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すぐそこにある宇和島百景

うわじま市民ライター2024の直也です!

僕は2024年の1月に東京から宇和島市へ移住してきました。
この前スマホの写真を振り返っていると、いつの間にか移住してから撮った写真が大量に増えていました。

写真を通じて「宇和島っていいなあ」と感じたのは、市役所の宇和島百景の企画がきっかけです。今回は写真を通して気づいた宇和島の魅力をお伝えしたいと思います。

宇和島百景とは?

宇和島百景は、市民をはじめとする多くの方々が日常の何気ない風景を撮影し、その写真を通して宇和島市の新たな魅力や美しさを発見していこうという企画です。
市役所が主体となって進められており、宇和島市民に限らず様々な方がインスタグラムに「#宇和島百景」で写真を投稿しています。宇和島市民の方であれば、月に1回の市の広報に宇和島百景で選ばれた写真が掲載されているのを見たことがあるかと思います。

普段は通り過ぎてしまいがちな場所や、日常風景が「実はこんなに味わい深いんだ!」と気づかせてくれるのが宇和島百景の面白いところ。
撮影する側が宇和島の魅力を再発見するだけでなく、写真を見た人たちも「こんな場所あったんだ」と興味を持つきっかけになっているようです。

2024年11月に開催された「宇和島百景展」

昨年、11月2~4日の3日間、初開催となる「宇和島百景展」が開かれました。
会場は、道の駅きさいや広場。秋風が心地よい屋外スペースに写真やオブジェを配置し、空間自体をひとつの作品として体感する“インスタレーション”形式で行われたのが特徴です。

今回のコンセプトは「BLUE PRINT」。
本来、建築分野で設計図を意味する言葉ですが、転じて“将来のビジョンを描く”という思いも込められています。

その名の通り、展示作品は宇和島の象徴といえる“青い風景”を中心にセレクトされ、海と空の濃淡さまざまな青が重なり合う写真はもちろん、そこで暮らす人々の営みまで、多彩な「青」が集まりました。まさに“これからの宇和島の未来図”を描き出すような、印象的な世界観が広がっていました。

会場を歩きながら写真に見入っていると、特別な布地に印刷された写真が風に揺られ、会場と一体となって写真を楽しめるのがこの展示の醍醐味。

写真をただ並べるだけではなく、見る人自身がその風景の一部に溶け込むような演出が随所に施されており、日常の一コマを芸術へと昇華させる力を感じました。

何気ないようでなかなか経験できないことばかり

気づくと、東京から移住してきて、いつの間にか1年が経っていました。
振り返るとこの1年間は初めてのことだらけで、気づいたらスマホのアルバムは宇和島での写真でいっぱいになっていました。

・じゃがいもの収穫のお手伝いをさせていただいたときの遊子の段々畑の風景
・夕暮れの空と巻き網漁業の緑の光が交わる瞬間
・自らの手でアコヤ貝から真珠を取り出す瞬間

そういった「宇和島では特別じゃないいつもの光景」が、僕にとってはすべて新鮮で、写真を振り返るとこんなにもたくさんの新しい経験があったのか、と感慨深い気持ちでした。 「宇和島百景展」でも、本当にちょっとした日常の写真が並んでいて、一つひとつを見ていると日々の暮らしのなかに美しさや面白さが潜んでいると改めて感じます。

写真を通して気づいた、奥深い宇和島の産業

宇和島といえば鯛の養殖業やみかん、真珠の養殖といった豊かな海や山に支えられた産業が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
宇和島の魅力は、初めての経験から、それを生業にするまで、さまざまな程度でそうした自然の魅力と関わることができることだと思います。

実際、僕もみかんやじゃがいもの収穫のお手伝い、カタクチイワシの巻き網漁のお手伝い、真珠の核入れ・取り出しの体験など、都会ではできないたくさんの経験ができ、宇和島の魅力を感じることができています。この1年間体験してきたことの写真の数々を振り返って、宇和島の多様な魅力を改めて実感しました。

一方で他の移住者の方の話だと、お手伝いからみかん農業に惚れ込んでそのまま移住・就職してしまったり、大阪から真珠のジュエリーショップに嫁いできて精力的に活動されていたりと、奥深い産業にそのままのめり込んでいく方も多くいます。
そんな懐の広さが宇和島の魅力だと、僕は感じています。

あなたの宇和島百景はどこですか

宇和島百景には、宇和島のなんてことない普段の風景が集められています。
でも、そうした“なんてことない”と思い込んでいた景色にこそ、暮らす人たちの思い出やストーリー、そして街の豊かさが詰まっているんだな、と改めて感じました。

東京から移住してきた私も、最初は知らなかった風景や人の営みを、写真を通して少しずつ知ることができ、すっかり宇和島の虜になっています。
みなさんもぜひ宇和島百景の写真に触れたり、自分自身で撮影にチャレンジしてみたりして、宇和島の魅力を再発見してみませんか?

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