見出し画像

幼なじみは何かとボクのことを誘惑してくるのですが...。

〇:ふぅ...やっぱり休みの日はマンガを見るに限るなぁ



〇〇は回収しきれていなかったマンガ達を自室で堪能していた。



〇:もはや平日にマンガ見ないようにしてるのはイッキ見するためでもあるもんなぁ


〇:あ、課題やんないと...。



たしか美術の課題があった気がする...。


課題内容が絵の具を使った模写だったような



〇:めんどくさっ...。




まぁ、マンガ読み終わって後でやろっ...




ガラガラ...



天:おじゃまああー!



〇:うわぁあっ、びっくりしたなぁもう...


天:ごめんごめんっ!



全身に、これは絵の具...?だらけの天が部屋の窓から入ってきた



天とは幼なじみで小さい頃から家族ぐるみで仲が良く、今ではお互いの部屋の窓から行き来できる程の近さに住んでいる。




〇:なんで、全身に絵の具飛び散ってんの


〇:あ、もしかして美術の課題してた感じ?


天:あったり〜!


〇:じゃあ洗い流してきてもらっていいかな...


天:貸して!


〇:は?


天:お風呂貸して~!


〇:いや、自分の家で入ればいいじゃん


天:それがさ〜まだ浴槽にお湯ためてなくて〜


天:だからっ!


〇:だったらいいけど...


天:ありがとっ!じゃあお借りするね~



部屋に置かれていたボクの服を手に取って、天は出ていった。



〇:あ、その服サイズちっちゃいやつ。。





ガチャッ...



天:あっ!一緒に入るっ?





風呂場に向かったはずの天がドアからひょこっと顔を出す



〇:入んないよ。早く行っておいで


天:いつか一緒に入ろうね~♪




バタンッ...



美術の課題何書いたか聞きたいし、天上がってくるまでゲームしよっと。。








...








...







ガチャッ...



天:いやぁ〜気持ちよかったぁ~



お風呂から上がり、天の声が聞こえたので目線を向けた先には...





ピチピチのTシャツにスラッとキレイな足が見える短パンを履いた天がいた。



それ以上見るのは良くないと思いすぐさまゲーム画面に目を向けた。



天:貸してくれてありがとねっ!


〇:ううん、べつに



ボクは素っ気なく返事をした





天:あ、いまわたしの足見たでしょっ





急にぐいんっと天がこちらに近づいてきた


もう少しで顔が当たってしまいそうなぐらい...



〇:見てないわ...




ボクは無意識に天から顔を逸らそうと目線を変えたが、、




天:ねぇ、ちゃんと目見て言って






そうはいかないみたいだ。




天:ほんとに見てないの?


〇:、、、



天:見たの?見てないの?



え、、どんどん天の顔が近づいて来てるけど、これって、、このままだと、、、




天:キスするのかと思ってドキドキしたでしょ?


天:ざんねんでしたっ





ふぅ...よかった...ほんとにしてしまうんじゃないかと思っていた...。




天:〇〇の心臓すっごいドキドキしてるよ



天の右手にボクの鼓動が伝わる。



〇:揶揄うなよ...。


天:ピュアだね~笑







...







...







天:課題の続き〇〇と一緒にしよっかなぁ~


天:どうせ、わたしに聞こうとしてたでしょ?


〇:まあ...うん。


天:じゃあ見せてあげる変わりに課題の道具諸々をわたしの部屋から取ってきて!


〇:それで課題見せて貰えるならよろこんで。




ボクの部屋の窓から天の部屋へ入っていった。




〇:あ、絵の具セットあった、、



ん?



〇:天のスマホが開きっぱなしで置いてある...




見ちゃいけない気持ちもありながら、恐る恐るスマホを覗くとひとつのサイトが開かれていた。





〇:『幼なじみを落とす3つの方法』...?



は?




『STEP 1 あなたの女の子らしい姿を見せましょう!

あなたが思う女の子らしい姿を見せると落ちるに間違いなし!

相手にアピールしたいところを見せるとなおよし!』



〇:も、もしかして、天はこれを見て...?




『STEP 2 あなたと2人だけの秘密を作っちゃまいましょう!

そうすることで相手に余裕がなくなりチャンス!』





〇:秘密って...。









...









...








天:ねぇ〜遅すぎたんだけど~


〇:ご、ごめんごめん...。


天:早くやるよ~




それから〇〇は天のスマホで見た ”あのサイト” のことを忘れるため課題に集中した。





天:そういや〇〇ってキス、したことある?


〇:はぇっ....キス...?


天:ないの?


〇:な、、ないけど、、


〇:て、天は...?


天:わたし~?


天:どうっ?あると思う?学校ではマドンナ的な天ちゃんはキスしたことあると思う?


〇:あんな人気者なら1回ぐらいあるんじゃ...


天:ないよ?


〇:ふ...ふーん...。


天:お互いファーストキスしない?


天:いい?





そう言って唇を突き出しながら近づいてくる天。


〇:え、いや、え、、。




チュッ...。




リップ音は〇〇の頬で鳴った。




天:ここは付き合ってからっ



天の人差し指で唇をツンっとされた感覚だけが残る。




天:あっ、


天:このことは『2人だけの秘密ね』



















その日の深夜。



皆が寝静まった頃のこと...





〇:...zzz...




ガラガラ...




天:ふふっ寝てるっ...






天は寝ている〇〇に被さるように寝転ぶ。



天:ずっとずっとアピールしてるのに気づかない〇〇が悪いんだからねっ






チュッ...






『STEP 3 あなたが思う存分相手に気持ちをぶつけましょう!

今まで長年ガマンしていた気持ちを全て出し切り、相手を分からせてやるぞ!という気持ちが大事!』






fin.

いいなと思ったら応援しよう!