Day15】愛犬共生住宅時代の幕開け #9
前回#8の続きです。
併せてお読みください。
19.見聞きする側の見識の薄さ
一通りハッピーハウス施設内を案内して頂きました。
言える事はボク自身がこういう保護施設をしっかりと見たのが、行政側になるタイアップしている大阪府動物愛護管理センター(殺処分ゾーン除く)以来初めてであり、保護活動をされている方が言うように、この保護の仕方が良いとかこの収容の仕方が悪いとか、そういう事は自分の中ではまだまだ判断できる知識や経験値もなく、また言える立場でもなく、案内して頂いた結果としてはこういう風にして保護犬保護猫が暮らしているんだというものを上辺で見るくらいしかできませんでした。
人の話を聞いたり見学をする時は、見聞きする側にも最低限の見識がないと、上辺だけでその本質を捉える事ができません。
今回がまさにそうでした。
ただ、初めてとしても気を入れて見学しましたので、決して無駄ではなくボクの今後に活きる感は確かにあります。
あとは今回だけでなく、他所も含めていかに関わるか。いわゆる関係性の構築です。
見学を終え最初のログハウス調のふれあいハウスに戻ってくると、代表理事の甲斐さんに再度お声掛け頂き2階に案内されました。
私も30年犬猫に関わってきたから住宅についてもアドバイスはできると思います。と甲斐さんは言われました。
20.譲渡に必要な住宅の条件
犬(猫も含めて)の譲渡におけるトライアル(新しい里親候補と対象の犬が実際に一緒に生活し、家族と住宅の相性を確認する期間)の際に家の状況を見させて頂くと譲渡要件にも記載がありましたが、実際には住宅のどういう所を見られるのですかとお訊きしました。
それはやはり、脱走のできない家であるかどうかはまず見ますと言われました。
お庭があって塀の上に乗って逃げていった例もある。
環境の変化に弱いのは犬よりも猫とは思うけど、犬だっていろんな性格の子がいるので新しい所に連れてきて初日からそこに落ち着く子ばかりではなく逃げようとする子もいます。
保護犬だった子がさらに迷子犬となっては意味がないのでまず脱走できない環境かというのはやはり最初に見ますねと。
柵については横桟がなく縦桟だけのもの、そして柵の上は内側に忍び返しがあるものが良いと言われ、2階の窓から、だからうちの柵もそういうフェンスになってるのよと指を指して見せて下さいました。
21.丸が好き
あとは犬にしろ猫にしろ丸が好きねと仰られていました。穴にしても形にしても丸いものに入りやすい。穴を掘って入る時もその穴を四角に掘る事はない、やはり丸に掘る。だからペットドアとかを付けてそこをくぐる小扉をつける時にも四角ではなくて丸の方が良いという事も教えて頂きました。
なるほどに尽きます。
その話のときに昔、別の動物が掘ったと思われるおよそ8mもある横穴に潜り込んで行って子犬を保護した事があった話もされていました。
また犬のオシッコやウンチを散歩の時にさせるという飼い主がいますけど散歩は排泄の時間ではなく本来飼い主との遊びやコミュニケーションの時間であるので散歩が排泄の時間と言うのは違うと思う。
飼育放棄に関しては飼えない家で飼い始めた、また飼える家を探さなかった等、住宅の問題もあるけど飼い主の問題も大きい。
甲斐さんは、やはり30年もの長きにわたり、これだけの動物の命を救ってきた方なりの年輪とでもいうべきオーラのある方でしたが、とても優しい口調で話をして下さいました。
次回に続きます。