見出し画像

幼なじみのアイドルが『わたし可愛いでしょ?』とアピールしてくるので、『彼女居る』とウソついてみました。

最近ぼくは、悩んでいることがある。


それは、幼稚園からの幼なじみで、それまでずっと同じ学校に通っており、20歳で地元を出て、昔からの夢だった“アイドル”を叶えるために上京し、櫻坂46の田村保乃についてだ。


そんな保乃のことだが、もちろんはじめはずっと一緒に居たし、アイドルになるために離れるのは寂しかった。


だってぼくのイメージでは連絡など微塵も取らないものだと思っていたから。


アイドルだし。。




ただ、現実はまったく違った。



思っていたこととは真反対。









保:やっほーあんなぁ、これから収録があんねん!
どう…?今日の保乃もかわいいやろ?

やんなぁ〜!かわいい言うてくれる思ったわっ!
ほな、収録頑張ってくるわな〜
 








保:〇〇ピース!今日は野外でのライブ出演するで〜
もちろん〇〇は来てくれるやんな?

もし保乃以外の推しメンタオル持ってたら覚悟しぃや
あっ!〇〇が保乃のこと探しやすいように珍しい髪型したんやからな!結構かわいいやろ〜









保:じゃじゃーん!〇〇のかわいいかわいい幼なじみが雑誌撮影してまーす!

これがなんの写真かまだ言えへんけど、もちろん買ってくれるやんな?

買ってくれたら〇〇の家にずっと保乃が…//キャッ…///







番組収録があるたび、ライブがあるたび、雑誌撮影があるたびに写真と共に連絡が来る。



とにかく保乃はかわいいと言ってもらいたいみたいだ。


たしかむかし、プリンセスになりたいとか言ってた気が…








もちろん保乃からの連絡はうれしいが、なにかあってからでは遅い


最近では、流出やらなんやらと怖いものがたくさんある。


妹からも、



『家族ならいいと思うけど、幼なじみアイドルだからねぇ…。記事書く人が好きそうな見出ししてるね笑』




笑われた。





なんとかいい方法がないかと同じく妹に相談すると、



『じゃあ彼女居るんだよねって言ってみたら〜?わたしで良かったら彼女役するよっ』




思わず即決するほどの名案が飛んできた。


さすが我が妹。“純葉”



あ。妹も櫻坂46に在籍しています。向井純葉って言うんです。


保乃は多分気づいていないと思います。だってぼくと苗字が違うので。


芸能界で言う芸名ってやつです。





純:『保乃さんから連絡来すぎて悩んでるお兄ファンの人からやられるよ?』


〇:『そんな物騒なこと実の兄に言わないでよ』



作戦会議のため純葉と連絡を取り合ってます。


このことだけじゃなくても毎日取ってるんですけどね

















別にシスコンじゃ…ないですよ…?




見てくださいよ。この可愛さを。






この写真はたしかリアルミーグリの前。ファンの方に褒めてもらえるか心配だったのかわざわざ送ってきた時のです。



絶対褒めてもらえるのにねぇ…





別にシスコンじゃ…ないですよ…?








純:『んで、どうするつもりなん?』


〇:『次、保乃から連絡きたら彼女居るんだよねって言って純葉の写真を。』


純:『彼女が居ることにビックリ。まさか彼女が同じグループに居ることにビックリ。お兄悪いねぇ~』


〇:『あれ、純葉が提案したんだよね?』




ピコン…




〇:『あ、保乃から来たわ』


純:『お兄、ファイティン!』

この一言だけでも、頑張れる破壊力。









よし…まずは保乃からの連絡を見るか…




保:やっほ〜いまなにしてるー!?もちろん、保乃のこと考えてたやんな!
いま保乃はゲームの写真撮影してたで〜

ちなみに休憩中やから電話できるで♡
寂しくなったらすぐかけてな〜!






〇:休憩中か…ちょうど良かったかもな…



よしっ…





〇:保乃…実はぼくに彼女居たんだ…ずっと黙っててごめん。送った写真は彼女です。



送信っと…


こんなこと送ったけど…大丈夫かな…もしかしたらすぐ電話かかってき…




『保乃さんから着信です。』




〇:…はやっ…。



ぼくは意を決して着信に応答することに。




〇:も、もしも…


保:もしもしっ?!


〇:でっか…


保:あぁ、ごめん


保:で、あれはなんやっ!?純葉ちゃんが彼女って?!


〇:…送った通りかな、。


保:はぁ!?




純葉の作戦が思いの外成功しているなぁ。




〇:だからこれか…


保:いまから〇〇の家行くから待っとき!!



〇:ん…?それって…



え。あ、切れてる。




〇:今から行くからって言ってたけど…











~1時間後~





ガチャッ…






バタン…!





勢いよくリビングの戸が開くと保乃がこちらに詰め寄ってきた。




〇:ほ、ほんとに来たんだ…


保:純葉ちゃんと付き合ってるって、ホンマ?




ソファに座っていたぼくだが、保乃に押し倒され上を見上げると保乃の顔が…



さすがに、そろそろネタバラシを…




〇:実は純葉なんだけ…


〇:…んんっ…?!



言葉を発していたはずなのに保乃の唇によって阻まれた。



保:保乃の前で他の女の人の名前言った罰や。


〇:いや、だから純葉は…んっっ…!




再び、唇に柔らかい感触を感じた。




保:まだわからんか


保:そんな浮気癖で鈍感な〇〇君にはわからせてあげなあかんみたいやなぁ~


〇:ちょ、ちょっとまって保乃…


〇:一旦話を、、、


保:いまの〇〇には選択肢なんかないで…?





















保:後輩ちゃんには負けてられへんわっ




Fin.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?