにでも監視カメラが付いていますから、たとえ盗難されても、犯人は捕まるでしょう。ただ、無くなった際の手続きに時間を取られる。だから事前に防ぐのです。私は取られたら取り返しのつかない荷物を、離しません。必ず携帯します。それが旅の安全確保です。
空港のベンチで居眠りする際も、リュックは腕に通し、両足をガラガラに乗せる態勢を取ります。散髪店でも、足元にリュックを置きます。頭を洗うために場所を移動する際には、必ず持って行きます。自分自身の荷物を、自分自身の死角に置かない。常に目が届くところに置きます。
それほどまでに注意を払っていれば、何かを取られる心配はありません。
私はひとりで旅をしていますので、自分で荷物の管理をします。
以前、ベトナムのフエの空港でこんなことがありました。日本人の団体旅行客がいました。荷物をまとめておいて、トイレに行ったり、買い物をしたり。誰かが見張り役に立てているんだろうと思いました。トイレから帰ってきた中年女性が、「私の荷物は?」と騒ぎ始めたのです。ちょっとした騒ぎになりました。誰かが通り過ぎても、入り込んでお不思議に思わないのが空港です。その盲点を突かれたことになります。
団体で旅をしていると、団体で荷物を置いてあれば大丈夫と思いがちですが、そんなことはありません。あくまでも荷物は自己管理。誰かに任せるなら、きちんと「見ててね」と頼むことです。
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