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推しメンに家を解約されたのですが

はぁ…毎日残業残業って…

こんなブラックな会社辞められるなら辞めたい…。


今日は定時上がりして、リアルタイムで見たい番組があったのに…


もう、櫻ちゃん出ちゃったかなぁ、、。


こんな時間だから出たに決まってるかぁ、。



〇:録画してたっけ…



〇〇はここ二日間家に帰れず、会社で寝泊まりの日々が続いていたため覚えていない模様だ。



〇:二日見ないだけでこんなに懐かしくなるんだな…笑



アパートの前にうちの大家さんが立っているのが見えた。



〇:こんばんは。大家さん、こんな時間にどうしたんですか


大:あぁ、〇〇くん。


大:”急にアパート解約だなんてびっくりしたよ“


〇:え…い、いまなんて…


大:だからぁ、解約して引っ越すんでしょ?


〇:え、そんなこと知らないですけど…


大:またまた〜。一昨日〇〇くんの彼女さんがうちに来てね?







~~~~









コンコンコン



?:あ、大家さんですか?


?:わたし、ここに住まわれている〇〇の彼女の“小林由依”です…!


大:あらっ、〇〇くん、こんな可愛い彼女さんが居たなんて


由:そ、、//そんなかわいいなんて…///



大:それで今日は彼女さんが来てどうしたのよ?


由:あ、えっと…〇〇の家の解約をお願いしたくて…


大:引っ越しちゃうの?


由:そのつもりで…。はい…。〇〇は仕事でウチに帰る時間もないみたいなので代わりにわたしが…!







~~~~






な、なんで推しメンがウチを知ってるんだ…


由依さんと付き合っていたのか…?



そもそも、なぜウチに帰れなかったことも知っているんだ…







あ、、まさか…。



これでか...?





~~~~






~休憩中~



〇:由依さんが珍しく質問箱してる…


〇〇は仕事の休憩中、由依がInstagramの質問箱をしていることを見つける。



〇:なんかいいのあるかなぁ



『最近、海外行きましたか?』とか…?



〇:うーん…よわいなぁ…



『好きな映画なんですか?』『オススメQOLグッズありますか?』



〇:いいのがなぁ…あっ!



『今日から仕事で二日間ほど家に帰れなさそうです…笑エールください!』



〇:質問じゃないけどこれでいっか






~~~~






まさか、、この質問が見られて…。



さすがにないか…。



大:〇〇くんの荷物はもう彼女さんの家に運び終わってたみたいよ~


〇:も、、、もうそこまで…?!


大:信じらんないなら〇〇くんの“元”お部屋見てきたら?


〇:“元”を強調しなくていいですって…。



〇〇は奇しくも信じられなかったため自分の部屋を見ることに。





ガチャッ…





〇:えっ…



部屋のドアを開けるや否やいつも必ず目に入ってくる趣味で集めていたスニーカーが見事全て無くなっている。



〇:ま…まさか…。



嫌か予感を感じながらリビングのドアを開けると…



シーン…



〇:まじでなんもないじゃん…



部屋一面なにも無い中一枚の手紙が落ちていた。




〇:由依さんからだ…





〇〇へ

質問箱みたよっ
二日間お家に帰れないんだってね?

そんなかわいそうな〇〇へ提案があります

私のお家住み込みで『家政婦』しない?
〇〇の場合『家政夫』かな?

ま、もう〇〇の荷物は全部私の家にあるから一緒に住むのは決定ね

じゃ、わたしの住所書いとくからここで待ってるね〜

〇〇愛しの推しメン小林由依より





由依さんと住むの決定ってなかなかの狂犬っぷりじゃないか…


か…家政夫ってどういうことなんだ…


とりあえず、ここに行くしか無いか。。




















〇:夜の11時に推しメンの家に押し掛けるってなんか抵抗あるなぁ…



〇〇は由依、が住んでいるであろうマンションに着いたものの、エントランスで葛藤していた。



〇:こんな時間にいいのかなぁ…嫌われないかなぁ…


〇:やっぱ、帰ろっかなぁ…


由:帰っても、家ないじゃん。


〇:ゆ…由依さん、?!


突如、インターホンから由依の声。


由:エントランスでうろちょろして完全に不審者だよ笑


由:嫌わないから早く来てね


〇:た、ただいま参ります…!


















由:はいっ。いらっしゃーい


〇:お、おじゃまします…


由:もうっ!これから〇〇のマイホームなんだから固くならないの~


〇:やっぱ緊張しますって…


由:ま。適当に座ってよ


由:〇〇はコーヒー飲めたっけ?


〇:一応、はい。


由:はいっどぞ~


〇:ありがと、ですす…


由:さ、〇〇も気になってるであろう本題へ


由:まずは勝手に家解約してごめんね?


〇:ごめんって気持ちあったんですね


由:そりゃ~


〇:でも、なんで解約なんて…


由:〇〇が好きだったから。


由:カッコいいと思ってたから


由:夫にしたいって思ったから



好きな人にこんなに褒められたら…悪い気は…ねぇ…?


〇:な、なんで家がわかったんですか?


由:いつもミーグリしてる背景を見て大人たちが頑張ってくれたよ





ピースじゃないよ。由依さん。



由:〇〇の会社、ブラックって聞いてたからさ?もしよかったら辞めて家事してくれたらうれしいな


由:あ、私の専属マネージャーでもいいよ




由:〇〇はどうしたい?









ーーーー










?:あなたが由依さんの専属マネさんですか?!


由:はいはい。天ちゃんうるさいよー


天:うるさいってなんですかー!


由:それがだよ。


天:ブー!
















?:なんかあっちで醜い争いしてますね


〇:なんで森田さんは抱きついてるのかな…?


ひ:いいじゃないですか、〇〇さんとわたしが同時に癒されてwin-winじゃないですか


〇:森田さんはいいかもだけど由依さんに見つかったら…


ひ:大丈夫です。わたしにまかせてください




由:ちょ、なんでひかるが抱きついてるのよ!


〇:それは、森田さんが…


ひ:〇〇さんにいいよって。


〇:へぇっ?!


由:〇〇?


ひ:ひひっ


...


由:とにかく、ひかるどきな


ひ:あれぇ〜!


ひ:助けて〇〇さ〜ん!



森田さんが由依さんによって連れ去られた…



天:今田はわたしがっ!ギュー


〇:だ、だめですって…


由:だからだめだってー!わたしの専属なんだから!


天:ちょっとだけですよ♡


由:ちょっともだめー!


由:こんなはずじゃなかったのにー!





Fin.

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