推しメングッズが届いたので、身につけて出歩いていると推しメンに見つけられたのですが...。
的:小林さんっ!ついに小林さんのグッズが届きました!
由:えっ買ってくれてたの?!
的:もちろんですよ!
的:すごくちなみになんですけど、兄も買ったみたいです(笑)
由:兄妹揃って?!
由:ありがとう〜☺︎
的:推しから「ありがとう」と連絡くる人生…
的:わるくないっ…!
○:つ...ついに来た...!
注文確定ボタンを押して早数ヶ月
待ちに待った推しメングッズが手元に...
○:はぁぅあぁ...クールぽんぽんのアクスタ...
○:来た...ステッカー...!
○:絶対スマホのウラに挟も
順序良く、購入したグッズたちを開封していく
○:このトートバッグ素材良...
○:プリントも最強なんだよなぁ...
〇:これこれっ…!
〇:今回の本命…
〇:ロングTシャツ!
これでこれからゆいぽんロンTを日常使いできる…!
〇:うーん…
時間もあることだし、小林由依グッズを身につけてカフェとか行こうかな…
〇:そうと決まれば…!
ステッカーをスマホのウラに挟み、4カットゆいぽんフォトとアクスタをトートバックに入れ、ロングTシャツに着替える。
もう1パターンのアクスタは妹との写真の隣に飾ることにしよう…
〇:…よし完璧
思わず自賛する。
〇:とりあえずここのカフェに行こう
スマホのマップを使い、場所を確認し目的地に向けて動き出す。
〇:うわぁ…さむ…
街中がキラキラした姿を見せている季節。
周りを見渡すと、手を繋いで歩いているカップルや、イルミネーションで写真を取り合っている人達や、そしてクマさんも居た
〇:寒いのにクマも大変だなぁ…
〇:にしてもさすがにロンTだけは舐めすぎてた
〇:うぅ…早く行こ…
…
目的地に到着した頃、前からマスクを付けた女性が歩いてきていた。
マスクをつけているにも関わらず、なにかのオーラを隠しきれていない様子
〇:絶対芸能人じゃん…
あまり芸能人は詳しくないため、気にせず店内に入ろうとした時、
『わたしのロンTだ』
〇:え?
オーラを感じていた女性に声をかけられ、動いていた足が止まった。
『それにトートバッグまで』
〇:(この人すごいゆいぽんのこと知ってるんだ…)
〇:(でも、「わたしの」って言ってた…?)
『なにそんなに見つめないでよ』
『恥ずかしいじゃん』
〇:あの…失礼ですけどお名前とかって…
『え。まだわかってなかったの』
『キミが身につけてるグッズの本人ですけども』
つけていたマスクを下げると、『小林由依』が現れた。
どうやら本物のようだ。
由:とりあえず入ろうよ
突如推しメンと一緒に店内へ入ることに。
中では、注文待ちの列が。
そんな列を推しメンが視界に入る近さで並んでいる。
由:由依ここの来たら基本テイクアウトなんだけどいい?
由:テイクアウト限定のアイスコーヒーが好きでさ
由:寒い季節に飲むアイスコーヒーも辞めらんないよね~
由:あれっ
〇:(あれなんでいま隣に推しメンがいるんだ…)
〇:(普通に夢の可能性もあるのか…いやドッキリの可能性も…)
由:だいじょうぶ~?
推しメンが顔を覗かせ、心配している様子だが、目と鼻の先に大好きな人がいると思うと、普段の調子が出ない
〇:だ、大丈夫です…。
由:よかった~
由:あっ、由依たちの番来たよ
気づけば、推しメンが全て注文を済ましていた。
…
由:はいっどうぞ
推しメンから直々にアイスコーヒーをもらう。
スペイベだ。
〇:あ、ありがとうございます
〇:あっ…お金…
由:いいよいいよ
由:グッズいっぱい買ってくれたお返し
推しメンは女神だったようです。
由:よっしゃぁ今からパーティだー!
街のスピーカーから流れているクリスマスソングに負けない声量で言うゆいぽん。
〇:パーティ…?
〇:もしかして1期生さんとか…
由:キミの家でね
〇:ん?
由:ん?
〇:えっとぉ…なぜファンの家でパーティを…
由:ファンの人の家に行くのが夢でさ
由:グッズを作った今、ファンの人街中で見つけやすいじゃん?
〇:それの結果…
由:キミに決めた。
由:れっつごー
〇:ちょ…ほんとに…
…
〇:来ちゃったよ…
由:へぇ…「的野」って言うんだ
表札を見て不思議そうにする推しメン。
由:ね、入っていい?
〇:…どうぞ
ほ、本当に躊躇なく入って行った…。
恐怖心とかないのかな…
由:一人暮らしにしては綺麗にしてるんだね
由:えっ由依の推しメンタオルじゃん
ファンの家のリビングを物色する小林由依。
異様な光景だ…
由:今回のアクスタだ
由:ん…?ねぇねぇ
〇:はい?
由:これって『美青』?
アクスタの横に置いてあった写真を指差す
〇:そうなりますね
由:なんで…あっ表札の的野って…
由:美青のお兄さんもグッズ買ってくれたって言ってた…
〇:多分…ぼくのことですかね…
由:いやっ…えっ?…エッ?
〇:世間って狭いですよね
由:いやまぁそうなんだけど…え、ずっと推しメンは由依…?
〇:もちろんです
どこか恥ずかしそうに問いかける推しメンは可愛かった
由:お兄さん年齢は…?
〇:ゆいぽんと一緒です
由:え、わたしたち結婚します?
〇:え、急すぎじゃ…
由:だって美青もわたしが好きでお兄さんもずっと好いてくれていた
由:わたしもカッコいいと思って今日声かけた…と。
〇:んえっ?
由:え、わたしたち結婚します?
fin.