お母さんになりたかった話 ⑧
今回は、私が産婦人科で診断されたことを記録します。
部分胞状奇胎
(ぶぶんほうじょうきたい)
手術を終えて、病理検査をした結果、
部分胞状奇胎という診断名がつきました。
はて?
お医者さんは
「300〜500件に1件くらいあるんだけど、
赤ちゃんが育たない染色体異常の原因として
この病名があります」
「この症状としては、赤ちゃんは育たないけど
胎盤だけが大きくなったりします。
そして、このあと1、2年くらいは妊娠を避けてほしいです」
「理由としては、手術で取りきれなかった細胞が悪さをして、最悪、子宮の中でガン細胞になります。そのときの症状がつわりとほぼ同じと言われています」
「なので、妊娠してしまうと
本当に妊娠しているのか、ガン細胞ができているのかわからなくなってしまうんだよね」
「これには 全胞状奇胎と部分胞状奇胎の二種類があって、あなたの場合は部分的だから、妊娠をお休みするのは1年くらいでいいかな。これは国が推奨している期間なんだ」
以上の説明を受けて、薬をもらって帰りました。
300〜500件のうちの1件。
それがなんで私たちなんだろう…?
「なんで」という問いに、答えはでません。
でもどうしても考えてしまうのです。
そして、周りの人たちが
「一度流産したあとは、妊娠しやすくなるっていうよ…!だから諦めないで」と
励ましてくれたことを思い出しました。
ごめんね、私の場合は違ったみたい。
頑張っちゃいけないんだって、自分のために。
部分胞状奇胎の原因
お医者さんからは具体的な説明はありませんでした。
なのでネットで見ただけですが、
卵子に、二つの精子が同時に受精したときに
起こることが多い。と記載されていました。
でも本当のところはよくわかりません。
似たような体験談もあまり見つかりませんでした。
これについて一生懸命調べても、私にとって救いはないと思い、これ以上は調べませんでした。
本当はすぐにでも、妊活にトライしたかった。
眠れない毎日も、また妊娠できたら前向きに変われるかもしれない。
それが1年先延ばしになってしまって、心の苦しさは倍になり、1年後の明るい未来なんて考えられませんでした。
でも大丈夫。
1年後の私は元気に笑っているよ。
ぼろぼろだったあの頃の私を抱きしめて、
そう伝えてあげたいです。