見出し画像

お母さんになりたかった話 ⑨

流産の手術をしてから3ヶ月。
眠れない状態が続き、限界を迎えた私は
はじめて精神科を受診をしました。


そのときの心境

「私は眠れないだけ。もっと辛い状態になる人はいるから、まだ大丈夫。
"精神科"を重く受け止めすぎないようにしよう」と、自分なりに冷静にいようと思っていました。

"辛さ"は人と比べるものではなく、自分のことをまず第一に考えてほしい…!と当時の私に伝えたい。


お医者さん はじめまして

相談したことは

・流産の経験を思い出して、苦しくなる

・1年から2年は妊活が制限されていて将来が不安

・誰かに相談したいけど、その人を困らせたくなくて頼れない

・苦しくて、眠れない日が続いてるので眠りたい

・そんな状態なので、家族を大切にできてないことが辛い

こんな感じだったと思います。


お医者さんから言われたのは、
👨‍⚕️「お話を聞く限り、軽めのうつ病の状態です。あなたの場合は、『休むこと』ができない病気、とも言えます。」

「自分の気持ちにフタをして、忙しさで紛らわせるのは違います。
手抜きをしたり、だらけることはできますか?」


そう言われて、うーん……それはしたくない。と思いました。
マイペースでテキトーだよね!と周りから言われるし、自分でもそう思っていましたが
自分からだらけるような状態をつくるのは抵抗がありました。

👨‍⚕️「じゃあ、頑張らないでください。
と、私に言われてどう思いますか?」

おお、難しい質問。
「頑張らないのはイヤです…難しいです」

そう言葉にして初めて、私はなにかを頑張りたいんだと気付きました。


👨‍⚕️「頑張ることは悪いことではありません。
ただ、頑張りたくないことは、頑張らないでください。やりたくないことも、きっとあなたはやってきたのでしょう」

「例えば、認知症のお義母さんが何度も同じことを聞いてきたら、どうしますか?どう感じますか?」


それは日常のことなので、
「何度でも答えます。安心してもらえるようなことを話したり、気がまぎれるようなことを」

👨‍⚕️「あなたはそれで、イライラしないんですか?」

「…しないですね。イライラしたことないです」

👨‍⚕️「そうですか…。人は誰しも『怒り』の感情があります。あなたは、あなた自身の『怒り』に気付けていないのかもしれません。それは危険な状態です」

👨‍⚕️「次の受診までに、自分の『怒り』に耳を傾けてみてください。そして、やりたくないことはやらない。ゆっくり休む。できますか?」


「普段から怒らないんですよね…。
難しそうですけど…やってみます…」


軽い眠剤も2種類処方してもらいました。

これで今晩からやっと眠れるんだ…
それだけでほっと、体の力が抜けたようでした。


はじめての眠剤

眠る30分前に2種類飲みました。

すると15分くらいで
目がまわるほどの眠気に襲われました。
文字通り「襲われた!!」 という感じで
ふらつきながら布団に入りました。

久しぶりに頭のなかが空っぽに。
というか 物事を考える隙もないくらいで
暗い時間から眠れました。

……😴

薬が効きすぎたようだったので、次の日からは1種類だけを飲みました。


それからしばらくは
「夜に眠る」
「朝に起きる」という単純なことを繰り返し、こんなにも体が生き返るのか…!と驚いたことを覚えています。

いいなと思ったら応援しよう!